旧聞に属しますが、19-1について、受験生二極化との記事を書きました。その後、あおむし様から、19-2、19-3の結果も貰っていたのですが、記事にしていませんでした。あおむし様折角資料を戴いていたのにすいません。
18-1~19-1の合格者平均点等は以前書きましたが、再掲し、19-2、19-3を追加します。20-1,20-2は、漢検HPの情報だけ書いておきます。
受験者数 (人) | 受験者平均点 (点) | 合格者数(人) | 合格率(%) | 合格者平均点(点) | 不合格者平均点(点 | |
18-1 | 1098 | 99.4 | 141 | 12.8 | 170.7 | 88.9 |
18-2 | 1168 | 95.4 | 132 | 11.3 | 171.2 | 85.7 |
18-3 | 1298 | 86.8 | 144 | 11.1 | 171.8 | 76.2 |
19-1 | 1347 | 84.9 | 115 | 8.5 | 172.0 | 76.8 |
19-2 | 1344 | 87.0 | 107 | 8.0 | 168.2 | 80.0 |
19-3 | 1322 | 81.6 | 94 | 7.1 | 170.6 | 74.8 |
20-1 | 1495 | 176 | 11.8 | |||
20-2 | 1372 | 188 | 13.7 |
受験者数は徐々に増えています。20-1が過去最高です。
合格率を見ると、19年度が難しかったことが分かります。特に19-3が難しかった訳です。受験者全部の平均点も最低ですね。
19-1→19-2では、合格者の平均点が下がり、不合格者の平均点が上がりましたので、両者の差は縮まったのですが、19-2→19-3でまた拡大しました。全体的には、合格者平均点はほぼ一定ですが、不合格者の平均点は低落傾向にあります。二極化は更に少しだけ広がったようです。
20年度は、更に受験生も増えるとともに、合格率も上がりました。19年度と比べて優しくなったようですが、平均点はどのように推移したのでしょうか。また、資料が入手できたら、追加します。
なお、ホームページビルダーで、表を作成してみました。うまくいったかなあ。
>二項分布
ネットで検索してみましたがよくわかりませんでした。正規分布と同じ事かなあ。
>時に問題が易しくなるといきなり二倍から三倍になります。この増えた層は、毎回のようにぎりぎりで不合格になる155~159点の方々が、160~165点あたりに浮上してきたと考えて良いと思います。
増えた合格者の内の多くが160~165点という『合格者平均点を下げる』ところに入りますから、当然全体の合格者平均点は下がってもおかしくないと思います。
これは平成20年度の状況なのでしょうね。合格者平均点が下がり、不合格者平均点が上がれば、合格者と不合格者の差は縮まりますね。
>難しい問題の場合に合格者平均点があまり下がらないのは、リピーターの点があまり下がらないということもあるかもしれませんが、どちらかと言うと低得点合格者がふるい落とされるから、なのだと思います。
全体の平均点が低い回=難しい問題と捉えていいでしょうから、難しい問題の場合に、合格者も不合格者も平均点が下がるのであれば、首肯できます。ただ、全体の平均点が下がっても、点数の下がらない合格者層(合格リピーター)が存在するということは、合格リピーターとそれ以外の層に二極化していることは間違いないでしょうね。
私は、合格リピーターを除いた受験生も、二極化しているように思うのですが、明らかにされている統計数字からは判明しないということなのでしょうね。
>
>このことは私には驚異的なことに思えます。
ちょっと言葉足らずでした。
合格点の160というのは、二項分布のふくらんだところ(中心部)からかなりはずれたところにあって、いつも少数ですが、時に問題が易しくなるといきなり二倍から三倍になります。
この増えた層は、毎回のようにぎりぎりで不合格になる155~159点の方々が、160~165点あたりに浮上してきたと考えて良いと思います。
増えた合格者の内の多くが160~165点という『合格者平均点を下げる』ところに入りますから、当然全体の合格者平均点は下がってもおかしくないと思います。
つまり、難しい問題の場合に合格者平均点があまり下がらないのは、リピーターの点があまり下がらないということもあるかもしれませんが、どちらかと言うと低得点合格者がふるい落とされるから、なのだと思います。
ありがとうございます。宜しくお願いします。
>不合格平均は問題の難易度(或いは市販問題集からの乖離度)の変化に敏感です。
仰有るとおりだと思います。SIMO様がmixiの1級お役立ちコミュで分析された、「征服」から出題された問題と、不合格者平均点を比較しますと、
