東証一部上場のIT企業、ネットワンがここのところ大きく値を下げています。
循環取引を利用した粉飾決算が問題になっています。
循環取引の簡単な例は以下のとおりです。
A社: C社から100万円で仕入れ、B社へ120万円で販売(20万の利益)
B社: A社から120万円で仕入れ、C社へ150万円で販売(30万の利益)
C社: B社から150万円で仕入れ、A社へ200万円で販売(50万の利益)
商品はC→A→B→C→Aとグルグル回っているだけなのに、合計100万円の利益がでています。
商品の価格が取引の都度上昇し、A社が100万円で仕入れたものが「循環」して戻ってきたら200万円になっています。
差額の100万円が利益になったのです。
この100万円の商品が軽自動車とか中古車だったら決算監査ですぐわかります。200万円もするはずがありません。
ただし、これがIT開発案件だったりするとはっきりしません。業務システムの価値なんて人によっても変わります。
IT業界は循環取引の温床等と揶揄されることもあります。
ネットワンで思い出したのが、2008年に循環取引でしくじったニイウス・コーです。
ニイウス・コーはIBMと野村総研の合弁、時代の先を行く企業と思っていたのですが…
ネットワンも三菱商事系ですが、何が起こるかわかりません。
経緯を動画にしてみました。
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