背寒日誌

2019年7月12日より再開。日々感じたこと、観たこと、読んだことなどについて気ままに書いていきます。

新宿ピット・インでジャズを聴く

2012年07月03日 23時45分00秒 | ジャズ
 6月30日(金)、新宿ピット・インの夜の部で森山威男&スモール・オーケストラを聴く。入場料が4200円なのに、お客さんが40人以上で、八割方の入り。
 ナマのジャズ演奏に接するのは久しぶりだった。森山威男がドラムで、ピアノとベースに、管楽器がトランペット、サックス3本(アルト、テナー、バリトン)、トロンボーン、そして珍しいことにアコーディオンが加わっていた。
 森山威男と言えば、山下洋輔トリオのドラマーで、40年以上前に確か同じピット・イン(当時は紀伊国屋書店の裏)でこのトリオの演奏を聴いたことがある。テナーが、坂田明ではなく中村誠一だったと思う。あの頃の山下洋輔トリオはまさに絶頂期で、唖然とするほどの凄さだった。1970年代初めまでは、まだフリージャズも勢いがあった。
 今じゃ森山さんももう60歳半ばなのに、相変わらずエルヴィン・ジョーンズばりのドラムで、頑張っていた。が、ワンステージ終ったら相当バテたらしく、「今日はこれで終わりにしたい」みたいなことを言う。もちろん冗談で、休憩後赤い衣裳に着替えて再登場。やる気満々だった。このバンド、起承転結がちゃんとあるジャズを演奏していたが、ところどころフリーになり、管楽器が変な音を出して掛け合いをやったりする。テナーサックスは、死んだジョージ・アダムスのようだった。ピアノの田中信正という人がフリーからクラシックまで幅広く何でも弾けるタイプで、なかなか良かった。アコーディオンの佐藤芳明という人はこのバンドのレパートリーの作曲を担当しているらしく、また演奏も独特で感心した。

 7月3日(火)、同じくピット・インで、松下美千代トリオを聴く。昼の部で午後2時40分開始。入場料は1300円。お客さんは私を含めわずか8人。少なくてかわいそう。
 ピアニストの松下美千代さんのことは、以前にもこのブログで紹介したが、私の知人の娘さん。30日に森山威男を聴きに行った時、スケジュール表をもらって、松下さんが出演することを知り、久しぶりに応援に行かなくてはと思い、聴きに行ったわけだ。
 なかなか感じのいいトリオで、ドラムの斉藤良はセンスがいいし、ベースの工藤精(しょう)も腕達者だ。ピアノの松下さんとのからみと言うか、ジャズによる三者のコミュニケーションが微笑ましく、楽しい。ツーステージたっぷり聴いて、いい気分になった。ドラムの斉藤くんは、ジョー・チェンバースのドラムみたいに感じたが、誰をお手本にしているのか分らない。昔、猪俣猛というセンス抜群のドラマーがいて、私の高校時代の友人が猪俣さんに師事してプロのドラマーになったが、あいつ、どうしているのだろう? 伊藤史朗という男だ。
 松下美千代トリオの今日の曲目。「ホリゾント」「天の川」「パセリ」「breakshot」「忍者ウサギ」が松下さんのオリジナル。ガーシュインが好きらしく、「I love you, Porgy」も演奏した。ほかにあと2,3曲あったが、曲名は忘れた。



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