SEIKO’s photo gallery from ALEXANDRIA 

エジプトの第二の都市、アレクサンドリアで暮らしながら中東の写真を撮っています。

イブラヒムおじいさん

2010-07-25 23:22:09 | 写真




新しいホテルやレストラン、カフェがひしめく西ベイルートの中心ハムラ。
その一角にあまり目立たないアラブレストランを見つけました。
鉄製の急な階段をのぼった2階にある小さくて古い店です。





ここはイブラヒムおじいさんがたった一人で切り盛りしています。
おじいさんは75歳。
レバノン南部のシーア派地域の出身です。


自慢の料理はカバブ。
カバブは羊やチキンを串に刺して味をつけて焼く、ちょうど日本の焼き鳥のようなアラブではとてもポピュラーな料理です。
注文を受けてから、ゆっくりと肉を串に刺し始めました。
おじいさんは足が少し悪いので、ときどき椅子に座って作業します。

 



この店を開いたのは77年。
75年にレバノン内戦が始まって2年目です。
90年に内戦が終わるまで戦争中もずっと店は続けてきたそうです。

あまりきれいとはいえない古びた店ですが、立派な大きな釜が自慢です。
炭火で焼くので、肉は柔らかく、ジューシーです。





狭い厨房はものすごい暑さです。
おじいさんも汗びっしょりですが、かまわず真剣な顔で焼き続けます。 





食事の最後にはテーブルまで大きなスイカを持ってきて切ってくれました。
「わしには子供が14人いて、その中のひとりは、夜遅くにここに来て、ときどき手伝ってくれるんだよ」
とうれしそうに話しました。





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レバノン山の結婚式

2010-07-22 20:10:27 | 写真





この日、レバノン山の村で会ったイスラム教ドルーズ派のおばあさんの家族に、3時からこの地区で結婚式があると聞いて行きました。

会場にはもうすでに200人ほどの人が詰めかけていました。
華やかに着飾った女性たちがにぎやかにおしゃべりをしています。
花嫁も壇上で集まった女性たちとにこやかに話をしています。

突然アラブ風の音楽がけたたましく演奏され、新郎の男性が入場してきました。
楽隊のひとりに肩車され、手には剣のようなものを持っています。





今度は楽隊と同じアラブ風の衣装を羽織った新郎のそばで、花嫁も剣を持って共に踊り始めました。
周りの人たちも大喜びで手を叩いたり、踊ったりしています。




このあと、ふたりは壇上で参列の人々から次々とお祝いの言葉をうけます。




そして最後に車に乗り込み会場をあとにしたのですが、このとき外のうっそうと生い茂る深い木々の緑を目にして、
「ああここはレバノン山なんだ」と思いました。

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レバノン山の村で

2010-07-19 20:37:55 | 写真




ベイルートの中心部から車で30分ほど走るとマウント・レバノン(レバノン山)地域に入ります。
急な坂道を上っていくと、標高800メートルから1000メートルほどの高地に着きます。
ベイルートとは比べ物にならないほど、空気が涼しく感じられます。
この辺りはキリスト教徒と、イスラム教ドルーズ派の両方が住んでいます。





山の間に点在する村のひとつで白いスカーフを頭に着けたおばあさんに会いました。
彼女はドルーズ派で、家の人に話を聞くと84歳とのことでした。
おばあさんに直接聞くと「いや、85歳をこえている」と言います。
本当のところは分かりませんが、とにかく元気でかわいい感じの女性です。

写真を撮らせてほしいとお願いすると、すっとどこかへ行ってしまいました。
いやなのかなあと思っていたら、5分ほどして真新しい白いスカーフを頭に着けた彼女が戻ってきました。
そして「これがドルーズの正式のスカーフの付け方だよ」と、首に巻き付けずにふわっとたらしてにっこりしました。

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食べているもの・・・

2010-07-17 17:56:31 | 写真




食べることが大好きなので、ベイルートについて街歩きをしながらずっと気になっていたことがありました。
歩きながら何人もの人が、手に何か持って食べています。
ちょっと見た感じでは、ピザのようです。
でも色はお好み焼きのよう。




紙に巻かれたそれが何か知りたくて、とうとうおじさんに声をかけました。
「食べてみるかい?」
おじさんにかじりかけのそれをすすめられましたが遠慮して、何という食べ物か聞いてみました。
「これは『マンウーシェ』さ。うまいよ」
どこで買えるか教えてもらいさっそく行ってみました。



サンドイッチスタンドのようなところに行くと、ピザ状の生地の上にいろんなものがのった丸いパンが並んでいます。
みじん切りの野菜とひき肉がのったものが多く「ラハン・ビアジーン」というそうです。
「マンウーシェ」というと、胡麻と香辛料だけがのったシンプルなものをピザを焼くようさっと暖めなおして焼いてくれました。
お好み焼きのように茶色く見えたのはこのオイルがしみ込んだ香辛料でした。
一枚500レバノンパウンド(約35円)。
焼き上がると半分に折り畳んで紙にくるんでくれます。
あっさりとしていて日本人の私には「ふりかけ」をやきたてパンに挟んで食べているみたいな味に感じられました。

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木陰で

2010-07-14 16:38:30 | 写真



ここレバノンもエジプトと同じで、この季節は湿度がたいへん低く、朝、部屋の中に干した洗濯物が翌日の朝にはすっかり乾いてしまいます。
日中の日差しはとても厳しいですが、湿度が低いおかげで歩道の小さな木陰でも非常に涼しく感じます。
くらくらするほど暑い街を歩いていて、木陰で立ち話(井戸端会議?)をいつまでもしている女性を見かけました。
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