塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 旗本御家人 女中帳・御伽坊主

2014-02-12 05:46:02 | ミュージアム巡り_2014
 大奥の女中は、上臈御年寄から御半下まで様々な職に勤務して
おり、その中の数名に髪を剃った坊主姿の年輩の女性がおり、御
伽坊主と呼ばれていた。
 その彼女たちの主な仕事は、将軍の子づくりのお世話をするこ
とで、また将軍の伽の連絡役も務めていた。将軍が大奥の寝所で
御中臈と過ごす際には、次の間に臥して書生の言動に聞き耳を立
て、その内容を御年寄に報告したといわれる。
 御伽坊主は日常的な居場所「奥」にも足を踏み入れ、将軍と共
に大奥に入る役目も務め、男女の性差を超えた特別な存在だった。

 「女中帳」の中に御伽坊主の1人、林嘉の文書があり、彼女は
文化5年(1808)に70歳で退職願を出し、勤続50年の奉公をしたこ
とが分かる。

 御伽坊主は、大奥の奥の奥まで熟知しており、退職後は口を固
く閉ざし、大奥の内情を外部の人間に語ることはなかった。
(NAJ 千代田区北の丸公園3-2)


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