充電日記     

オフな話で一息を。

「最新刑」

2021年01月20日 | 文字


大正年間の書籍の、奥の方にある広告でふと見かけました。芳賀矢一先生、何の因果か・・・

・もちろん、「最新刊」が正しいんですが、当時の印刷だと活字(まあ、一字一本の判子だと思ってください)を集めて組んで、印刷します。その過程で、誤った活字を拾ってしまったようです。画数が少なめなので間違いようがない気もしますが、そのあたりが油断を呼ぶのかもしれません。

・いろいろ似た形もありますね。刊刋刑形型・・・・ で、またいろいろややこしい。「刑」と「型」は「土」の有無で明らかに違う字ですが、「形」がケイ・カタ・カタチと読めることを考えると、簡単に混線しそうな気もしてきます。

・ま、「最新刊」が「最新刑」になるのは単純な間違いなんでしょう。でも、活字の表面は本来の字は鏡像(鏡文字)になっています。間違いを誘発しやすいのでしょう。

・ただ、こうした印刷物では、何度か確認・訂正の機会があるものです。校正というやつです。それでも見逃されたということですね。だから、ある意味、貴重な例ということにもなります。それだけに、誤った理由、見逃された理屈が知りたくなります。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