秋の陽を浴びて急に柿の実が色ついてきました。先日烏が柿の実を咥えて飛び立つ瞬間を見ました。渋柿でしたから烏も驚いたのではないでしょうか?
これは総包みと言って、組香に使う小包をすべて入れる為のお包みです。先日の月見香でしたら七つの小包が入ります。組香によってその数はいろいろです。十チュウ(火偏に主と書きます)香(十炉の香を聞きます)だと試香と一緒で13包もの小包が入ります。
これは継ぎ紙で作ったものです。五枚の紙をグラデーションをつけて染めました。これを にほい と言います。正倉院などの模様や宝相華に繧繝(うんげん)がありますがこれと同じ手法です。つい差し上げてしまってあまり残りません。
たいてい総包みはその組香の雰囲気に合ったものを選びます。昨年、ははを偲んで親族だけのお香の折は表は檀紙、中は薄縹の薄葉のものを作りました。小包は墨流しでした。真っ白な総包みと言うのは普通は使わないでしょうね。
今後もお気軽に遊びにいらしてくださいね。お待ちしております。
これは難題で困りました、雪月花さん。
お香の楽しみ方は香木を聞いて香りそのものを楽しむか、その知的に仕組まれたゲーム性を楽しむかです。私のようにお香の物を作ってその世界を楽しむのは本道ではないでしょう。
お香を焚くには小さな炭団をおこして、灰にくべその上に銀葉を置いて香木を乗せるだけなのですが、この火加減が大変難しいのです。
どんなによい香木でも火加減が強いと焦げたような香りになってしまって本来の香りとはほど遠くなります。弱くても香りを引き出せません。
あるカルチャーのお香会では最初から煙がたってしまってもそのまま廻ってしまいました。香元さんもお香会の折には緊張するのかそんな光景をまま目にします。お稽古をしている人でもそうですから火加減はなかなか難しいです。お道具があればすぐ香りを楽しめると言うわけでもありません。
何か楽しみ方を考えてみたいと思いますが思いつくかどうか心配です。