
そこで、付近の氏神様の境内で雨宿りをしながら、時間調整と精神を落ち着かせました。ここは何回かそのような形で立ち寄ることが過去にもありました。(クライアントに)ご縁が倍増しますようにという意味で、十円のお賽銭を上げて参拝をし、しばらく社殿の外縁に座り降る雨を眺めていると、自然に心が静かになっていくのを感じます。周囲を何本もの大きなクスノキが覆っているので、雨粒も直接地面に落ちるのではなく、その多くを幹の根本に流してくれます。車の音や時折り工場のサイレンなども遠くで聞こえるのですが、そこには不思議な静寂(しじま)があるのです。
工場では担当の部長さんが懐かしそうに迎えて下さり、僕はぜひ良いデザインをして期待に応えたいと素直な気持ちで思いました。プレゼンテーションの日にも少し早く出掛けようと思っています。