「パチプロが教えるデジパチマル秘必勝法」
(古城二郎著、日東書院)
1989年(平成元年)に出版されたパチンコ攻略本である。
この当時は、まだ真面目な高3の受験生だった。翌年にパチンコなんてギャンブルにハマるとは、夢にも思っていなかった頃である。
目次をめくると、昭和末期に出ていたデジパチの機種名がずらっと並んでいる。
実際に打った事があるのは、ドリームXやパールセブンくらいか…。
しかし、ワールドパニック2号、フィーバーロイヤルV、十字星、金四郎、リムジン13・・・何とも味のある名前である。一応、全ての資料画像は持っているのだが、現物を一度打ってみたいものだ。
「マル秘攻略法」というくらいだから、さぞかし「大勝ち」が可能な機種攻略が載っているかと思いきや、何やら「大当たり確率」や「釘の読み方」といった、初歩的な情報ばかりが書かれていた。
中には、ストップボタンによる大当たり直撃攻略なんて本格的な内容もあるのだが、よく読むと「攻略に必要なデジタルの出目表については、パチンコ攻略雑誌などを参照のこと」などと書いてある始末。そこがもっとも肝心なのだが…。
まぁ、とりあえず幾つかの機種には写真が添付されているので(白黒だが・・・)、資料文献としての価値はあるかと思う。
この本には、デジパチの他にも「スーパーブラザース」や「ちんどんやP2」「レッドライオン」「ロボスキー」などの羽根モノや、「タンブラー」「バリエーション3号」といった一発台についても解説されている。ただ、スーパーブラザースやちんどんやの醍醐味でもある「自力ダブル」については、全く言及されていない。まぁ、デジパチがメインの本であるから、仕方がないかな。
しかし、最大の疑問は、著者の「古城二郎」なる人物が、一体誰なのかという事である。まぁ、当時のパチプロが副業で本を執筆した際のペンネームだろうが…。古城氏は、この「デジパチマル秘必勝法」の他に「パチスロ完全必勝法」というパチスロ本も出しているが、著名な攻略雑誌などでその名前を見た事は一度もない…。