SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

平薬 

2008-10-28 00:07:56 | 










小雨時々降る候となりました 

落ち葉の頃ですが今年は夫きみがせっせと落ち葉かきをしてくれるので助かっています。庭はつわぶきが綺麗です。

月末は和のコーナーのアイデアですが、今月は水引だったので水引のあわじ結びの掛け方の写真を掲示板の方に載せておきます。
水引ではやり難いので色違いの紐で結び方を覚えてから水引で挑戦して下さい。安価な水引はすぐにへなりますから気を付けて下さい。これが結べると結婚式のお包みから祝儀の箸袋(お正月もいいですね)など便利だと思います。

写真はあわじ結びでは殺風景なので11月の花御札にしました。
先に真行草の薬玉の花御札を載せましたがこれも薬玉の一種で平薬といいます。行の薬玉になります。
7月に「掛物図鏡」のことを書きましたがこれも平薬で国会図書館で見たものは各月の花に鳥も付いた薬玉でした。

昨年念願の真の薬玉を作りましたが薬玉は小さい時からの憧れで、原点はお雛様に飾っていた桜と橘の摘みの薬玉です。
丸い薬玉はよく見かけますが真の薬玉やこのような平薬はあまり見かけませんので載せてみました。



水引の結 御鏡

2008-10-23 23:50:26 | 




   






霜降となり霜始めて降る候となりました

小春日和が続きます。
明後日からは正倉院展も始まって芸術の秋の彩りも深まってくるようです。今年は奈良へ行けそうで楽しみです。

写真は御鏡と言うのだそうです。こうした水引の飾りは行事や儀礼の贈答品に添えるもので、これは女子の出産祝いに付けるものです。こうした伝統が残るといいですね。

私もこうした水引を実際見たことはないのですが珍しいので作ってみました。
総角と亀結びと三つ編なので簡単かと思いましたら総角は紐の結び方では結べません。水引は紐より張りがあり反発が強いので絞めるのも紐とは違うこつがあるようです。
出来上がりの形が同じでも素材によってそれに適した結び方があるもので、私の結びの道はまだ迷路が続くようです。



水引の結 ふくら雀

2008-10-18 00:25:37 | 







蟋蟀戸にありの候となりました

朝夕は冷え込んで今日はセーターをだしました。べったら市も始まりますがこの頃から晩秋の気配が濃くなるようです。冬支度もしないといけませんね。

写真は ふくら雀です。婚約や出産の品物に向いています。
こうした形物は熟練した方でないと結べないものでどうもよい形にはなりませんがこんな感じと言うことでお許し下さい。

前回書くことを全く考えていない内に更新の時間となり急きょ昔の映画のことを捻りだしました。その後当時の映画をいろいろ思い出しました。残菊物語 春琴抄、の他にも「虞美人」(森雅人、京マチ子でした)鳴神(タイトルは覚えていませんが、氷室の氷を食べたり、神輿振りなど印象が強いです)「夫婦善哉」、杉村春子の「千羽鶴」(これもお茶碗を割るシーンが恐ろしかったです)。など思い出しますがどれも小学生の頃でした。
父が見たい映画に付いて行ったのでしょうが姉達は思春期、妹は小さすぎたので私が徳をしたようです。

姉妹全員ではデズニー映画に行きました。ピノキオ、ファンタジーなどほどんどの映画は見ていると思います。洋画は東劇で父は娘達と銀座をぶらつくのが好きでした。父とはグレースケリーの「成金泥棒」なども見ているのですが洋画の記憶は薄いです。

祖母には美空ひばりの「りんご追分」などもねだって連れて行ってもらいました。父には映画や宝塚、母にはお芝居でした。寿海さんや先代の吉衛門など歳にしては古い役者を見ているのが嬉しいです。(寿海さんと言えば雷蔵の光源氏なども見てはいるのですが中学になるととんと記憶が薄れます)

小さい時から演劇は身近なものでしたがこれは姪にも伝わって姪っ子ちゃんの子にも芝居好きの遺伝子はちゃんと伝わりました。子供の頃の体験は貴重な財産ですよね。

light追伸
掲示板に花兆会のお知らせを載せましたのでご興味のある方はご覧下さいませ。



水引の結 蝶

2008-10-13 00:50:12 | 








菊花開く候となりました

急に冷えてきたようです。例年なら心地よい十三夜のそぞろ歩きも今年は肌寒さを覚えました。

これは蝶結です。

蝶と菊は付もののようですが10月の菊はもう残菊です。残菊と言うと「残菊物語」を思いだします。お芝居の記憶より映画の記憶が鮮明で菊之助が長谷川一夫、お徳は淡島千影だったと思います。長谷川一夫はこうした役は実にいい味をだして役者の色気が魅力的でした。
まだ子供の頃でしたがこの頃は父に連れられてよく映画を見たようで京マチ子と花柳喜章の「春琴抄」などもとてもよく記憶にあります。最初のナレーションの東山千栄子さんの声を思い出す事が出来ます。きちんと作られたものは忘れられないようです。

ずいぶん横道に行ってしまいましたが、ついでに音羽屋(尾上家)には「よきこときく」と言う模様があります。斧と 琴柱と 菊 の絵でそう読みます。ついでに成田屋(市川家)には鎌と輪とぬの字で「かまわぬ」と言うのがあります。どちらも判じ絵で洒落た趣向です。こうした遊びこそがお芝居の面白いところです。



水引の結 桐

2008-10-08 00:08:18 | 








寒露となり雁来る 候となりました

金木犀の香りが漂い初めました。
この香りを聞きながらお月さまを見るのが楽しみなのでそろそろそぞろ歩きがしたくなりました。
11日が十三夜です。香りも酣となりましょう。

久し振りに水引を結んでみました。
水引の本に出ていた です。
『袴 紋服用に』とありますがそうした進物に結ぶのでしょう。
折形は包む物によってその形が異なりますが水引にも決まりがあるのかもしれません。他にも『子供の産着に』とか特定している結びがあります。おいおい勉強していきましょう。

桐の紋には、五三の桐、五七桐がありますが他にも、五四、九七、などあるようです。七五三も結構見ますがこれは縁起物の常套ですね。紋は調べると面白いです。