週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

合同法要・100年の歴史

2011-04-06 02:09:23 | 近況報告

法要の後は、皆さまとお茶の時間です。

      龍くんの湯のみ茶碗と乾杯。

春と言えど、まだまだ寒い本堂で、長時間お座りいただく法要です。
足が遠のきがちになっても致しかたなく思えてしまう昨今ですが、それでもこれだけ多くの方々にご参集いただけましたことを、この上ないご縁を賜ったと有り難く思っております。
これもひとえに、阿弥陀さまの大慈大悲と、親鸞聖人のご遺徳を偲ぶ心あってのこと。
そして私の拙い司会に渋い顔もせず、温かく見守って下さった皆さまにただただ感謝です。

さて、皆さまが帰られたら、さっそくお片づけ。

内陣の床にはいくつもの落し物が…。

      

これは華葩(けは)・散華(さんげ)といって、法要の際、僧侶が散らす色紙です。
蓮の花をかたどっていて、いろんな絵柄があるのですが、今回はシンプルバージョンで。

続いて、内陣の前卓などをお荘厳する打敷(うちしき)と呼ばれる敷物のお片づけ。
  
     

このお打敷にある文字を拡大すると…。

    宗祖六百五十回御遠忌の文字が…。

今年は親鸞聖人七五〇回大遠忌です。
このお打敷は今から100年前に織られ、それから100年もの間、最乗寺のお荘厳として、内陣を彩り続けていた下さった大切な寺宝です。

大正3年は、前住職である私の祖父が生まれた翌年に当たります。
きっと祖父の誕生を喜ぶ意味合いもあったんだろうなと思うと、100年という最乗寺の歴史と、そこに住んだ家族の思い出が偲ばれ、いつも心が温まる思いがしてきます。
 
      

正絹の織物なので、傷つけないように薄紙を挟んで畳みます。
薄紙の置き場所はパズルのようでもあり、その場所を覚えて畳むのが、小さい頃からの私の役目でした。

こうして、最乗寺と家族の思い出が詰まった宝は、大切に今日まで受け継がれてきました。
そして私はまた次代へと、取り次いでいかなくてはなりません。

    マイク持って踊ってないで、頼んだよ、龍くんっ!



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