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JI3GAB/blog

ラジオに関する話題を中心につらつらと

近況? 振り返り?

2010-11-09 20:20:39 | ラジオ(その他)
今年の初め頃は、昨年製作したおじさん工房のAPB-1にオーディオADCを接続してSSBトランシーバが出来ないかなどと考えていて、FPGAのプログラミングを勉強しようとしていましたが、なんとなくすぐにフェードアウト気味になってしまいました。

その後、QSE方式のジェネレータを作ろうとなぜか思い立ち、とりあえずバラックでは組んでみました。それなりにSSBぽい出力も出たのですが、モニターのSDRのスパンを広げてみると、本来の目的信号以外の関係ない周波数にずらーっと変な信号が並んでいます。それも目的信号と同じくらいのレベルの、です。
回路はJA9RS石田さんが以前CQ誌に発表された回路を少し変更したもの(厳密にはQSEではないのかな?)だったのですが、変更の仕方がいい加減だったのか配線がいい加減なのかよくわかりませんが、結局うまく動作させることができずにいました。それが5月か6月くらいです。

そうこうしているうちにRFワールド誌を見ていたら、GNU RadioとUSRPを使ったSDRの記事が出ていて、興味を惹かれました。それでついついUSRPを購入してしまったのです。Gnu Radioは、もう随分前から一応存在は知っていましたが、なんとなくとっつきにくく感じていました。しかし、RFワールドの記事を見るとなんだか簡単に色んなモジュールが比較的容易にプログラムできそうな気がしたのです。それでPythonのアプリケーションの書き方のチュートリアルなどを見ながらサンプルコードを試したり、AMやSSBのラジオのプログラムを書いたりしていたのですが...他のことが忙しくなってきたりしてこれまたペンディング状態になっている、というわけです。

一応目標は以前書いたデジタルプリディストーションを試すことで、上に書いた迷走も自分なりに最終的にはそこに辿り着くためにやっているつもりなんですが、どうも一つのことをじっくりとやることが出来ずにぐだぐだになってしまったこの半年余りです。

この前のエントリをそのまま放置しておくのもどうかと思うので、近況報告というか、この半年~一年くらいのことを振り返ってみましたが、どうもいけませんね。そんなわけでちょっと無線の方は最近お休み気味です。

また元気が出てきて何か報告できればと思います。
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QFNパッケージの半田付け

2009-12-02 19:53:33 | ラジオ(その他)
先のエントリで紹介したSDRではRF信号をサンプリングするためのADCとして、MAX12553というQFNパッケージのICが使われています(元の記事では異なるADCだった)。上の写真では左上の正方形のものです。

QFNパッケージというのは、電極のから足(ピン)が伸びていません。電極は、小さなパッド状で底面と側面(底面だけのものもある)に露出しています。


違うIC(ATMELのCPU)の写真ですが、こんなパッケージです。





半田付けのやり方は基本的にはQFP等と同じなのですが、位置合わせがかなり難しいです。上から見たときにピンがなく電極の位置がわからないので、パターンと合わせようとすると横から覗き込むようにするしかありません。これを四方に渡って合わせるのは根気のいる作業です。位置が合ってしまえば、QFPの場合と同じようにフラックスを活用して半田付けすればOKです。同様の理由でブリッジの確認もやりづらいので、テスターを使って絶縁のチェックを行いました。
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フラットパッケージICの取り外し

2009-11-18 22:52:23 | ラジオ(その他)
APB-1製作の中での一番の失敗は、FPGAのチップの方向を間違えて付けてしまったことです。その前にATMELのマイコン(AT91SAM7S)をうまく取り付けて気が緩んだのか、自分では一応方向も確かめたつもりでした。半田付け自体はうまく行って、「よしよし」とテストに入ったのですが、なんと電源ラインがアースに落ちてしまっています。一生懸命ブリッジなど探すのですが、見つかりません。考えること1時間、もう一度組み立てマニュアルを見ると、見事に方向を間違っているではありませんか。夜中だったんですが、もう脱力です。

