青い鳥の世界へ

人として厳しい中で生きていかなければならない中、少しでも良い世界になったら。そして、より明るく、清らかに、暖かく。

出征

2009年12月22日 | 人生設計

国会議員や知事、市町村議員が、選挙で当選すると「当選証書」が授与される。
これはまた首相に選ばれ、閣僚に選ばれ、あるいは官僚に選ばれたり、民間では役職に選ばれると「辞令」を受ける。
この「当選証書」や「辞令」というものは、一般的には「誉な」事として受け止めているが、一昔前なら「赤紙」のようなものといえるものである。

「赤紙」とは、「召集令状」のことである。
「徴兵令」によって召集され、戦地に赴くようにとの通達である。
かってこの「赤紙」を受け取った人達、その家族は、名誉なこととして「出征」し、その「出征」を見送った。
そして「お国のため、家族のため、人々のため」命を奉げて倒れていった。

しかし今日の「当選証書、辞令」らを受け取る者は、「誉」とは思いこそすれ、「お国のため、家族のため、人々のため」命を奉げて働こうとはしない者が多い。働こうとするどころか、わが身の安泰、富、権力志向ばかりを目指している。
身を捨てて「出征」しようとする気概がない。
無いどころか、政府の要人でも無く、閣僚でも無く、即ち内閣の一員でもないのに「政権党の幹事長」だからといって、「党幹事長室への陳情一本化」というようにして国の人事や予算の割り振りに口を出している。
更には天皇陛下に対する生活の仕方にまで口出しして、こう言っている。


 「憲法で規定している
国事行為にはそのものはありません。しかし、その憲法の理念と考え方は天皇陛下の行動は内閣の助言と承認によって、行われる、おこなわれなきゃならないという基本的考え方は、天皇陛下にはまったくのプライベートちゅうのはないに等しいわけですから、日本国の象徴、日本国民統合の象徴というお立場にあるわけだから、その意味では、ご自身で自由にあっちいったり、こっちいったりちゅうことはできないわけで、その、天皇陛下の行動の責任を負うのは内閣なん(だ)。国民の代表、国民が選んだ政府内閣が責任を負うということなんですから、内閣が判断したことについて天皇陛下がその意を受けて行動なさるということは私は当然のことだと思いますし、天皇陛下にお伺いすれば、喜んで、私はやってくださるものと、そのように思っております」

自分がこのように言うならば、自分は「国民によって選ばれた僕」に過ぎないことを自白している。その僕に過ぎない自身が、国民に仕えるべきなのに、あれこれ指図している。
何人によって、そうした権限を与えられているのだろう。

国民は議員として選出し、実を賭して「出征」するよう求めた。
これは我々一般の人達も、この世に生まれたということは、「豊かに、楽しく、楽(快適)」に生きるためにではなく、この世を良くする為に「出征」する任務を負わせられてきている。

コメント
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