塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 花咲く工芸 色入菖蒲花瓶

2013-06-02 06:23:11 | ミュージアム巡り_2013
 初代宮川香山さんの作品「色入菖蒲花瓶」(Vase、irises design、
Underglaze enamels、H55.2cm、D35.6cm、磁器、1897~
1912)。
 宮川さんは、京都で朝廷用の茶器を代々制作する家に生まれ、眞
葛焼の創始者だ。横浜に窯を作り焼成が始まる。
 眞葛焼の特徴は「高浮彫」にあり、金で表面を盛り上げる薩摩焼
技法を、金の代わりに精密な彫刻を彫り込んで表現。1876年のフ
ィラデルフィア万博に眞葛焼の作品を出展し、世界で絶賛されて名
を知らしめる。
 しかし、この高浮彫技法は生産効率が低いため、作風を一変して
清朝の磁器を元に、釉薬や釉下彩の研究を重ね完成する。
 繊細な菖蒲の描かれた構図に見とれてしまった。
(MOMAT:千代田区北の丸公園1-1)

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