さて、どうしたものか。最初はQFPのICを取り外すなんて無理に決まっているという思い込みがあって、キットをもう1セット分けてもらおうかとか考えたりしたのですが、今までかけた時間も部品ももったいないですから、やはり取り外すしかありません。当初はカッターでQFPの足を切ってICを外し、残った足をコテではがそうと考えたのですが、今回は別の方法でやってみました。

Webで調べているとサンハヤトなどから、融点の低い特殊な半田を使ってフラットパッケージのICを取り外すキットが販売されています。さらに調べているとChip Quikというメーカからも同等のものが出ていて、海外から買うとそちらの方がお得そうです。そこで、digikeyからそのキットと、念のため失敗したFPGAのチップに加えて、いくつか部品を一緒に注文したところ1週間と経たずに到着しました。

このキットには特殊半田、注射器状の容器に入った専用のフラックスと最後の洗浄用の布(アルコールが染込ませてある)が入っています。
使い方はYouTubeにビデオがあるのでそれを見ていただくのが早いですが、まず注射器を押してフラックスを半田付けしたピンの上に塗布していきます。次に半田ごてで特殊半田を溶かしながらその上に盛って行きます。この半田は融点が低いので、こてを当ててチップのまわりを何周かさせていると、半田が融けているうちにICを取り外すことが出来るようになります。

と、まあ確かに外すことは可能になるんですが、私はその瞬間にうまくICを掴めず、少しずれただけでまた基板にくっついてしまいました。もう一度熱を加えて今度は完全に外れたのはいいのですが、やはりうまく掴めず(不器用かつ準備が悪いですHi)、ICが基板上を転がり、低温半田をあちこちに残してしまう有様です。

この残った低温で融ける半田を取り除くのに意外と苦労しました。半田ごてを当ててうまくこて先に集まってくれる分はいいのですが、どうもビデオのようには要領よく取れません(そもそも融かした半田の量が多過ぎたのかも知れませんが)。吸い取り線でもうまく吸い取れませんし、結構やっかいです。キットについてきた説明書によれば、「残った半田を温め、フラックスに浸した綿棒でふき取れ」とか「最後はキットについてくる洗浄用の布でふき取れ」とありますので、それを何度かトライしてなんとかそこそこ基板上をきれいにすることが出来ました。

教訓としては、該当の場所のまわりをマスキングテープなどを使って覆っておくのがいいように思います。また、半田が融けてICを外せるようになったときに、すばやくつかめるように適当な道具(竹のピンセットとかですかね)を用意しておくということです。上で紹介したビデオでは指でつかんでいますが、あまり出来そうな気がしません。

さて、外したチップはピンをきれいにすれば再利用も可能だと思いますが、今回は失敗したくなかったので、新たに購入したFPGAのチップを付けました。もちろん今度は向きをしっかり確認しました。向きを間違えたまま電源を投入してしまっていたので、他の部品を壊していないか不安だったのですが、大丈夫だったようです。

何より、ICを半田付けするときには向きをちゃんと確認しましょう。当たり前ですね。
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表面実装部品の半田付け

2009-11-16 00:21:44 | ラジオ(その他)
Web上には面実装パーツの半田付けについて、色々な情報があります(「チップ部品 半田付け」とか「QFP 半田付け」などで検索してみてください)。また、YouTubeでも「QFP 半田付け」や「QFP soldering」などで検索すると実際に半田付けする様子を見ることが出来ます。英語の解説が多いのがちょっと厳しいですが、日本語のサイトである程度情報を得てから映像を見れば大体わかるのではないでしょうか。また、APB-1の組み立てマニュアルの中の解説も参考になります。

