インターバルタイマー撮影と露出ディレーのこと

2016-05-08 | 機材のこと
■インターバルタイマー撮影とは
決められた時間間隔で(決まった回数)シャッターを切りたいときに、カメラの機能で自動的にシャッターを切らせる機能。
ニコンの一眼レフ機だと高価格帯のものにしかないようだが、やっていることはそんなに大したことではない。
Nikon D810だと、、、
・開始の方法(即時か日時指定か)
・撮影間隔
・撮影回数
・露出平滑化
、、の4つを設定する。最後の露出平滑化は撮影中に撮影対象の明るさが大きく変わる場合にONにしておくと幸せになれるかもしれない機能らしいが、とりあえずここでは置いておく。
撮影間隔はシャッターが切れた後、次の撮影開始まで開ける時間のことではなく、手持ち撮影で言えば、何秒おきにシャッターボタンを押すか、ということになる。
撮影回数は要は撮影コマ数のこと(設定としては、コマ数×回数という設定方法になっている。理由はよくわからないが。単純計算で約10万コマくらい設定は可能)。

■ちょっとした問題点
露光時間を例えば20秒とした場合、上記撮影間隔も20秒に設定しておけば、想定どおりの結果=20秒ごとにシャッターが切れる、、となるだろうか?
答えはNOである。
これを踏まえ、では露光時間を20秒にして、「実質的な撮影間隔」を最も短くできる上記の撮影間隔の設定は何秒だろうか?
私が試した範囲では、23秒である。21秒、22秒ではシャッターのタイミングが間に合わず、実質的な撮影間隔は、21×2=42秒、22×2=44秒となってしまう。

■露出ディレー
そもそも20秒もの露光時間を使う撮影の場合、カメラの振動は大敵である。経験的にほとんどの場合問題はないものの、三脚で固定している場合でさえ、ミラーショックでぶれるときはぶれる。
シャッターを1回だけ切ればよい場合は、ケーブルレリーズとミラーアップの機能を使って撮影すればほぼ問題はないのだが、インターバルタイマーを使って連続的に何枚も撮影する場合、残念ながらそういう手段は使えない。そこで登場するのが露出ディレー。要はミラーアップの後、通常はすぐシャッターが切れるが、指定した時間(1秒、2秒、3秒から選択できる)を空けて勝手にシャッターを切ってくれる。

■ちょっとした問題点の続き
露光時間を20秒、露出ディレーを2秒とした場合、インターバルタイマー撮影の「実質的な撮影間隔」を最も短くできる撮影間隔の設定は何秒だろうか?
上に書いたもの、ほとんどそのままではあるが23秒+露出ディレーの2秒=25秒である。

■ちょっとした問題点、さらに続く
今度は、露光時間を15秒に、露出ディレーは無し、とした場合、インターバルタイマー撮影の「実質的な撮影間隔」を最も短くできる撮影間隔の設定は18秒だろうか?
答えはNO。
1秒短く、17秒が正解。

■疑問点
下にイメージ図を示した。
ミラーアップ、ミラーダウン(という表現は聞いたことがないが・・、、便宜上、ここではこういう表現を使っておく)の音は、特に静かな場所であれば、耳を澄ますまでもなくはっきりと聞こえる。
露出ディレーは置いておき(OFFの状態)、露光時間20秒、撮影間隔を23秒に設定してインターバルタイマー撮影を開始して、音を聞いているとよくわかるのだが、ミラーダウンと(次回の)ミラーアップの間の時間は1秒にも満たないわずかな時間である。
そこでちょっとした疑問がわく。
ミラーアップからミラーダウンまでの時間は実質22秒以上23秒未満くらいの時間である。露光時間の時間は20秒に設定しているが、本当に20秒なのだろうか?


■実験
撮影間隔と露光時間、露出ディレーの設定をいくつか試してみた。
結果で「成功」となっているものは実質的な撮影間隔=設定の撮影間隔となっているものであり、失敗となっているのは実質的な撮影間隔=設定の撮影間隔×2となっているものである。





















































(1) 撮影間隔25秒失敗
露出ディレー3秒
露光時間20秒
(2) 撮影間隔25秒成功
露出ディレー2秒
露光時間20秒
(3) 撮影間隔22秒失敗
露出ディレーなし
露光時間20秒
(4) 撮影間隔17秒成功
露出ディレーなし
露光時間15秒
(5) 撮影間隔23秒成功
露出ディレーなし
露光時間20秒


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