ニューモンロー（西陣・ハネモノ）

１９９１年（平成３年）に西陣から登場した新要件ハネモノ「ニューモンロー」。

　　

　

姉妹機の「ニューモンローP-2」も存在。コチラは、電チューのオープンチャッカーの位置が左肩ではなく、電チューの真上に付いていた。また、大当り中の貯留も、ラウンドを追うごとに2個→4個→7個と増えるようになっており、継続が難しい分、釘を甘くすることも可能なスペックであった。

（ニューモンローP-2）

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旧要件機との比較では、最大継続ラウンドが８Rから１５Rに、払い出しがオール１３から７＆１５にそれぞれ増えた為に、一回の大当り出玉も１５００～２０００発と、当時としては破格のスペックになっていた。当然、V入賞率は非常に厳しいものとなっていた。

本機の大当りのポイントは、ズバリ「２チャッカー」への入賞である。左肩の「GO」チャッカー入賞で、センター下部の電チューが1秒間開放。タイミング良く玉を拾えば、ハネが２回開閉する。

 

この２チャッカー入賞時に、１回目のハネ開放で玉が役モノに入ると、大当りのチャンスが飛躍的に上がったのだ。

 

このタイミングで入賞すると、ヤクモノのモンローが服を脱いだ状態になり（写真参照）、高確率でVゾーンに玉が向かうようになっていた。

 

逆に、１チャッカー開放時に玉が拾われても、ほぼノーチャンス。唯一のチャンスとしては、役物内に玉が残った状態で1チャッカーに玉が入った時は、タイミング良くモンローが服を脱いでのV入賞が期待できた。しかし、これは偶然性に頼る他はなく、やはり2チャッカーに絡む左肩や電チュー付近の釘が重要とされた。

 

大当り中は、ボディコンスーツを着ていたモンローが、「全裸」になる過激なアクションで打ち手を楽しませた。一部の地域（京都など）では、この胸の露出が倫理上の問題となり、胸にテープを貼って対応するホールも出たほどだ。

 

基本的には、一旦当たれば最終ラウンドまで確実に継続するようになっていた。出玉2000発のデジパチと、位置づけとしてはあまり変わらなかった。

 

ただ、ハネが空振りを繰り返して貯留が少なかったり、貯留解除時の玉突きが起こったりすると、「恐怖のゼロパン」などが発生することも。ただでさえVがキツいモンローでのゼロパンは、かなりショックが大きかった。故・田山プロの日記にも、池袋S店でのモンロー実戦でゼロパンを喰らった事が出てくる。

 

振り返れば、地元の店では名機「パチンコ大賞」（西陣）を半分程入れ替えて、本機が導入された。初日から暫くは釘も大変甘く、、一度喰い付けば瞬く間に3500発の終了個数に到達する展開に、非常にテンションが上がったものである。

 

ところが、その後は徐々に釘も閉められて、それはそれは「V入賞の遠い台」へと変貌してしまった。大量出玉を誇る「ハネモノの皮を被ったデジパチ」なので当然である。「たかがハネモノに、こんなに金を使わされるものか」と、次第にモンローを避けるようになる。末期のモンローのシマは、完全に閑古鳥が鳴いていた。

 

同時に、元々あった旧台のパチンコ大賞も「シメシメルック」となり、ハネモノで割と稼げていた状態から、モンロー導入を境に勝ち辛くなってしまった。やがて、残っていたパチンコ大賞も平和の新要件機「ニュートキオ」なんぞに入れ替えられ、ハネモノ全てが大量出玉機になってしまった。

 

まぁ、結局は、時間の経過と共に、こういった荒波の新要件機にも慣れ、平気で１万とか突っ込むようになるのだが…

 

パチンコ・インフレ時代の幕開けは、バブリーな格好のモンローがきっかけだった。

 

一昨年の夏に、八王子のゲーセン「アドスロ八王子」（閉店）にて本機との再会を果たした。しかし、玉がザクザク出る仕様ではなく上皿循環式だったので、魅惑の大量出玉は体感できなかった。

やはり、モンローには「出玉のボリューム感」こそ不可欠だと、改めて実感した次第である。