私自身は、まだ始めたばかりなので大したことは言えませんが、今のところのどのようにやっているのかを少し。

チップ抵抗やコンデンサは、まず片方のパッドにあらかじめ少し半田を盛ります。その後、コテでその半田を溶かしながら、もう一方の手を使ってピンセットでチップ部品を掴み、スライドさせて所定の位置に持って行き、片方の端子を半田付けします。位置を確め、問題なければもう片方の端子を半田付けすれば完了です。

QFPやSOICなどのIC、それに集合抵抗等の場合は、まずは「位置決め」、これが何より大切です。焦らずにしっかり位置を合わせます。その際、マスキングテープなどで仮止めをする方法もあるようですが、私はやったことがありません。位置が決まったら一箇所どこかの角に近いピンを半田付け(ちょん付け)します。そのときに位置が確かにあっているかもう一度確認します。この段階なら位置をずらすことは十分可能です。

大丈夫であれば、対角にあたる位置のピンをひとつ同じように半田付けします。これらの半田付けの際はブリッジなどしても特に気にしません。

こうやって位置が決まれば、あとは一辺ずつまとめて半田付けしていきますが、まずは半田付けの前にフラックスをピンとパターンに塗布しておきます(位置決めの前にパターンに塗布しておくのもアリだと思います)。そして少し半田をコテに乗せ、コテをパターンの方からピンに向かって滑らせます。ここもそんなに焦らずにやります。熱でICを壊すことはほとんどないはずです。ピンまで行ったらまたすーっとコテを元の方向に戻します。そうするとたいていは3,4ピンを同時に半田付け出来ていると思います。これを何回か繰り返して、その辺のピンをすべて半田付けしてしまいます。ブリッジしているところや、綺麗に半田が流れていないように見えるところは、もう一度コテを当てて往復させてやるとうまく行くことが多いですし、それでもダメな場合は、フラックスを再度塗布してからやり直すとか、一旦吸い取り線で吸い取ってやり直すとかしてみてください。

位置決めしたあとで、もう一つの方法も試してみました。フラックスを塗布したあと、半田を適量ずつ供給しながらICの辺に沿ってコテ先を移動させて一気に全部つけてしまうのです。このときも、一方向に動かしたあと、今度は辺に沿って逆方向に(半田は供給せずに)コテを戻して滑らせて行くとほとんどブリッジすることなく完了させることが出来ました。というか、出来ることもありました、が正確です。

いずれにせよ、だいたいうまく付いたらルーペで確認してみます。残念ながらブリッジが残っていたりすることがあると思いますが、上にも書いたようにフラックスや吸い取り線をうまく使って対処します。

言葉で説明してもなかなか解りづらいですが、やってみると意外と簡単に出来ると感じるんじゃないかと思います。

私も色々試行錯誤している段階です。位置決めがなかなか決まらずイライラすることもありますが、そこさえうまく行けばあとは何とかなると思えるようになって来ました。
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半田付けの道具など

2009-11-10 23:31:43 | ラジオ(その他)
私がチップ部品やフラットパッケージのICを半田付けするために使っている道具を紹介します。と言っても特に変わったものを使っているわけではありません。

半田は0.6mmと0.8mmの太さのもので、秋葉原などで普通に売っているものです。チューブに入ったタイプを使っています。

半田ゴテは、HAKKO DASHの25Wタイプ(N454)と、HOZANのHS-11という小ぶりのものです。APB-1の半田付けには、ほとんどHS-11の方を使いました。ペンシルタイプというのでしょうか、手と半田付けのポイントが近くて私には使いやすく感じます。また、コテ先の形状が、HAKKO DASHの方は円錐なのに対してHS-11は先が斜めにカットされたような形で、そのせいもあるかも知れません。ただし、それは買ったときについているのがそれだというだけで、どちらのコテも色々なコテ先がオプションとして用意されています。そのうちHAKKOの方にも先が斜めになったタイプ(N454-T-2Cなど)をつけて試してみたいと考えています。なお、HS-11でパワー不足ということは、今回はほとんど無かったように思います。

