まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

Youtube 90年代動画紹介(19)

2015-12-25 15:20:45 | Youtube90年代動画紹介

youtube 90年代動画紹介(19)


私が「神」と崇めるユーチューバー、ライルさん(Mr.Lyle Hiroshi Saxon)の「90年代動画」を拡散すると共に、レトロパチンコ的考察を加えるコーナー。


数えて19回目の今回は、コチラの「ライル動画」を取り上げる。

https://www.youtube.com/watch?v=U6j5W7jPNeM

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1991年(平成3年)10月、小田急線(JR東海道線)藤沢駅周辺を捉えた、貴重な映像。


タイトルは、「1991 藤沢散策散歩 Fujisawa Walkabout 911012 」。


賞味約15分の動画には、言うまでも無いが、古き良き、「ノスタルジー」を感じる平成初期テイストが、ふんだんに盛り込まれている。


この当時、まだ昭和の香りが至る所に残存しており、そこに映る風景や人々を見るにつけ、何とも心地よい気分になる。


どのシーンも、見る人が見れば「感涙モノ」だが、個人的に「ツボ」なのが、コーヒーブレイクを終えたライルさんが、偶然通りかかった一軒のパチンコ店に焦点を当てて、果敢に店内の様子を捉えた、14:14~14:55(約40秒)の短い一場面。


場所は、藤沢駅・南口本通り商店街のパチ屋「グリーン」(現存)。


因みに、当時の藤沢駅界隈のホールは、南口がグリーン、フォーラム、ダイヤモンド、中央プラザ、オデオン、ニューフロリダ(スロ屋)など。一方の北口は、ハッピー本店、ハッピー駅前店、エキマエクラブなどが点在した。


ライルさんが「グリーン」に足を踏み入れると、パチ屋独特の喧騒の中で、多くの客が盤面をグッと睨んで遊技している。


店内BGMは、定番の「軍艦マーチ」。その軽快な調べに混じり、独特の甲高い電子音も聞こえる。よく聴けば、ニューギンの一発台、「ベータ」の大当りサウンド。電チューが開放→閉鎖と切り替わるたびに、効果音も変化する。


右端のスロットシマには、瑞穂製作所の3-1号機「コンチネンタルI」が、2シマ並ぶ。客付き良好、当時の人気ぶりが見て取れる。連チャン機・コンチIの人気は凄まじく、何処へ行っても主力級の活躍を見せていた。だが、この年の8~10月、新聞等でコンチIの「違法改造」がクローズアップされ、10月29日付の読売新聞でも、大々的に報じられた。翌11月には、当局が疑惑を「クロ」と断じて、コンチIの「検定取消し処分」を発表(瑞穂製作所は、以後3年、新たな検定申請が出来なかった)。

まさに「疑惑の渦中」にあった、当時のコンチI。だが、ホールでの集客力は、相変わらず高かった事が、映像からも見て取れる。但し、91年11月の検定取り消し後は、コンチIをノーマル基板に改修するホールが続出して、客付きもガタ落ちした。映像では、まだ勢いあるコンチIの「末期」の様子が確認できる。実に貴重だ。


ライルさんは、一発台「ベータ」→右隣の「コンチI」→左隣のベータ(戻る)の順で、通路を移動。さらに、ベータの左隣の通路には、「ドリームX」(奥村)が並ぶ。独特のデジタル音が響くシマ。コチラも客付きは良く、立ち見のオッサンもいる。


ドリームXの左隣は、台枠ランプや上皿から推測して、平和のデジパチ(旧要件機「舞羅望極II」の可能性が高い)。シマでは、男性店員がレールをよじ登って、真上から台を覗き込んでいる。玉づまりを直しているのだろうか。店員のファッションは、「濃い青シャツ、ネクタイ、黒のスラックス」。以前のパチ屋ではよく見かけた、懐かしい格好だ。若い女性店員はまだ少ない時代で※、大半が男。50代~60代と思しき、中高年の従業員も多く見かけた。

※若い女性が「皆無」だった訳ではない。店によっては「看板娘」的な女性店員もいたし、あえて、「若い女性店員だらけ」をウリにする店もあった(「浅草国際ゲームセンター」や「てんとう虫」など)。また、攻略誌でも、パチンコ必勝ガイドの「ミス・ジェットカウンター」や、パチンコ攻略マガジンの「僕のホールのキラ星GAL」など、若くて綺麗な女性店員を、写真入りで紹介する連載欄があった。


さらに左隣の通路では、ニューギンの旧要件デジパチ「エキサイト麻雀5」(よく見ると、「3」でなく「5」と判る)の、独特な「中華風」デジタル音が鳴り響く。例のチャカチャカしたリーチ音も聞こえる。


一番左端の通路は、映像での判別が、かなり難しい。それでも、台枠、上皿などから「ニューギン」の盤面だと判る。さらに、盤面をよく見ると、1チャッカー、2チャッカーらしきものが、薄っすらだが見える。おそらく、ハネモノのシマだろう。当時人気があった、「さめざんす5」に見えない事もない。(90年秋には、この店に「ポップアート」「フラッシュマン5」「ビッグシューター」「魔界組」などのハネモノが入っていた、とする資料アリ)。この通路の右サイドのシマには、若い女性客もいる。実際、「さめざんす」は女性ウケが良かったので、さめざんすのシマかも知れない。


かくして、ライルさんは、メイン入口側のシマを一通り観察すると、そのまま店外に出る。入口には、「パチンコ大好き!」と書かれたノボリが。また、ほんの一瞬だが、「札幌ラーメン ギョーザ はるみ いらっしゃいませ」と書かれた、小さな看板も映る(14:54)。「グリーン」の左隣にあったラーメン店、「はるみ」(閉店)のものであろう。



あらためて、「グリーン」の当時のラインナップ(パチンコ)を見ると、ニューギンの「ベータ」、奥村の「ドリームX」、ニューギン「エキサイト麻雀5」といった旧要件機の面々が、幅を利かせている。

1991年10月といえば、新要件機への移行も徐々に進み、話題の新機種も、多数リリースされた。しかし、店や地域によっては、まだ、旧要件機が多く残っていた事が判る。

かくいう私の地元(当時)も、91年秋の改装で新要件の「麻雀物語」(平和、液晶連チャン機)が導入されるまでは、「パチンコ大賞13」(西陣、ハネモノ)、「ニュートランプカード2」(京楽、デジパチ)、「スーパーロボット」(西陣、権利モノ)といった旧要件機が、普通に残っていた。



なお、13:35では、画面奥に「フォーラム」(閉店)というパチ屋(南口、「グリーン」の近く)が映る。

また、13:39~14:06で、ライルさんが軽食をとったのは、喫茶「ドトール」。現在は、「カラオケ U-STYLE」のビルに変わっている。