いや、面白かった、
前に同じ韓国時代劇で「王宮の夜鬼」という作品を見ましたが
こちらの”夜鬼“っていうのは、俗に言う”ゾンビ“だったんですが
ゾンビが絡んで、王朝を転覆して、政権奪取しようと言う一派が
それに王朝につかえる剣豪が、奸臣たちと一戦を見えると言う
剣戟あり、政権奪取の反乱あり、そしてゾンビがこれに花を添えて
って言う作品だったと思いますが
いわゆるこの作品も、ある意味ゾンビを怪物(モンスター)に取っ替えただけ
って言ったら身も蓋もないんですが
いや、こう言った奸臣が王朝をひっくり返して政権奪取しようって言うときに巡らせる奸計が実に半端ない
王様なぞはまるで手足をもぎ取られた赤子のようで
そんな王様に忠義を尽くす剣豪って言う構図はエンタメの王道なんですが
この映画は、実際になんだか韓国の歴史書に書かれたいた
“もののけを利用して王朝転覆を図ったものがいた”って言う一句から発想して作られたみたいで
そんなことがオープニングで語られます
ムルゲによる被害が相次ぐ中、王様はかつて朝廷を追われた最強の将軍である主人公を呼び戻してムルゲ討伐を依頼する
主人公はムルゲ討伐に長年の相棒と弓矢の腕前と医術の心得を持つ娘と共に仁王山へと向かうものの、実は・・・
ということで始まりますが、ムルゲの被害者がグロテスクな映像で前半は描かれていき
奸臣のセリフからムルゲはいないんじゃないかって思わせているんですが
こう言ってなかなか怪物出さないのもある意味王道ですが
でたらでたで、これまた無敵な怪物でした、現実離れしたような怪物造形ではなかったなぁ
奸臣は怪物がいようがいまいが実はどーでもよくて
怪物譚で王朝の転覆を図っていただけですからねぇ
主人公は奸臣の奸計を見破るものの
一応信頼のおける相棒と弓の名手の娘とがいますが
彼は王朝を守るためにムルゲと戦い、奸臣部隊と戦い、かつ王様の命をも守らねばならぬと言う三つのベクトルで孤軍奮闘するから
見てるこっちはハラハラドキドキするんですね
奸臣の関心は王朝を転覆するだけだからベクトルは一方だけに向いているだけで
王朝転覆の必然としてムルゲがいたっていうだけですから
ある意味有利ですよね一緒くたに殲滅すればいいだけですからね
いわゆる見せ物の娯楽の一環として映画が存在してることを十分に理解して
映画製作してる韓国の製作姿勢だからこう言った面白い作品が生まれてくるんですよね
こう言ったエンタメに関しては、昔はお手本であったはずのどっかの国の映画は、もう韓国映画に追いつけられないほど差をつけられてしまったようですね
今回紅一点として出演されていた弓の名手ミョン役 のイ・ヘリさんって
さほど美人って思えないんですが
なんかすごく惹かれる女優さんでしたね
ムルゲの生い立ちがちょっとかわいそうでした
2018年製作、韓国映画(日本公開作品)
ホ・ジョンホ監督作品
出演:キム・ミョンミン、キム・イングォン、イ・ヘリ、チェ・ウシク、イ・ギョンヨン、パク・ヒスン、パク・ソンウン
キャラクター皆もムルゲも存在感が出ていて、一種のモンスターパニックとしても面白かったです。
結構グロイ死体がわらわらと出てきたのも、ムルゲという怪物の怖さを現していて良かったです。
物語も分かり易かったですし、作り込みが上手いですよねえ。
ムルゲの造形が怪獣になってないとこが良かったかも、
そうですねワル希キャラたちは普通でしたが
ムルゲの爺さん含めてそれぞれにキャラ立たせていたのがよかったなぁ
鈴でムルゲが・・・あそこは泣けた
とにかくプロットの組み立ては見事ですよねムルゲをなかなか出さないとこまで・・・