NPO法人さなぎ達ブログ

横浜市寿地区や近隣地域を中心に社会的生きづらさを抱えている人々を対象としながら活動を行っているNPO法人です。

認定NPOさなぎ達・脱皮記念パーティー

2012年07月30日 | ふらここ
 7月28日、さなぎ食堂にて認定NPO「さなぎ達」主催の
パーティーが開催されました。
 思えば11年前、勢いで発足した「さなぎ達」でしたが
そのノリが簡易宿泊所街らしからぬ華やぎを持っていたせいで
大勢の人が出入りするようになりました。
 私もその一人です。

 しかし11年もたてば、いろいろと変わってきます。
 一時のお祭り騒ぎは終わり、人も去っていきました。
 行き場のない高齢者、心身障害者は増える一方なのに、
社会の不景気や東日本大震災などの影響で、寄付も
なかなか集まらなくなりました。
 私のような、時々出入りしているだけという無責任な
傍観者は、よくやっていけるものだと感心ししつつ、
一方でひやひやしながら眺めていました。

 今年に入ってから、「あんた、そうして見てるだけ?
中に入って少しは協力しようと思わないの?」と
理事長である山中先生に言われました。
 山中先生は私のホームドクターです。長いこと
お世話になっています。
 そりゃ、協力はしたいけど、お金集めもできなければ
人寄せをしたり動かしたりすることも苦手な私が、
いったい何の役にたつのか。
 悩みつつも、確かに傍観者でいるのもいけないと反省し、
思い切って「さなぎ達」のメンバーに入れていただきました。

 まずは勉強だと、寿地区に関する資料はたくさん読みました。
 しかし、いまそこにある現実は、資料と微妙に異なります。
 寿地区の「現実」は、刻々と変化しており、過去の資料は
過去のものでしかないのです。
 現場にたずさわるメンバーの話を聞き、住人と少しずつ
触れあうにつけ、自分が何もわかっていないということに
ショックを受けました。
 腹を立てたり偉そうな意見を述べた後は、いつも
恥ずかしさで消え入りたくなります。
 それでも、知らなかったことを知るのは、ショックを上回る
新鮮な歓びです。

 厳しい時世にもかかわらず、「さなぎ達」は「さなぎの家」
「さなぎ食堂」「KMVP」などを存続させ、今年は国の
認定NPOとなりました。
 さらにいま、増えつつある障害者の自立に向けて、
新しい事業にとりくもうとしています。
 誰かがやらなければならないことだからです。
 「蝶」になって華麗に翔ぶわけではありませんが、
少し殻を破り、脱皮を始めたところ……ということは
できるでしょう。

 簡易宿泊所街にはマイナー・イメージの人が多くいます。
 でもイメージはともかく、その心にあるのは、
私やあなたと同じ、人間としての喜怒哀楽。
 彼らを知ることによって、自分自身が見えてくるのだと、
私は信じています。

 パーティー開始寸前。会場となる、さなぎ食堂スタンバイ!


 並んだ料理の前で、若くてイケメンの岡野店長、少し緊張気味。


 続々と集まるお客様を前に、挨拶をする山中理事長。


 女性客も大勢。この写真はたまたま「おばさん」ばかりですが
若い女性もいっぱいでした。


 寿の夜は静かです。


 


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