半田吸い取り線も必須です。ピンの間でブリッジした時など、不要な半田を除去するために無くてはならないものです。手持ちの関係で2mm幅のものを使っていますが、1mm幅とか、もっと細いものの方がいいかも知れません。

それから、フラットパッケージのICを半田付けするのに特に必要なのがフラックスです。小さいボトルに入ったものがポピュラーですが、私はサンハヤトの「フラックスペン」も使っています。フラックスは「無洗浄タイプ」と書かれているものがありますが、やはりフラックスの跡は残るので、組みあがったあとにアルコールや専用の洗浄液で除去した方がいいと思います。

ルーペも必須だと思います。とりあえず100円ショップで買った5倍のものを使っていますが、あると無いとでは大違いです。ブリッジの確認などに活躍します。

ピンセットは選んだ方がいいです。挟むのにどのくらいの力が必要かが割と重要な気がします。私は少ない力で押さえられるものを使っています。

1608などの細かいサイズのチップ部品をはさむために、竹串(これも100円ショップで入手)の先にカッターで切り欠きを入れたものを使いました。しばらく前にトランジスタ技術誌で紹介されていたものです。うまい具合に出来ると、チップ抵抗などを上から押さえるだけで部品を挟み込んでくれます。うまく行かないと、どこかに飛ばしてしまったりしますがHi。

とりあえずこんなところでしょうか。「チップ部品 半田付け」等で検索してみると色々と参考になる情報が見つかります。また、ある程度は実際にやってみて自分の工作対象や技術に合わせて適当なものを選択して行くことになると思います。
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おじさん工房 APB-1

2009-11-03 23:52:33 | ラジオ(その他)
 最近、キット等を組み立てているというエントリを書きましたが、何を作っているかという具体的な話を少し書きたいと思います。
 この一月ほどは、おじさん工房の汎用実験基板APB-1という、測定器の基板を組み立てていました(勘の良い方には分かってしまったようなんですが Hi)。
他のブログ等でも紹介されている方が何人もいらっしゃるのでご存知の方も多いと思いますが、ADC,DAC,FPGA,ARM CPU等を組み合わせてスペアナ、ネットアナ、ロジアナ、SG、さらにはソフトウェアラジオのフロントエンドとしても使える測定器のキットです。基板とパーツのセットくらいの感覚で注文したのですが、パーツは種類、値ごとに丁寧に袋に分けて入れられていますし、半田や線材までついてくる親切なものです。
また、製作マニュアル(上記サイトからダウンロード)にはチップ部品の半田付けの仕方から始まって、段階を踏んだ組み立ての工程が示されています。また主要なステップでは、その時点での不具合を確認することが出来るので、安心して製作を進めることができます(私もロジアナのテストのところで、一箇所ブリッジを発見しました)。
 製作は、時間の空いている日に1,2時間ずつ使ってゆっくり組み立てました。途中FPGAの半田付けの方向を間違えるという大失敗をやらかしましたが、そのリカバーを含めても約一月足らずで組み上げることができました。
ロジアナ機能以外は一通り実際に使用してみましたが、本格的な利用はこれからです。また、SDRのフロントエンドとしての機能も確認しました。RFアンプが無い状態でも、3.5MHzでのQSOをそれなりの強さで聞くことが出来ます。
 自分でソフトウェアをいじれば、さらに何か面白いことが出来そうな気にさせてくれますし、とても素晴らしいキットだと思います。興味のある方は是非「おじさん工房」のサイトを訪れてみてください。掲示板での議論、サポートも興味深いです。
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最近やっていること

