私が今大会で見た試合の中ではベストゲームでした!何点入るのだろうという序盤のノーガードの打ち合いから、中盤以降の引き締まった投手戦、好プレーの数々と一粒で二度三度四度おいしい試合でした。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
仙台育英 1 5 0 0 1 0 0 0 0 0 0 3 10
延岡学園 3 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7
序盤は、初回表、仙台育英がエラー2つとヒットで1点を先制し、延岡学園が先発木村に4安打を浴びせて逆転。2回表に、今度は仙台育英が坂元に5安打を浴びせて再逆転。延岡は坂元から押川にスイッチしてしのぐ。そして、3回からは再び坂元がマウンドにあがり、その裏延岡は木村に3安打を浴びせてマウンドから引きずり降ろし、リリーフした田中から坂元が三塁打を放ち再逆転、と激しい打撃戦でした。
両チームとも、コンパクトにミートする見事な打撃で、本当にこのまま何点入るのだろうという展開でした!
しかし、延岡学園の左腕坂元投手は、0回1/3だけ押川にスイッチして再登板後は尻あがりに調子が上がり、大きく低めに落ちるカーブと135km/h前後のストレートの制球だけで、5回に1点とられて同点とされた以外は、まったく危なげなく、序盤あれだけミートされていた仙台育英打線の打者を翻弄し、「打たせて」いました。凡フライが非常に多かったですね。
一方の仙台育英の田中も、自慢のストレートがしっかりミートされると見ると、スイライダー、フォーク、スローカーブと変化球を低めに集めて、面白いように三振の山を築きました。圧巻は、4回から6回にかけての6者連続三振でしょう。
中盤から終盤にかけては、見事な投手戦でした!
しかし、終盤は延岡学園がセカンド矢野の好守やライトのファインプレーで危なげなく守るのに対し、仙台育英は再三スコアリングポジションにランナーを進められるピンチの連続でした。しかし、バントの小フライを田中がダイビングキャッチをしたり、8回裏のスクイズでは田中が直接右手でつかんでバックホームで補殺したりと、気迫のプレーで再三のピンチを切り抜けました。
中盤以降は失策はなく、引き締まった好プレーの連続でした!
そして、延長12回表、仙台育英は先頭木村の打球が一塁ベースに当たる幸運なヒットとなり、すかさず代走を出し勝負に出る。バントで送った後、田中の左前ヒットで一三塁。高田のショートゴロに三走が本塁突入の構えを見せて、相手の野選を誘い、一死満塁のチャンス。終盤、チャンスを作れずピンチの連続の仙台育英としては、ここでものに出来なかったら、流れが二度と来ないと思われる展開。ここで延岡だったらスクイズと思われたが、9番日野の強い打球はショートのグラブを弾き、二者が生還、遂に均衡を破る!盗塁後、続く1番佐々木は初球ダメ押しのスクイズを失敗するも、浅いレフトフライが犠飛となってこの回3点目でダメを押す!勝負あった、です。裏の延岡は、二者連続三振、三塁ファールフライで力尽き、ゲームセットとなりました。
序盤の「何点入るんだ」という思いから、いつしか目が離せなくなり、クロの散歩も行けず、買い物にも行けず、ずっと試合に見入る結果となりました。笑顔の仙台育英・田中投手と思い詰めたような延岡・坂元投手の顔が対照的でしたし、両チームの各選手の必死な表情が印象に残りました。
もちろん、どの試合も全力を尽くしているのでしょうが、両チームの力が均衡し、リズムが共鳴し合った時に、今日のような見事な流れのゲームになるのでしょうね!これでベスト16が出揃い、ますます好ゲームが増えてくると思われます!まだまだ目が離せません(と言っても、明日から仕事だ…)。
東海大相模 対 土岐商
聖光学園 対 履正社
西日本短大付 対 新潟明訓
鹿児島実 対 九州学院
成田 対 北大津
関東一高 対 早稲田実
佐賀学園 対 報徳学園
興南 対 仙台育英
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