硯水亭歳時記

千年前の日本 千年後の日本 つなぐのはあなた

 富士の櫻から北の櫻へ

2007年04月22日 | 

 

 

 

富士の櫻から北の櫻へ

 

 

 

M氏にメールを送ってから直ぐ 又櫻を観たいと言う強い願望があり

今回はマイカーで 真っ直ぐ御殿場に向かう 箱根周辺の豆櫻を観る為だ

案の定 富士周辺特有の小さな豆櫻がちょうど満開であった

ポーラ美術館に寄り花を特集した展示を観るが 食い足りなく不満が残った

エミール・ガレの特別展示も併設してあったが ピンと来ない

そのまま国道一号線を走り 途中から湯河原へ左折

それにしても何時も思うことだが 一般道と言ってもいいぐらいの道路で

何故340円も取るのかと苦笑いしながら不満を募らせ 山肌を観ると

一面に溢れる色とりどりの新緑 そして豆櫻と山櫻の華やかな競演

初日奥湯河原の『海石榴(つばき)』に宿泊し 春を満喫する

 

http://www.polamuseum.or.jp/index.php ポーラ美術館

http://www.tubaki.net/ 料亭旅館『海石榴』

 

二日目の朝早く宿を出て 小田原~厚木道路から 高速道路に一直線

一路郡山へ 首都高から約350キロ 目指すは船引三春IC

瀧櫻へと急ぐ ICを降りると やはり大混雑であったが

漸く瀧櫻の許へ 今年もまた華麗な美しい姿を見せていた

 

町の中の他の櫻をパスし そそくさと磐越自動車道に入り 会津へ

武家屋敷手前の石部櫻は たわわに花片をつけて 今まさに満開

更に坂下(ばんげ)町に向かい 杉の糸櫻を観る 片栗の花が櫻の真下に

高速を引き返し 喜多方方面に向い 長いトンネルを経て米沢から長井市へ

 

http://www.mogamigawa-sakurakaido.net/index.html 最上川櫻街道

 

真っ直ぐ久保櫻の許へ行く 花はやや盛りを過ぎていたが 充分な風格

更に海棠の花が美しく咲く民家の連なりのわき道をひた走る

置賜地方の種蒔き櫻を数箇所観て 山形市の霞城公園へ

むせ返るような櫻の海の城跡 

天童温泉に宿泊

 

http://www.azumaso.com/ 松伯亭あづま荘

 

そして本日は 塩釜神社の枝垂れ櫻を観に行き

更に北上し 天勝地の櫻並木を歩き 小岩井農場まで

飽くなき櫻への業欲 もう誰も櫻の話題などしないのに

明日は一路弘前へ行くか 角館の武家屋敷に行くか

思案しながら 現在は田沢湖から入った乳頭温泉・鶴の湯

この周辺は未だ冬 辛夷だけが残雪のように咲いていた

 

http://www.tsurunoyu.com/  乳頭温泉『鶴の湯』

 

北の弘前まで走れるだけ走ろう 気が済むまで櫻とともに旅をしよう

本州の北の外れまで行ったら もう一度今度はゆっくり南下する予定

現在までの走行距離2000キロ超

 

 

口絵の写真は小岩井農場の江戸彼岸の櫻

 

 



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2 コメント

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春酣の北の桜や如何に。 (道草)
2007-04-23 07:20:56
私は先週の日曜日に、河口湖畔から富士山を背景にしたささやかな桜風景を眺めて参りました。硯水亭さんの観られましたこの個性的な眺望には及びも尽きませんが、京都の盆地に住む私にはそれでも胸の霽れる一日ではありました。

「富士山」  草野心平

<作品第壱>
麓には桃や桜や杏さき。
むらがる花花に蝶は舞ひ。
億万万の蝶は舞ひ。
七色の霞たなびく。

  夢みるゆわたくしの。
  富士の祭典。

ぐるりいちめん花はさき。
ぐるりいちめん蝶は舞ひ。
昔からの楽器すべては鳴り出すのだ。
種蒔きのやうに鳥はあつまり。
日本のすべての鳥はあつまり。
楽器といっしょに歌ってゐる。

  夢みるゆわたくしの。
  富士の祭典。

七色の霞は雪に映え。
七色の陽炎になってゆらゆらする。
鹿や猪や熊や馬。
人はゐないか人もゐるゐる。
へうたんの酒や女の舞ひ。
標野(しめの)の人も歌ってゐる。

 ああ。
 夢みるわたくしの。
富士の祭典。

遠く大雪巓からは黄鳥(くわうてう)が。
死者になっさて花を啣へて渡ってくる。
三つの海を渡ってくる。
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静かでたおやか (硯水亭)
2007-04-24 18:33:00
    道草さま

 東北の櫻は有名な櫻以外はすべて静かでたおやかに咲いている櫻ばかりです。酔っ払いもいません。これから行く弘前は多分酔客はいることでしょうが、殆どの櫻は南の櫻と違って、ややピンクが強く、周囲の緑と実によくマッチしています。名木には殆ど『種蒔き櫻』と表記されていて、村じゅうから見晴らしがいいところに御座います。更に必ず祠があり、如何に村人達から慕われ、恩恵を受けているかと言う証拠なのでしょう。従って案外歴史の中にある伝説的な櫻ではなく、民とともにある櫻が多いようです。

 ちなみに本日お世話になる角館の古い民家には樹齢推定200年の江戸彼岸があり、種蒔き櫻の面目躍如たる櫻です。すっかり見惚れて、宿泊を交渉し、ずうずうしくお泊りすることになりました。苗床作りや種蒔きの準備に掛かり始め、どうにかこうにかお願いして、その作業もさせて戴きながら、出来るかどうかは別にして、農作業のごく一部を体験させて戴こうと思っています。お爺様のお許しが出ましたので。でも多分ご迷惑でしょうけれど(笑)

 日本海沿いの町は未だ三分咲きでしょうか。弘前の情報も入りましたが、やはり咲き始めのようです。太平洋沿いの町はもはや八戸以北まで満開で、どこの櫻も樹勢が凄いのです。たわわになるとは実モノに使う言葉でしょうが、花にもたわわに咲くと形容したいぐらいです。実に立派です。角館では武家屋敷の有名な枝垂れ櫻は未だ開花したばかりで、満開には少々掛かるようですが、檜木内川の堤にある櫻並木は実に立派で、鮮やかに満開になっています。武家屋敷と花期は少しずれるようですが、どこを向いても実に美しいです。

 そう言えば山形もまだまだまばらでした。城跡だけが満開で、この傍の山形中央病院で以前急死された社員を思い出していました。ばせを翁の言われるごとく、さまざななことを櫻は思い出させるのでしょう。半咲きの櫻もいいですねぇ。好きです。

 小雨交じりの雨の中、明日から納屋の中で農機具の総点検だそうです。種籾の乾燥させることもするそうで、何だか不思議な農作業ですが、楽しみで楽しみで仕方がありません。皆さんからよくして戴いて、既に夜にならないうちからお酒をご馳走になっています。

 富士の櫻は細かく小さかったことでしょう!本当に可愛い花ですよね。皆様とご一緒で久し振りに大いに楽しまれたでしょうか。杯に花片一枚を浮かべ、御酒も進まれたのではないですか。のんびりされたようで本当によかったですね。

 ではこの辺で失礼致します。有難う御座いました。
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