1993年(平成5年)に豊丸から登場した一般電役「どんぱっぱ2」
★賞球…7&15
★大当り確率…1/250
★3ケタドット採用(デジタル停止順=左⇒右⇒中)
★大当り図柄
・左右デジタル⇒「0」~「9」の数字と「?」の計11種類
・中デジタル⇒上記11図柄に加え、各図柄の間に緑の小さいハズレ図柄(「0」~「9」)
★平均出玉…2000~3500個(アタッカー周辺の調整、上段アタッカー入賞数、及びミニデジタルのハズレ回数により異なる)
★大当り中は右打ち不要。通常ストロークのまま、ヘソ下の三段アタッカーの連動で、出玉を増やす。
★上段アタッカー開放時は、5個以上入賞でMAX出玉が望める。4個以下だと出玉減。
★但し、5個入賞しても、中・下段の「アタッカー開放ミニデジタル」が外れる度に、出玉減(空振り)。
⇒ミニデジタル当選率…253/256(ほぼ当るが、3/256でハズれる)
★大当り中もデジタルは15~30回転ほど回るので、自力連チャンの可能性アリ。但し、意図的な連チャン性は無し(当初は、数珠連チャンが疑われた)
★本機の兄弟機…「どんぱっぱ」(1993年登場、一般電役)
(どんぱっぱ…大当り確率は1/256。ゲーム性は似ているが、コチラは大当り後、要右打ち)
「どんぱっぱ」というユルさタップリのネーミング、チープな赤色ドットデジタル、そして盤面下部に鎮座する「三段アタッカー」が目を引いた本機。新宿・西口「アラジン」で初見の時も、独特な雰囲気の盤面に引き込まれた覚えがある。
三段アタッカーといえば、古(いにしえ)の名機「フィーバー」「タコフィーバー」(三共)を挙げるべきだが、世代的にあまりピンと来ない(失礼)。それよりも、90年代に登場した多くの「一般電役」が、本機と同様に、特徴的な三段アタッカーを備えていた事を思い出す。「三冠王」(三洋)、「トリプルランドD」(大同)、「ハットトリックII」(三星)、「ヒーロー三国志」(三星)など、いずれも独特のセンター三段アタッカーをウリにしていた。盤面右ではあるが、西陣「ハニーフラッシュ7」の3段チューリップも懐かしい…。
(本機の三段アタッカー。7セグに「00」「01」「02」が出るとハズレ、アタッカー開放回数が減る。)
(大同の一般電役「トリプルランドD」(1994年)…こちらは向ヶ丘遊園「ニューギンザ」で初打ち。三共チックなデジタルも面白かったが、やはり三段アタッカーにもっとも目を奪われた。登場時期は、本機より1年ほど後である。大当り中にデジタルが回るので、自力連チャンが期待出来た。)
(三共「タコフィーバー」の三段アタッカー。80年代をよく知るパチンカーには、馴染みがあるだろう。私にとっては、完全に「資料」の域に入る。これとは違い、「単独アタッカー」のタイプも存在。)
★ラッキーナンバー用ランプ
メインデジタル下に、「77」と表示されたラッキーナンバー用ランプがあり、LN当選時に赤く点灯する。一方、LNに外れた時は、両サイドの「提灯ランプ」が赤く点灯する。
このランプ、実はメインデジタルが「333」か「777」で大当りすると、必ず「77」が点灯する仕組みになっている。また、一度点灯すると、以後2回大当りするまで続けて点灯する。その他の場合は、すべて提灯ランプが点く。
新宿「アラジン」は1回交換だったが、LN制を採るホールでは、このランプ機能が重宝された筈だ。上記の仕組みを利用して、初回に「333」や「777」を引いて即ヤメした台の「後釜」LN狙いも有効とされた。
★リーチアクション
「ノーマル」(ショート)と「ロング」の2種類が存在。大当り時は必ずロングを経由する。ロング発展時は約1/2で大当りする。ロングは大当りor1コマ手前で停止する為、1コマ手前を超えた瞬間、大当り確定となる。
また、重要な特徴として、「?」図柄でリーチが掛かると大当りが確定する(詳細は後述)。
出ただけで大当り確定の「?」リーチ。奥村「マーブルX」の0リーチ(保留消化時除く)同様の、鉄板アクション。ただし、当然ながら出現率は低い。
★大当り判定方式
大当り判定カウンタは「0~249」の250コマ。大当り判定値は「77」の1つ。よって、大当り確率は1/250。
大当り判定カウンタが「0~22」の値を取ると、ハズレリーチが掛かる(=ハズレリーチ判定値)。よって、ハズレリーチ確率は23/250(1/10.87)。
大当り判定カウンタが「77」「0~22」以外だった場合は、完全ハズレ(非リーチのハズレ)となる。
★出目決定方法及び表示方法
(決定方法)
内部的に、左、右、中それぞれのデジタルに対応する、ハズレ出目カウンタが存在。
各出目カウンタは、それぞれ「桁上がり」の関係にあり、左出目カウンタが1周すると、右出目カウンタがプラス2(カウンタはプラス2だが、大当り図柄で見るとプラス1)、右出目カウンタが1周すると、中出目カウンタがプラス2(前に同じ)される。
ここで作成された完全ハズレ目(非リーチのハズレ目)は、「ハズレ目保存エリア」に格納される。
一方、作成された出目がハズレリーチ(左右のゾロ目)だった場合、これを「ハズレリーチ保存エリア」に格納した後、再び出目カウンタを用いて完全ハズレ目を作成し、ハズレ目保存エリアに格納する。
なお、出目生成の過程で、たまたま同一図柄が三つ揃った時は、出目生成を最初からやり直す。
(表示方法)
大当り判定で「77」(大当り)を引いた場合、ハズレ目保存エリアに格納された右出目カウンタ値を、左出目と中出目にそのままコピーして、3ケタの大当り出目を表示する。
大当り判定で「0~22」(ハズレリーチ)を引いた場合、ハズレリーチ保存エリアの出目をそのまま表示して、ハズレリーチが発生する。この時、中出目が左右出目に対して「マイナス1コマ」だった時は、ロングリーチが選択される。
大当り判定で「23~76」「78~249」を引いた場合、ハズレ目保存エリアに格納されたハズレ出目を、そのまま表示する。
★「?」リーチは、なぜ100%当たるのか?
複雑な判定の仕組みについては割愛するが(所持資料に若干の不正確さがあった)、本機では出目カウンタによって「?」のハズレリーチが作成され、ハズレリーチ保存エリアにいったん格納されても、必ず「再処理」が行われて「0」のハズレリーチに上書きされてしまう。よって、他の図柄に比べると、「0」リーチの出現率が大幅アップしている。
これは、「?」図柄に対応する出目カウンタ値が、カウンタの最後尾に位置している事、逆に「0」図柄がカウンタの冒頭に位置している事、そして左右の出目カウンタが「桁上がり」の関係にある事などが、大きく影響している。こうした条件下では、「?」図柄の左右ゾロ目がハズレリーチ保存エリア内にとどまる事はありえず、「?」のハズレリーチが掛かる余地はない。
したがって、本機では、大当り判定値「77」を引き、かつハズレ目保存エリアに格納された右出目が「?」だった場合に限り、「?」のリーチが掛かって必ず大当りする。よって、本機の「?」リーチは、ガセのない「鉄板アクション」となる。その分、出現率は低い。