2009-10-22 00:13:12 | ラジオ(その他)
かなり久しぶりの更新です。最近、プログラムや回路を考えるのに疲れているような気がしたので、他の方が提供されているキットや基板を組み立てようと無心に(は嘘ですが)半田付けしてます。細かいチップの部品や、狭いピッチのICを半田付けしなくてはいけないのですが、ここらで工作の幅を広げようかと考えたのです。
一応、小学生の頃から半田ごては使ってますが、かなり手先が不器用なもので、ときどき失敗すると「もうやるもんか」と今まで何度も思ったものです。
そんな私がいきなりそういう面実装のパーツの半田付けに挑戦してみたら、意外と思ったよりうまく行くので気を良くして、ここのところ割とマメに半田ごてに火を入れています。まあいつまで続くかわかりませんが。
実際に作っているものに関してはまた改めて報告したいと思います。
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FT-102

2009-05-29 00:34:34 | ラジオ(その他)
しばらく前にFT-102という機械を手に入れました。昔あこがれていたリグです。そう言いながら当時は830を買ったのですがHi。
このFT-102、なかなか程度は良いと思うのですが、なんせ時間の経った機械ですからすべて動作良好とまでは行きません。
最近までほとんど受信しかしていなかったので気づかなかったのですが、送信状態からPTTを話して受信に戻るときに派手に「ぼこっ」という音が聞こえます。外付けスピーカのコーン紙が動くのがはっきり見えるほどです。
もうひとつは、ダミーロード接続では各バンドとも特に問題ないように見えるのですが、実際にアンテナをつないで送信すると気になることが起こります。SSBで特にマイクを接続していなくても、送信から受信に移るときにパワーメータが一瞬大きく(50Wくらい)振れ、しかもSWRが高いと表示されるのです。私の使っているパワーメータはArray SolutionsのPowerMasterというもので、別の針式のメータでは何も起こらない(検出されない)ので、そんなに大きな問題ではないのかも知れませんが、やっぱり何らかの信号が出ているのかなと思います。もしかしたら発振気味なのかなとか。今度出力を分岐してオシロでもつないで見てみようかと考えています。
と思っていたら、ごく最近7MHzで50Ωから少しはずれた負荷をつないでドライブを増やしていったら明らかに発振状態になり、プレート電流計が振り切ってしまいました。やれやれ、これは真面目に考えないといけないかも知れません。
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ハムフェア2008

2008-08-26 23:58:24 | ラジオ(その他)
今年もハムフェアに行ってきました。初日の3時頃に着いたので2時間弱の参加で、もう少し時間が欲しかったところです。

もうみなさんレポートされていますが、ICOMのIC-7600が展示されていました。説明を伺ったところでは、USB端子をもうけて音声データの入出力やファームウェアのアップデートなどが出来ることや、スコープの機能の改良などがPRO3との大きな変更点だということでした。一方基本的な設計は大きくは変化がないということで、そこは残念というか、もう少し7800/7700のような構成に近づいたらいいのにな思いました。もっとも試作機であり、実際の発売までにはまだ時間がありそうなのでどうなるかはわかりませんが。

AORのブースでは、イタリア製のソフトウェアラジオPerseusの展示が行われていました。Perseusは80Mspsでディザの機能を持つA/Dコンバータを使用し、プリアンプや各バンドごとのBPFが内蔵されている、なかなか魅力的な製品です(USB2.0対応で最大800kHzの帯域を取り込めるのも良いところです)。AORが代理店となって日本で販売するそうです。定価で13万強の予定だそうですから、リスク等考えれば個人輸入するよりいいのかなと思います。また、恒例のAR7030の後継機に関する質問に対しては「残念ながら未定。ご要望はいただいているのですが」とのことでした。昨年も書いたかも知れませんが、年々開発に消極的になっているような気がして残念です。

