5月は梅雨のように雨が続いたと思ったら、6月に入ると日中は真夏のような高温が続き、ベランダで育てているプランター野菜が上手く育ってくれない。九州南部は梅雨入りしてるのに熊本は全くその気配がない。いったい日本の四季はどうなってしまったのか。
日中暑過ぎたので、プラザ図書館で知識習得のために参考書を読んでいた。世の中には一度読めばすぐ頭に入る賢者が多いが、私は元々勉強が出来るタイプではないし、物覚えも悪いので、人一倍何度も反復しないと記憶が定着してくれない。自分の能力の範疇で地道にやっていくしかないのだが、それでも何度も繰り返し読んでいるうちに少しずつ読む速度が上がって記憶の定着も早くなる。なるほど、記憶定着のコツは速く読む事だと気付き、ふと数年前の事を思い出した。
以前勤めていた職場ではマラソンがブームになり、熊本城マラソンに何度か出場している上司や同僚、友人から誘われた事がある。私は趣味で舞台をやっていたので、舞台で2時間近く動き続ける体力を付けるために一時期ランニングに嵌った時期がある。しかし走る事自体を目的とする意義を見出せず、結局誘いに乗らなかった。もし誘われるまま出走したとしても、ろくに練習もせずペース配分も考えずに走れば速くても4時間台後半、練習なしのぶっつけ本番なら6時間以上掛かったはずである。
人によっては「参加する事に意義がある」と考えるかもしれないが、2時間台で完走するアスリートと4時間以上掛かる素人を比較すると、明らかに4時間以上掛かる素人の方が体への負担は大きい。マラソンは全身運動だから、筋肉も付けずに4時間も全身を動かし続ければ関節も悪くする。だから参加すればいいってものじゃなく、もし出走するのなら、しっかり筋トレをして3時間台で完走するくらいの意気込みで臨まなければかえって体に悪い。今考えても、誘いに乗らず正解だったと思う。
要するに何をするにも速度が伴わなければ効果が薄く、下手すると時間を無駄にするし、体だって悪くする。スピードを上げる為には意識も大事だが、体力を付けて筋力を上げなければ成果や効果には結びつかないってことは、マラソンでも勉強でも同じだという結論に至ったわけである。