SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

犬筥

2006-01-30 23:43:20 | 


鶏とやにつく候となりました。  (梅8輪

 戌歳をお迎えしようと、暮れにアップするつもりだった犬筥の写真です。PCの故障でアップ出来ないまま時を逸してしまいました。
犬筥はお伽犬とも言って厄除けと安産祈願として用いられたようです。お雛さまのお隣に置かれますよね。この庶民判が犬張子でしょうか。
Boxとしての機能もあったようで、大名家の婚礼調度でした。

後ろの屏風は継ぎ紙の屏風ですが雲母刷りのから紙が光って撮れましたね。

投扇興

2006-01-28 23:47:05 | 


扇を包んで投扇興があるのを思い出しました。
我が家のものは皆年代ものでこれも娘時代に買って頂いたものです。よく遊んだので扇が当たった跡がついています。最近京都展でみかけましたが、胡粉など盛り上がった装飾はなくなっていました。
我が家は男性陣ばかりでついぞ投扇興など取り出したことなどありませんが、今見てみると昔のものはいいものですね~  惜しげもなく興じていた昔はいい時代でした。


初香

2006-01-27 07:40:26 | 
先日お初香がありました。
紅梅の軸、有田の大壺に活けられた松、脇床には羽子板が飾られて、さすが一流の料亭の室礼でした。
組香は「歌仙香」、三十六歌仙の歌に因んだものです。
名目は歌人の歌の上五文字ですので記録紙には歌枕が散りばめられて優雅です。料紙も継ぎ紙で、一層和歌が映えました。私は皆で、この美しい記録紙が頂けました。
香の香を読まれている皆さんには書いてある意味がもう理解出来ますでしょ。

一チュウ聞は百人一首に因んだ名香の、伽羅と上上の花二です。
伽羅は古伽羅で、もうこう言う香りはなかなか聞けなくなりました。
上上の花二は聞き慣れた花二のようでなく花二が「伽羅にまごう」の意味がよく分かるようないい香りでした。
火が落ちてきましたのでお返しは火を上げて聞きましたらこれも又前とは違った香りです。お香って本当に奥深いものです。今年も稀少な香りを聞きつつ新年のめでたさと豊かさを味えたのは、本当に有り難いことです。item4item1

2006-01-26 08:13:12 | 
A子さんから不祝儀のお包みの質問がありましたのでちょっとお話してみます。

折形は受け取った方が右手で開き易いように右が上前になります。
その為左上から折り始め、最後に右がかぶるようにします。これを右前と言います。
逆のものが左前です。

本来、不祝儀の金封は左前ですが、今は折形の本でも右開きになっていて水引のかけ方が逆になっています。
市販の袋もほとんどが右前です。
ですが左前にしても間違いではありません

略式の折り方に角を切る折り方があります。
よく祝儀の時に縁に紅が引いてあって上も下も斜めに紅が出ている袋を見かけると思います。
この折り方を不祝儀に使う時は角切りが下だけになり、上の角は欠けないように包み込みます

左前は着物の着方でも嫌います。なんだか左前は負のイメージのようですが本来左は日が昇る方向で上位にあります。
ですから向かって右が上手で上席です。
最近のお雛様は内裏様が下手側のようですが、昔の飾り方は内裏様は上手です。
左の意味は探れば深いと思います。symbol5

鶴の金封包み

2006-01-25 23:31:04 | 

水沢あつく堅し の候となりました (梅7輪)

日毎に夕暮れが遅くなって日が長くなっています。厳寒の折ですが、春は日毎に近くなっているのが分かります。
今日の写真は鶴の金封包みです。古い折型です。ちょっとした慶事に使っていますが、これがなかなか折れなくて苦労しました。折形の原則は鋏を使いません。これも紙は切っていません。奉書サイズの紙で折っています。折形を形よく折るには紙のサイズが重要ですが、本にはこれが書いてないことが多く困るところです。小さな熨斗が可愛いでしょう。