SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

鳥のかいしき

2008-09-28 00:08:29 | 







蟄虫戸を閉ざす 候となりました

急に秋も深まって肌寒さを覚えます。
これからは熱いお茶がほしくなりますね。

今月の和のコナー鳥のお皆敷きを折ってみましょう。
下に折り方を載せておきましたから見て折れると思います。
線の通り折ったものが次の形になります。
紙の大きさは載せるお菓子にもよりますが、上の写真は和紙の美濃判サイズの2分の1です。下の折方はA4の4分の1ですが、出来上がりは菊の柄を生かして便箋で中表にして折りました。美濃判2分の1より少し小さめなサイズですがこのように長方形なら折れますので工夫して下さい。
美味しいお菓子とお茶でほっとしたひと時をお過ごしくださいませ。
≪折方≫
写真はクリックで多少大きくなります。




連鶴 蕣

2008-09-23 23:57:47 | 







秋分となり雷声を収む候となりました

一昨日の深夜は雷雨がひどく寝付かれませんでした。
彼岸花も咲きだしてお彼岸に入りましたが今年は雨に降り込められてお墓参りもこれからです。

この連鶴の名は(あさがお)です。
中心の鶴の両翼、尾 に一羽つづ嘴に2羽で6羽の鶴が繋がっています。

狂歌は
朝顔や釣瓶とられてもらひ水ついでに千代と目で知らす暮


あさがおには蕣の字が当てられています。
蕣には「わずか」の意味があります。
蕣花(しゅんか)は槿のことですが、槿の字は昔は朝顔を指したようです。
槿花一朝(いっちょう)の夢 のように、 一日花と言われる朝顔や槿には蕣の字がぴったりなのですね。


連鶴 巣籠

2008-09-17 23:48:36 | 








燕去る候となりました

急に空気が冷えてきて秋の気配が深まりました。
14日の満月はどうにか見えましたがあまり煌々としたお月さまではなかったようでした。一五夜の頃は台風の接近などで名月が拝めないことが結構多いようです。

これは巣籠です。
親鳥の背に負ぶさったような形です。これはちょっと変わった折り方になっています。
この方法は花菱、蓬莱、迦陵頻 などと同じで紙の重なりが多くなり折り難いものです。
狂歌は 襟もとへ顔を巣籠り恥ずかしや今日水揚げと祝初めてき

狂歌は戯言を風刺や洒落で詠んだ歌で都都逸のように艶っぽいものが多いです。
昔寄席で三亀松の都都逸を聞きましたが、ああした雰囲気の芸人が居なくなりました。吉原を知らない今の芸人さんに都都逸の味を醸すのは無理なのでしょう。
粋筋の芸が滅びようとしているのは惜しいことです。



連鶴 早乙女

2008-09-12 23:46:34 | 








鶺鴒鳴く候となりました

秋あかねがスイスイと飛んでいます。萩や薄の秋草も顔を見せ周りは秋色が濃くなってきました。

今月はちょっと忙しく夏の頃に折っておいた連鶴を載せることにいたします。
これは早乙女です。
鶴の羽先で繋がって二層の鶴になっています。
折方で上の鶴を小さくすることも出来ますが、
狂歌
花嫁も娘も出て早乙女やおいどならべて田植えするなり
とありますので親子に見えないように同じ大きさの鶴にしてみました。

早乙女達が植えた稲もそろそろ収穫の頃でしょうか。新米が待たれます。



花御札

2008-09-07 23:59:34 | 







白露となり草露白しの候となりました

残暑は厳しいもののお月さまが夜ごと膨らんで美しいです。今年の十五夜は14日、久し振りに月齢と日日が近いです。ぜひお天気になってほしいものです。

写真のようなお札がありました。
トップにもある真の薬玉行、草の薬玉のお札です。
麻の緒が付いて、諸災厄除 厄難消除 除災招福と裏に書かれ御祈祷の後お送り下さいました。
このお札は毎月絵柄が変わってどれも綺麗なものです。

SAKURAは購入した物は載せないのが建前ですが私の作った真の薬玉と同じものがお札になっているのが嬉しくてアップしました。
あとの行、草の二つも私が作ってみたい薬玉ですがちょっと手が込みすぎて不可能そうなのでここにご紹介いたします。中の薬玉は半円で、左は球体なので円の大きさが異なっています。5月12日の項に真の薬玉を載せていますので参照なさって下さい。