他人の事言えない

ロサンゼルス・ドジャースの大谷選手が、日テレやフジテレビに「出禁処分」を下していた事がネット界隈で騒がれている。日テレとフジは先月、大谷選手がロスで12億円の豪邸を購入した事を詳細に報じ、空撮映像や自宅前からのレポートに加え、近所へのインタビューなどワイドショーのような映像を流した。これによって視聴率が稼げると期待したのか知らないが、大谷選手の自宅住所が特定できるような映像を流した事で、大谷選手が激怒したらしい。米国ではセレブの自宅に強盗が入り、家族が誘拐されて多額の身代金を要求される事件が多発しており、大谷選手は家族の身を案じ、また、近所への無秩序な取材に対する点も配慮したと思われる。これによって日テレとフジは取材パスを凍結され、大谷選手の過去素材の使用の禁止も通達されたとの事。

2局の焦りは、大谷選手に嫌われた事実よりも、これによって視聴率が稼げなくなり、スポンサーが離れていく将来への危機感だろう。初めから大谷選手に配慮していればこうはならなかった。「他局と同じ事をしているのに不公平ではないか」と凍結解除を求めて訴訟で争う姿勢を見せているらしいが、何と傲慢なのだろう。訴訟ではなく謝罪だろう。日テレもフジもこの手の不祥事が多過ぎる。個人のプライバシーや権利に対する敬意が本当に欠けている。しかしこれは他のTV局も似たようなものだろう。しかしネットの動画投稿者にも思う事がある。この事件を取り上げる多くのYouTuberも、この事件を報じるために動画内でTV局が流した大谷選手の豪邸取材の映像を使っている。モザイクを掛けるなどの配慮をしなきゃ。他人の事を言えないだろ。