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ワンセグチューナーでFM放送を受信するChromeアプリ "Radio Receiver"

2014-06-02 01:00:29 | ソフトウェアラジオ
もうご存知の方も多いかと思いますが、ここのところ試していたもので、なかなか面白いと思ったので紹介します。主にtwitterで @JA5FNXさんや @edy555さんから情報をいただきました。

SDRとして使えるワンセグチューナーはすっかりポピュラーになって、HDSDRやSDR#等をはじめ、様々なソフトウェアで利用出来るようになっていますが、今回紹介するのは、ブラウザのみでワンセグチューナーをFMラジオとして使えるというものです(作者はJacobo Tarrio氏)。

Google ChromeのAPIを利用し、Chromeアプリとしてリリースされているので、Chromeブラウザが必要です。また、対応しているチューナーも、RTL2832U搭載のもののうち、チューナーチップとしてR820Tを仕様しているもののみが対象です。もっと細かくいうと、現状では、vendor IDが"0x0bda"で product IDが"0x2838"のドングルのみで、R820Tを利用していてもproduct IDが異なるものも存在するようなので、そのままでは使えません(詳しくはFNXさんのブログ記事を参照してください)。

インストールは、Chromeブラウザで、ChromeウェブストアのRadio Receiverのページにアクセスし、「CHROMEに追加」ボタンを押すだけです。

ブラウザのみでと書きましたが、Chromeアプリとして実現されているので、ブラウザとは別に次のような独自のウィンドウが開きます。



画面はシンプルで、パワーON、チューニング、スキャン、それに周波数メモリ関係のボタンが見えます。右上にスパナのようなボタンがありますが、そこを押すと設定画面が出てきます。"Region"で"Japan"を選ぶと日本のFM放送周波数の範囲で使えるようになります。最近のバージョンでは、周波数の(半自動?)補正機能やゲインコントロールの方法が選択出来たりします。また、図の中で周波数の右側の表示は上から、ステレオ/モノラルの選択、音量で、クリックすると状態を変更することが出来ます。

最初にこのアプリをJA5FNXさんから教えてもらったときはバージョン1.04で、その時は私のところや @edy555さんはじめ、動作しないというレポートがあったのですが、1.06でその大きなバグは解消されました。これにあたっては @edy555さんが作者と協力されたということです。リリース、バグ、機能等に関する情報交換は、Googleグループで行われています。

シンプルなものではありますが、ブラウザとその拡張機能だけでワンセグチューナーがSDRとして使えるのは面白いですね。なお、他のアプリと同様、該当するワンセグチューナーを利用するためには、Zadigによるドライバの入れ替えは必要です。また、先に触れたように、R820T使用でも現状では動作しないチューナーがありますので、ご注意ください。

追記: product ID が "0x2832" のチューナーで動作しない件は新しいリリース1.09で対応されました(次エントリ参照)。
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