バハラ・ナの精神

私の指名していたフィリピンの娘は、仕事を求めて今、中国にいる。
何でもドンガン（Ｄｏｎｇｇｕａｎ）市というところにいるらしいのだが、
場所はいまいちわからない。

何でもダンサー目的で行ったのだが、小遣い程度のお金も持っていないらしい。
ある日、私に電話が入る。
中国の国際電話の国番号は「８６」
見慣れないなあなんて掛けなおしてみればやはりフィリピン娘。
話を聞いてみれば、生活必需品すら買えないとかなんだとか
「イチマンエン貸してクダサ～イ」
なんて、貸したら返ってこないことわかっている。
しかも国際送金しろということなのか？
そんなの出来るわけない。

普通は出稼ぎに行くにしろ、最低限くらいのお金は持ち歩くものだと思うのだが
フィリピンではこの常識は通用しないのか？

そして、ご丁寧なことに住所まで教えてくれた。
そんなことより私は国際電話代がどれだけになるかちょっと心配だ。
夜７時以降に電話して、少しでも安くなるように工夫するが
それでもだいたいアジア周辺の各国なら１０分１０００円というのが相場であろう。

だけど、ここで支援するわけにはいかない。
ここで支援してしまうと、常に私に甘えてきてしまうからだ。
自慢にもならないが、私は全然金持ちなどではない。
一万円支援したら、また一万というようにたびたびお願いされてしまう。
結婚していれば話は別だが、遊び相手に送金するほど私はお人よしではない。

残念だけど我慢して貰おう。
このブログでのハンドルネームの意味はもともとフィリピン人に教わったようなものだ。
たとえ貧しくても、楽しみをいろんなところから見つけ出せる能力を持っている。
強い楽天性を持っているフィリピン人にそれが出来ないわけがない。
いわゆる「バハラ・ナ」だ。
日本語では「どうにかなる、なるようになる」という意味だが、
その考えで貧困を乗り切ってくれることを切に願う私であった。