18-1 109点 88.9点
18-2 105点 85.7点
18-3 102点 76.2点
19-1 86点 76.8点
と逓減しており、この傾向と、不合格者平均点との逓減が有意な相関関係にあるように思います。
「征服」をすれば解ける点数と、不合格者平均点との乖離は、10~20点です。いくら学習しても1割くらいは間違うでしょうから、不合格者の平均的な層は、「征服」1冊ないしは同程度の学習量で、受験に臨んでいるのではないかなあと推測しています。
不合格の方の中には、殆ど学習されずに受験する人から、一杯学習されて合格点ぎりぎりのところで不合格になる人までいるでしょうから、平均点だけで云々することは、不合格の方を正確に把握していないとは思うのですが、平均的には上記のように言えるのではないでしょうか。
>合格点平均は比較的変動しない
このことは私には驚異的なことに思えます。問題が難しくなれば新規合格者の平均点は恐らく下がるでしょう。それにもかかわらず合格者平均点が変動しないということは、合格リピーターの平均点は、寧ろ上昇しているということではないでしょうか。
過去問や問題集にもあまり載っていない問題が出ても正解に達するということは、過去問や問題集を何冊も解きながら、辞書を引いて、1級漢字の意味や、音訓、熟語の学習をされているのではないかと推測しています。
要するに、1級受験生の中には、単純に二分化すれば、問題集1冊を解いて受験する人たちと、問題集を沢山して辞書を引いてしっかり学習する人たちとがいるように感じています。
学習方法として後者が優れていることはいうまでもないことですが、このような状態になっていることについては、1級の教材が少ないことが原因のように思えてなりません。
20年度は問題を易しくすることで対応したようですが、これは漢字文化の向上という観点からは本末転倒で、1級漢字をしっかり学習できる教材を協会がもっと積極的に安価で出版すべきものでしょう。1級のステップを出してもいいのではと思います。また、1級の過去問全部は、協会のHPにアップしたらいいのではないかと思っています。せめて、「征服」は最近の問題も取り込んで改訂すべきでしょう。三回分で1365円もする過去問題集を何年分も買わないといけないなどというのは公益法人のすることではないように感じています。新生漢検協会には、1級学習者にも眼を向けて欲しいと思っていますが、今の雰囲気では期待薄のようです。
なんか愚痴になってしまいました。すいません。
合格点が160点なので、合格点平均は比較的変動しないのに対し、不合格平均は問題の難易度(或いは市販問題集からの乖離度)の変化に敏感です。
18年度より19年度が難しく、20年度にまた易しくなるというのが、不合格平均点に如実に表れることでしょう。
一方、リピーターを中心とする合格者が落とす問題(問題作成者が、意図的に入れてくる難問)の比率は、あまり変わっていないのではないでしょうか。
20-2は探してあったらお送りします。
過去問重複調査は、あおむし様にお任せいたしましょう。
>提供出来る資料は今後も微力ながら協力させて戴きます。
ありがとうございます。ただ、あおむし様は20-2は未受験でしょうから、誰か情報提供してくれないかなあ。
>合格者平均点はやはり170点辺りですね。初合格者と高得点リピーターの得点を平均するとこの辺りに落ち着くのでしょう。160点ちょっとで合格した方もおれば満点近くで合格する方もおられるでしょうから。
合格点160~200点で、平均が170点辺りということは、多くの合格者は、160点~180点の間なのでしょうね。1級で180点以上はかなり困難ということはいえそうです。今も、問題集を解いてても1割くらいは間違いますから、私にとっては9割の壁は高いです。
>将来に備えて?現時点では配当外となっている範囲にも手を出し始めていて
儲けた金を漢字文化の向上に使うという発想はなさそうですから、今の漢検が初段を創設することはありえないでしょうね。唯、前理事長も、1975年から30数年かけて現在までの隆盛を築いたのですから、誰かが、数十年先を見据えて、初段(配当漢字一万字)を作ってくれるといいですね。私も配当外の漢字学習しようかな。
合格者平均点はやはり170点辺りですね。初合格者と高得点リピーターの得点を平均するとこの辺りに落ち着くのでしょう。160点ちょっとで合格した方もおれば満点近くで合格する方もおられるでしょうから。ということは、先ずはコンスタントに170点以上は得点出来るだけの力を涵養する事を目標に今後も精進をしていくことにします。
然し最近は将来に備えて?現時点では配当外となっている範囲にも手を出し始めていてどっちつかずになってしまってます。