民衆革命の大きな山を越え、いくつもの問題を抱えつつもエジプトの日常生活は落ち着きを取り戻しつつあります。
そんな中、今度は日本で考えられないようなことが起こりました。
私は今エジプトにいますが、これほど日本のことを思い続けた日々はありません。
数日間は外出もせず情報を集めることに集中し、写真を撮るどころか、食事もあまり摂れなくなりました。
被災地の皆さんをはじめ災害に遭われた方々のことを思うと、そんな自分が情けないです。
あれから10日がたち、とにかく今は「自分にできること」をしようと考えています。
先週の金曜日、カイロにあるモスクの集団礼拝で日本の震災のことが話されました。
こちらの新聞やテレビで日本のニュースは出ていましたが、まだ知らない人も多くいたようでした。
私はモスクの外で待っていたのですが、礼拝が終わり出てくる人々が手に手に持っていたのはモスクで配布された日本の国旗でした。
何人もの人が私に声をかけ、日本人だというと「私たちエジプト人は日本人が大好きです。今回の震災は悲しい出来事です。私たちも心を痛めています。でも日本は必ず復興できると信じています」と写真を撮って気持ちを伝えて欲しいと多くの人がポーズをとってくれました。
ちょっと涙ぐみそうになるのをこらえながら久しぶりにシャッターを押し続けました。
この日の夜、カイロ市内の「カイロスタジアム」で地元クラブチーム「アルアハリ」と南アのクラブチームの国際マッチがありました。
スタジアムは試合の1時間以上前からすごい熱気で、チームカラーの赤を基調としたサポーターがリーダーのリードにあわせて気勢をあげています。
たくさんの旗が振られていますが、よく見ると顔が描かれた白い旗が何本も見られます。
この中には民衆革命で命を落とした仲間の顔もあるのだそうです。
たくさんの人が色のついた紙を持ち、マスゲームのようにエジプトの国旗を作り上げていきました。
ああこれが革命を起こした人たちなんだ。
あまりの迫力に驚きながらもシャッターを押していてそう思いました。
ひとりひとりは非力な普通の人たちでも、みんながつながって力を一方向に合わせていけば、それはとてつもなく大きな力になる・・・誰にも止めることのできない大きな力です。
その力はこれからの私たち日本人にこそ必要で、私たちにもきっとそれができると思います。
試合開始直前に、ピッチ上に日本の国旗が登場しました。
こんな演出があることを知らなかったので、ピッチ上をいく国旗は撮り逃してしまいました。
でもあとで確認すると観客を撮った写真に、偶然一枚だけ写っていました。
スタジアムの巨大スクリーンの中の国旗には「私たちの心は日本と共にあります」と日本語で書かれていました。
ミラノのサンシーロより遥かに凄い!
新しい国を作っているエネルギーを感じます。
アル・アハリはクラブワールドカップで何回か来日もしているので、親近感が有ります。
街中、そしてスタジアムの日の丸とメッセージ。
エジプト、世界との繋がりを感じます。
ありがとう..
まさに感動!!
写真バックナンバーもみました。。。
スークの写真や、働く人々の自然なアングル大好き。。。
トルコを思い出させる場面も多々あり!
せいこさんの写真は人に感動を与えてる。
この写真と出会えてうれしいわ~~~
これからも楽しみにしてます^^
こんなに日本が大変なときにブログが更新できるのかとしばらく考えていました。
でも私に今すぐできることは募金をすることと、日本人の事をこんなに思っている人がたくさんいるということを伝えることではないかと思っています。