SEIKO’s photo gallery from ALEXANDRIA 

エジプトの第二の都市、アレクサンドリアで暮らしながら中東の写真を撮っています。

ナクバの日~エジプトからの声

2011-05-16 17:23:56 | 写真




5月15日。
昼過ぎにアレクサンドリア図書館に行きました。


最近、革命後のエジプトでは、国の90パーセントを占めるイスラム教徒と10パーセント近くのコプト教徒の衝突が相次いでいます。
先日はついに10人を超える死者まで出てしまいました。


図書館の前まで来ると、エントランスの広い階段のスペースに大勢の人が集まっているのが見えました。
コプト教徒が「暴力の停止」「軍による公正な犯罪の処分」を訴えています。
手には十字架を持ち、女性や子供も参加しています。





少数ですがヘジャブ(イスラム教の教えで女性の頭髪を隠すためのベール)をつけた女性も見られました。
双方が協力してよりよいエジプトを作っていこうという考えなのだと思います。





所用を済ませ、アレクサンドリア図書館をあとにしました。
片側4車線の広い海岸道路まで来たとき、大規模なデモ隊に遭遇しました。




しかし、手に持っているのは見慣れたエジプト国旗ではありません。
歩いていた男性が「あれはパレスチナの旗だ」と教えてくれました。


この日は「ナクバ」の日だったのです。


ナクバは「大惨事」とも訳されます。

1948年5月14日。
国連によるパレスチナ分割決議を受けて、イスラエルが独立を宣言しました。
翌5月15日、決議を拒否した周辺アラブ諸国とイスラエルの間で第一次中東戦争が始まりました。
そのとき70万人のアラブ人が、住んでいた村(現在はイスラエル領内)に攻撃をかけてきたユダヤ軍から逃げ、難民となりました。
60年以上たった現在、ヨルダン川西岸ガザ、レバノン、シリア、などに470万人が難民として生活しています。

エジプト人はパレスチナ人と同じアラビア語を話すアラブ人です。
ほとんどの人が連帯の気持ちを持っているといわれていましたが、ムバラク旧体制の下では、それをデモのような形で表現することは禁じられていました。


今、エジプト人は国内外の様々な問題に声を上げ始めたような気がします。

色とりどりのベールをつけた、たくさんの女性参加者の表情は生き生きしてすがすがしい感じがしました。

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子ネコの季節

2011-05-08 15:34:03 | 写真




アレクサンドリアの街も日増しに暖かさを増してきました。

私の住んでいるところから地元のスーク(市場)までは歩いて5分の距離ですが、
その途中の路地にネコの親子が住み始めました。
子ネコが全部で4匹、暖かい日差しをあびて塀の上や車のボンネットの上で昼寝をしています。
もともとネコの多いアレクサンドリアの街ですが、この季節は子ネコが生まれ、育ち始める季節です。



ネコだけではないようです。
公園のベンチで、珍しいものを見つけました。
カタツムリもこの季節、姿を見せ始めています。
コメント (2)
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