SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

すすきのみみずく

2007-09-28 00:11:26 | 







蟄虫戸を閉ざす候となりました

一五夜のお月見は如何でしたか? 昨夜は雲が厚かったものの雲がくれする満月が見られました。

月末は皆さんに手軽く作って頂ける一品を載せています。
今月は結びでしたので何か結びをと思いましたがちょうど飾っておいた矢羽薄が穂を出しましたので薄のみみずくを作ってみました。
家人に「なに?」と言われましたのでみみずくには見えなくてアップするのは躊躇しますが、穂の出た薄が10本たらずしかなく、作り直しもならずミニサイズの恥ずかしいものになりました。

薄のみみずくは母が鬼子母神さまにお参りに行くとお土産に持ち帰る懐かしいおもちゃです。帝釈天のお土産ははじき猿でした。こうした手作り出来る素朴なおもちゃは残したいものですよね。

作ってみると意外と簡単でした。
まずテルテル坊主のような頭を作り、それを埋め込むように回りを薄で囲み、首のところで縛ります。頭の上にある穂を下へおろして束ねます。(はたきを連想して下さい)すると薄の茎がほどよい張りとなって肩の丸みが出るのです。
お分かりにならない方はこちらを参考になさって下さい。
http://www.asahi-net.or.jp/~EK7Y-MTMT/asobi3kosak3mimizuku.htm

みみずくだけではあまりに変なのでお月見に作ったお団子を添えてみました。こちらは水に入れるガラス玉を和紙で包んでお団子にしています。
(また薄の穂が出たら再チャレンジしてもう少しみみずくらしいのに出来たら差し替えたいと思っています)



蝉結び

2007-09-23 00:07:50 | 
秋分となり雷声を収む候となりました

残暑の厳しい秋の彼岸です。我が家の彼岸花はのんどりとやっと数輪咲き出しました。蝉はどこへ行ったのか、秋赤根が飛んでいます。

今日の写真は蝉結びです。連続結びの作品を載せる予定でしたがまだ房が出来ませんでしたので後日に致します。

蝉結びの名称はお茶のお袱紗の結びにもあります。訶梨勒などにもよく蝉袋が見られます。
エジプトのスカベラと同様、蝉や蜻蛉などの昆虫は再生、復活の象徴として武家では好まれたようです。
とくに蜻蛉は勝虫とも呼ばれて兜や衣装にもたくさん見られます。
 
この蝉結びは霊絲錦の結びに似ていますが、それより少し容易です。霊絲錦を造ってからもう5年は経ちますがいまだに霊絲錦の結びが出ている本に出会えません。水引きの先生にも見て頂きましたが水引の結びの中にも無いそうで、特異な結びのようで元をたどることが出来ません。

かさねあげまき

2007-09-18 00:11:12 | 









燕去る候となりました

仲秋の名月に向けて三日月が夜毎膨らんでいきます。
高層マンションの建設で窓からお月さまが見えなくなったと言うお話を聞きました。月に癒されるひと時はささやかなこととは言えとても大切なことです。自然をめでる心を尊重してほしいものです。

今日はかさねあげまきです。
上と下にあげまきがあり間にあわじ結びが入ります。

あげまきは花結びの基本です。実用としていろいろに用いられています。
今秋場所中ですがお相撲の「赤房下」などと解説される四隅の房もあげまき結びです。これには入形と人型がありますからきっとお相撲のは入形でしょうね。
ちなみに四隅の房は東西南北を示しそれぞれ、青白朱黒の房です。
もちろん青龍、白虎、朱雀、玄武の四神からとられています。
青春、白秋、朱夏、玄冬の四季の色でもありますね。ちょっと横道にはずれてしまいました~



あわじつなぎ

2007-09-13 00:02:46 | 








鶺鴒鳴く候となりました

薄も伸びて秋の風情が深まっています。

今日の結びはあわじつなぎです。
よく似た結びに袈裟結びがあります。袈裟結びは訶梨勒に結ばれる輪の結びで、あわじ結びが6つ入り組んで繋がっています。褥などの飾りに使われる六葉結びもあわじ結びが6つ繋がりますが、これは只の連続を輪にしたものです。あわじつなぎはあわじ結びが入り組んで4つ繋がって真ん中に紐が通るところが違います。


あげまきつなぎ

2007-09-08 00:13:46 | 








草露白しの候となりました

二百十日、二百二十日と野分のシーズンになり、関東に9号が上陸しました。 皆様のところは被害は如何でしたでしょうか?お見舞い申し上げます。

久しぶりに結びの本を取り出しました。今月は連続の結びをご紹介します。
連続の結びを始めて見た時は驚きでした。お姫様の箸入れの飾りでした。繋がっているのが不思議で、いろいろ考えましたが頭はこんがらがるばかりでお手上げでした。数年後、アジアンノットの本が出るようになるとそれに似たものが出ていてどうにか結びましたが今回のはそれとは違う方法の結びです。
写真はあげまきつなぎです。すべてのあげまきが繋がっています。
最初のあげまきは普通に結びますが後は一筆書きのようにつなぎながら結びます。この結び方を知らなかったので以前はどうしても結べませんでした。あげまきと言っても数種類の結び方があり、それを駆使して連続の結びが出来ます。あまり上手く結べていませんがその内上手になることでしょう。今は出来て満足 と言ったところです。