季節の味 ～ スーク・アタバより

スーク・アタバ（アタバ市場）です。

歩いていて、かわいい女性が何かアイスクリームのように手に持っているのに気がつきました。
見せてもらうとアイスクリームではなく果物のようです。




私も買ってみました。

スーク・アタバの車通りの多い路上の大きなかごいっぱいに果物が詰まれています。
よく見ると「桑の実」です。
売っていた女性にアラビア語の名前を聞くと「トゥートゥ」と教えてくれました。
250グラムで5ポンド（約70円）でした。





子供のころ、学校帰りに寄り道して食べたことがありますが、大人になってからは食べるのは久しぶりです。
その時はもっと赤い実を選んで食べた気がしますが、ここで売っているのはほとんどが黄緑か薄くピンクに色づいたものばかりです。
味はジューシーでほんのり甘く、この季節らしくさわやかです。

シャンムネシーム（春香祭）

エジプトは4月24日、25日はシャンムネーシーム（春香祭）です。

25日。タハリール広場では軍楽隊の演奏や軍兵士による行進が行われ、たくさんの観衆で盛り上がりました。





この祭りに特によく食べられるのが「リンガ」という魚の燻製です。
カイロ庶民の台所、スークアタバでもたくさん売られています。






身はとろけるように柔らかく、味はおいしいのですが、塩気がきつく、においがあるので慣れないと好き嫌いが分かれるかもしれません。





食べるときはレモンをかけ、生のネギと一緒に食べるとおいしいということで、近くでは山のようなネギが売られています。
このネギもエジプトに本格的に夏が来ると食べられなくなる春先までの野菜です。

初夏のスーク ～ カイロより ３

このローダ島のスークは通りに沿って長く続いています。
スークを歩くと売り手も買い手も女性の姿が多く目に付きます。



あちこちから果物やいろいろな食べ物のにおいがしてきます。



お腹もすいたので、そろそろ何か買って帰ろうとスークからもと来た道に引き返す途中、理髪店の前を通りかかりました。
中をのぞくと、男性が開け放した初夏の陽気の中、気持ちよさそうに水煙草をふかしがら、顔にパックをしていました。

初夏のスーク ～カイロより ２

カイロの中州に位置するローダ島。
庶民的な街の様子に、初めてなのになんとなく懐かしい気持ちになります。

おつかいの少年たちの後を追うようについていくと、スーク（市場）の入り口にたどり着きました。
露天の男性が「ここはシャーリャー・ガムラーウィ（ガムラーウィ通り）だ」と教えてくれました。

酷暑のエジプトの短い初夏にあたるこの季節は、いろいろな種類の果物や野菜が豊富に出回る季節でもあります。
ちょうど今は「新にんにく」がたくさん出ています。
エジプト人にとってトマトとにんにくは絶対に欠かすことのできない食材です。
先日、アレクサンドリアで買いましたが、この時期の新にんにくはまだ柔らかく、にんにく特有の臭さがほとんどありません。
これをそのまま食べたり、大量に買って軒下などにつるして干してから料理に使ったりするようです。
この日は一キロが６ポンド（９０円）とのことでした。




スークは市場ですが、日本のように商店だけということはなく、普通の生活の場でもあります。
あちこちに子供たちの姿が見られます。
外国人があまり入ってこないところなので、まず最初に子供たちがすぐ声をかけて迎えてくれます。




のんびりとしたこのスークはカイロの中心部のにぎやかな雑踏とはまたひと味違うカイロの一面を見せてくれます。

初夏のスーク ～ カイロより １

日本は桜の季節ですが、エジプトは一足早く初夏を迎えました。


カイロタワーは高さが187メートルとあまり高くありませんがハスの花をかたどっている美しいタワーです。
今の季節は桜こそ咲きませんが、エジプトでも花（ブーゲンビリアでしょうか）があちこちに初夏の明るい色を添えてくれています。

ゆったりと流れるナイル川にかかるタハリール橋を渡ると二つの中洲のひとつ、このカイロタワーのあるゲジラ島です。




もう1つの中州の島、ローダ島に行ってみました。

初夏とはいえ、くらくらするほど強い日差しの中を歩きました。
ゲジラ島に比べて庶民的な地区なので、路上のあちこちで荷台の露天に出会います。




あまりの暑さにジュースを飲もうと、通りに面したジューススタンドに立ち寄ると、そこにはすでに先客の女性がいました。
歩道の椅子に文字通りどっかりと腰を下ろし、おいしそうにジュースを飲んでいます。



私ものどを潤し一息ついたので、前を行くお使いの少年たちのあとについてもうしばらく散策を続けることにしました。