陸前高田の一本櫻 (震災の翌月に半分だけ花咲けり)
「さくらの日」に寄せて
3月27日は「さくらの日」です。
100年前の3月27日に、タフト大統領夫人のヘレンさんが
ポトマック河畔に、日本から贈られた櫻の第一樹を植樹なされ、
財団法人日本さくらの会では、それを記念し「さくらの日」としました。
本ブログでも櫻灯路でも何度も、それを仲介したエリザ・シドモア女史の、
その功績を称えました。又NYのハドソン河畔については高嶺譲吉博士を。
ただワシントンに植えられた当時の櫻は既に100近くしかなく、
全部で3,800本あるポトマック河畔の櫻の殆どは米国生まれです。
当時も有力な植物学者がおられて、メリーランド州ケンウッド町には
一軒に必ず一本ずつ櫻が植樹され、今も研究されている成果です。
ミシェル大統領夫人による櫻の植樹式(右 藤崎駐米大使夫人)
アメリカの「さくらの日」(日本時間は本日)には
オバマ大統領夫人のミシャルさんが
新しい櫻の植樹式に参加され、タフト大統領夫人のお話の後、
「100年後の大統領夫人も植樹して」と。
陸前高田の一本櫻(岸から1キロ)に巻きついた養殖牡蠣のイカダ
陸前高田を中心に津波の到達点に、
櫻を植えようと頑張っておられる方々がいらっしゃいます。
「櫻ライン311」と命名され、私たちも心からご賛同し参加しています。
山櫻か江戸彼岸を提供して行こうと思っています。
但し私たちは陸前高田だけではなく、全長500キロにわたって!
櫻ライン311チームの方々の櫻植樹
この一本櫻が大雷神さまと言われているのは、
この樹の所有者である方のご先祖さまがお山で
雷から助けられてもらってから、ここに感謝し櫻が植えられた。
樹齢200年あまりの美しい江戸彼岸櫻だが、津波により半壊。
樹元の重い板碑が200mも流されてしまい、今も残り1枚不明。
ただ樹の半分に花芽が見える。今年4月半ばに咲いてくれるだろうか。
往時の、見事な姿の櫻が復活し、
再び「種蒔き櫻」になって蘇ってくれることを祈りたいものである。
7万本あった高田松原で一本だけ残った松は残酷にも無理らしい。
せめてこの樹だけは助かってと切に祈りたい。
※福島県富岡町に1,500本の櫻並木がある。ここも去年同様咲くだろうが、
花見をするのは生き延びられた動物だけでしかない。原発から5キロだから