獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

総括:コロナワクチン その1 ワクチンは本当に効いていたのだろうか?

2024-02-28 01:42:20 | 反ワクチン・陰謀論

新型コロナウイルスも度重なる変異を繰り返すことで弱毒化し、国民の多数が感染やワクチン接種による免疫を得ることで、新型コロナの感染者数も落ち着いてきました。

反ワクチンの人々はこの間、いろいろ無責任なことを言ってきましたが、ここらへんで一区切りですね。総括しておきましょう。

 

d-マガジンで興味深い記事を読みました。
何回かにわけて引用します。


ニューズウィーク日本版 2月20日号

Special Report
VACCINE
HERE ARE THE FACTS
あなたが打った
ワクチンの真実
医療
コロナワクチンのせいで過剰に人が死んでいる? 
国内外のデータを基に誤情報と陰謀論を検証する
國井 修
(元長崎大学熱帯医学研究所教授)

超スピードで開発された新型コロナウイルスのワクチンは、2023年末までに世界で約136億回接種された。一方で、国内外の一部ではその危険性を訴える声が拡散し続けている。本当のところ、ワクチンの有効性と危険性はどうなのか。世界の感染症対策をリードしてきた医師の國井修氏が国内外のデータを基に検証した。そこから見えてきたコロナワクチンの真実とは?(本誌編集部)


ワクチンにはデマや誤情報が付き物である。古くから「ポリオや麻疹などのワクチン接種で HIVに感染する/不妊になる/自閉症になる」などがあったが、現在でも「新型コロナウイルスやインフルエンザのワクチン接種で過剰に人が死んでいる/闇の政府が絡んでいる」などの言説がSNSなどで広がっている。パンデミックにちなんで、こうしたデマや誤情報が広がることをインフォデミック(infodemic)、陰謀論が広がることをプランデミック(plandemic)と言う。
私はこれまで30年以上、主に途上国の感染症対策や母子保健に従事し、現在は結核やマラリア、顧みられない熱帯病などの感染症の研究開発支援をしているが、さまざまなワクチンに関し、多くの国で同じようなデマや誤情報が広がるのを見聞きしてきた。そうして人々の間にワクチン忌避が広がり、感染や死者が増える現実も目の当たりにしてきた。
本稿では新型コロナパンデミックを振り返り、実際にワクチンは有効だったのか、それによるワクチン後遺症や死者はどれほどいたのか、今後、新型コロナに限らず、ワクチンに対してどのような情報を信じ、どのように対処したらいいのかを国際的データを使いながら考えてみたい。
新型コロナワクチンには、2020年12月2日にイギリスで世界初の緊急使用許可を得た米ファイザーとビオンテックが共同開発したmRNAワクチンを筆頭に、WHO(世界保健機関)が緊急使用リストに入れたものが16製品ある。世界で研究開発が進められたワクチン候補は240を超え、その臨床試験は80カ国800件以上実施された。そこから選ばれた16製品は、研究開発の方 法、製品の品質・安全性・有効性・免疫原性(抗原が免疫反応を引き起こす能力)・効能などの観点から厳しい審査を通過したものと言える。
新型コロナワクチンは23年末までに世界で約136億回接種され、初回ワクチン接種と追加接種はそれぞれ世界人口の7割、3割をカバーしたとされる。ただし、国民のほぼ100%が接種している国もあれば、5%に満たない国もあり、その格差は大きい。ちなみに日本は、24年2月6日時点で4億2200万回以上が接種され、1回目接種は人口の8割超、特に高齢者は9割超、3回目接種も人口の約7割をカバーし、接種率は世界のトップクラスだ。
この新型コロナワクチンは本当に効いていたのだろうか?
ワクチンの有効性は病原体やワクチンの種類によって大きく異なる。例えば天然痘や麻疹のワクチンであれば、1~2回の接種で100%に近い感染予防効果を示し、その効果は一生続くため、接種率を上げれば感染者や死者数を急速に減らすことができる。天然痘が根絶できたのも、麻疹による死亡が急減したのもワクチンの役割が大きい。
一方、新型コロナについては、世界でワクチン接種が広がりながらも、なかなか流行が止まらず、増加したように見える国もあった。そのため、有効性を疑問視する人が少なくない。


そもそも「有効性」とは何か

ここで有効性とは何か、いかにそれを測定するかを整理したい。有効性には大きく分けて、①感染・発症の予防 ②重症化・死亡の予防の2つがある。この有効性の評価方法には、①ワクチンで誘導される免疫力を血液で測る ②臨床試験で接種群と対照群に分け、発症率・重症化率・致命率などを比較する ③ワクチン普及後に目的の感染症の発症や死亡が実社会でどのくらい減少したかを測る、という3つがある。
まず免疫力は、ウイルスと闘う中和抗体などの物質がワクチン接種によってどれだけ増加するかを測るが、日本で承認されているワクチン全てで大幅な上昇を示し、なかにはこれらの抗体価が50倍以上に上昇したものもある。
次に臨床試験での有効性だが、20年11月に公表されたファイザー製ワクチンの臨床試験データの最終分析結果には世界が驚いた。発症予防の有効性が95%というのだ。
誤解しやすいので説明しておくと、これは100人がワクチンを受けて95人が感染しないというものではない。ワクチンを接種したグループと接種しないグループの間で感染・発症や重症化を比較して、どれだけ予防できたかを示すものだ。
例えば1000例にワクチン、1000例にプラセボ(有効成分や害のない偽薬)を接種し、プラセボ群で100例、接種群で5例が感染した場合、プラセボ群の感染リスクは 100/10000=0.1(10%)、接種群の感染リスクは5/1000=0.005(0.5%)となる。
接種群の感染リスクをプラセボ群の感染リスクで割ったもの(0.5/10=0.05)をリスク比と呼び、プラセボ群に比べてどれほど接種群に発症リスクがあるかを示し、1-リスク比(1 - 0.05=0.95)は逆にどれだけリスクを回避したかを示す。これが有効性95%となる。
ファイザーの臨床試験には接種群2万1720人、プラセボ群2万1728人が参加。新型コロナを発症したのは接種群で8人プラセボ群で162人であり、各群の発症リスクからリスク比を求めると4.9%、従って有効性は95%とされた。ちなみに重症患者はワクチン接種群で1人、プラセボ群が9人で重症化予防も約90%と高い有効性が示された。
同じmRNAのモデルナ製も似たように高い発症予防効果(94.1%)を示し、mRNAではなくベクターワクチンであるアストラゼネカ製も約70%の効果だった。ワクチン開発前、WHOや米食品医薬品局(FDA)では予防効果が50%以上であることをワクチン承認の条件としていただけに、いずれのワクチンも高い有効性を示したことになる。

(つづく)


解説
この新型コロナワクチンは本当に効いていたのだろうか?


一般的なワクチンの有効性の求め方について分かりやすい説明がありましたね。

初期の新型コロナの株については、mRNA型のワクチンに関していえば、90%以上の高い有効性を示していたことは事実です。


獅子風蓮



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