会場で、昨年からお世話になっているJA2SVZ林さんをたずねました。そこで思いがけず、JA1SCW日下さんとはじめてお会いすることができました。実は日下さんがCQ誌で発表されたIMDメータをネットで購入したばかりだったのです。IMDメータはUSB対応のCODECが内蔵されていますが、このキットで使用されているのは入力1チャネルだけなので、その他の端子も活用して、何か面白いことは出来ないかと妄想中です。また、昨年林さんが設計されたFPGAを使ったSDRを私も追試しようとしているのですが、恥ずかしながら細かいピッチのADコンバータをうまく半田付けできず、止まったままです。お二人には「そこを乗り越えないとね」と言われてしまいました。がんばりますHi。

ジャンク等ですが、今回はスプリッタやアッテネータなどを探していたのですが、時間内には見つけられず、結局パッチンコアを10個ほど買っただけでした。昨年はWeinschelのATTを多く見た気がするのですが、今年はほとんど見かけませんでした。
また、以前とても欲しかったSGがリーズナブルなお値段で出ていて、もうちょっとで買ってしまうところでしたが、「もう重いものは買わない」という戒めを守って泣く泣く見送りました。それともうひとつ、SMAコネクタのついたGPS用アンテナを見つけたので、後でと思っていたのに買い忘れたのがちょっと残念です。

ここ数年ともっとも違ったのはお天気だったかも知れません。昨年、一昨年と国際展示場駅からぎらぎらの太陽にさらされて歩いていましたが、今年は気温が低く、小雨が降ってはいたものの、涼しくて助かりました。
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50dBカップラ

2007-10-02 23:48:05 | ラジオ(その他)


50dB_coupler



先週、送信機の出力をモニターするための50dBカップラを作りました。これまで送信音のモニターには、以前にも書いたようにアンテナ切り替え器を使って簡易的に行っていましたが、モニターのレベルを自由に変化させる目的で、以前からカップラの必要性を感じていました。念のために書きますと、ここで言うカップラの目的は、何らかの方法で通過する電力の一部を取り出すことにあります。
色々やり方はあるはずで、「トロイダルコア活用百科」で「20dBカップラ」として紹介されている、カレントトランスを使ったものを当初検討していましたが、今回は数年前に測定器掲示板でJA3XGS氏が紹介されていた抵抗分割による50dBカップラを作ってみました。


50dB_coupler



8.1kΩ(2.7kΩ,1/4Wx3直列)と50Ω(100Ω,1/2Wx2並列)で分圧するもので、50Ωの抵抗のところから信号を取り出して入力インピーダンス50Ωの測定器(あるいは受信機)で受けると考えると結局8.1kΩと25Ωで分圧した電圧が検出されることになります。(8100+25)/25 = 325でほぼ50dBというわけです。ちなみに測定対象にしている電力は50~100Wです。回路自体は単純ですが、フラットな周波数特性を得ようとするとそれなりに部品配置などを考えないといけないはずですが、主にHFのそれもローバンドが対象ですからいい加減なやり方でえいやっと作りました。ケースに穴を開けるのも面倒で、ときどきハムフェアで仕入れておくBNCコネクタつきのケース(残念ながら今年は見つけられませんでした)の中に組み込みました。側面についているSMAコネクタは今回は使用していません。また実際に使用するときには電力が通過するケーブルの途中にT字型の分岐コネクタを入れ、その一端にこのカップラを接続することになります。
夜中に思い立って配線し、3.5MHz/7MHzで簡単に測定したところ、ほぼ-50dBが検出できました。
と、ここまでは良かったのですが、実際に送信機とモニター用の受信機(SDR)を接続して波形を見ようとするとどうも余計なものが混入するようで綺麗な波形を見ることができません。そのためにそれから数日夜中まで試行錯誤の日が続きました。実はまだ解決していないのですが、なんだか疲れてしまったのでちょっと一休みして頭を冷やしつつブログを久々に更新しているわけです。
主に電源周波数の高調波でモジられたようなスペクトルがどうしても消えてくれないんですよね。ふう。
そもそもなんでこんなことをやっているかという話などを次のエントリで書きたいと思っています。
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