side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

ネメシスの使者 中山七里

2020年04月05日 | 書籍・雑誌

*****ご注意 一部ネタバレを含む可能性があります *****


殺人事件の現場に残された 「ネメシス」の文字
続いて同様の事件が起き、義憤(ネメシス)に駆られた復讐の犯行かと捜査が続く

いずれも被害者は殺人事件加害者の家族で、その加害者は死刑判決が当然と思われた裁判で懲役刑が下され服役中だった

中山作品でお馴染みの渡瀬刑事、古手川刑事が事件を担当
検察側からは、最初の事件をかつて担当していた岬検事が捜査の進展を見守る

死刑判決が出たら、被害者家族らは留飲が下がるのだろうか?
悲しみや憎しみが軽減されるのだろうか。
服役したら社会復帰が難しく、再犯が多いという事実の前に、無期(あるいは長期)懲役刑と死刑の差はなんなんだろうか、と考えさせられる作品だった

初出 別冊文藝春秋 2015年6月号~2016年3月号
装丁 関口聖司 写真 Getty Images



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。