去る8月11日(土)に、
葉月のお茶会を行いました。
ご参加くださった皆さまには、ありがとうございました。
楽しんでいただけましたでしょうか。
成穂会のみんなには、お疲れさまでした。
当初、初心者の方のためのお茶会として企画しましたが、
蓋を開けてみれば、
ご参加いただく方たちも全くの初心者という方はなく、
それでは少し趣向をこらして、
七事式のひとつ「数茶」をやろうかということになりました。
実は「数茶」は、成穂会にしても初めて。
急遽、お稽古したものの若干の不安を抱えたまま、
当日を迎えました。
数茶というのは、
客それぞれが、折据(おりすえ)に入った十種香の絵の違う札をひき、
お詰め(末客)の札元が取り出した札と同じ客がお茶を飲むという式法です。
↓
十種香の札
写真は、最初に折据、莨盆(たばこぼん)、菓子器が
運び出されたところのものです。
この折据の中に、客の人数分の「客(う)」と「一」の札が入っています。
客は上の「客(ウ)」と書かれた札を右からひいて回します。
そして、自分の札の絵を確認しておきます。
お詰めはお茶が点てられるたびに、
折据の中で交ぜられた「一」の札をひき、
同じ札の方がお茶をいただくという趣向なんですね。
今回は全員が飲めるよう、
札のひかれた人は「お除きを」と言うことを
あらかじめ取り決めておきました。
つまり、「私の札はもう除いてください」ということですが、
これを言わなければ、また折据の中に札が戻され、
何回もお茶をいただける方がいらっしゃる一方で、
ずっとお預けとなる方も出てくるわけです。
そのゲーム感覚が数茶の面白みでもあるのでしょう。
お詰めは引いた札を並べていきます。
こんな感じ。
この数茶の式は、七事式のなかでも最もくつろいだ雰囲気の中で行われる式法だそうです。
今回のお茶会も、わいわいと楽しい雰囲気の中で行われました。
べっぴん揃いなのに、お顔を見せられないのが残念です。
お席では浴衣談義にも花が咲きました。
お菓子は気楽なお席らしく、
中菓子といって、主菓子とお干菓子の中間のようなものを使います。
今回は、鶴屋吉信さんの焼菓子「つばらつばら」を使いました。
「つばらつばら」とは、万葉集にも使われている言葉で、
「しみじみと・心ゆくままに・あれこれと 」という意味があるそうです。
また、別にお干菓子も用意しました。
また、このような楽しいお茶会を、ぜひ企画したいと思っています。
次の機会には、足をお運びください。
どなたでも歓迎です。
作法の知らない方には、手取り足取りお教えします(笑)。