伝統文化★資料室

東京成徳大学・日本伝統文化学科の学生と教員が「伝統文化資料室」から、情報発信します!

架蔵綾小路有長短冊

2010-12-15 13:49:46 | 青柳隆志先生

綾小路有長(1792~1881)は、神楽・郢曲の家、綾小路家の当主で、歌人としても知られています。歌会始(当時は「歌御会始」)では「発声」の役を、最晩年に至るまで務め、明治天皇から褒賞を受けています。小生は有長の筆跡を集めていますが、これは「冬神楽」題で、季節といい、家業へのつきづきしさといい、ご紹介にふさわしいと思います。神楽歌の終わり近く、「其駒揚拍子」にかかったところで、神送りの舞として舞われる「人長舞」を詠んだ歌で、「庭火」は、宮中賢所で実際に焚かれるものであると同時に、神楽の序曲「庭火」をも詠みこんでいます。

かはらじな庭火のまへに人の長のそでを神代にかへし舞つも 有長


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