原理は2つ以上は間違い

重力場の存在は加速度系の絶対性を否定した

歴史

2007-04-03 21:20:27 | 自然科学
相対論の簡単な歴史
19世紀になり科学技術が進歩し、光の速度も測定できるような精密器械が作れるようになりました。そして光は宇宙空間を通過して地球にたどりつくので、光の伝達を伝える物質は何かという疑問が出てきたのです。何も無いと思われる宇宙を伝わってくるからです。また透明なガラスを通過してしまいます。そしてそれには「エ-テル」という名前がつけられその存在を確認することになりました。これには地球の自転速度を利用した実験が行われました。マイケルソン=モ-リ-の実験と呼ばれています。同じ光を2つの方向に分け、一方は自転方向と同じにして、あとはこれと90度ずらせて発射します。同じ距離を往復させて又同じところに集め合成します。地球の自転速度が影響するので戻って来た2つの光を合成すると片方は波長がずれてくるので干渉縞が出来ると予想されていました。
ところが干渉縞は出来なかったのです。何回やっても同じでした。この結果、エ-テルは存在しないことになり、又「光の速度は足し算が出来ない」ことにもなりました。光の速度に自転速度を加えても光の速度は変化しないのです。これを「光速度不変の原理」といいます。これは任意の慣性系で物理現象が同等に観測されるという特殊相対性の1断面を示しています。アインシュタイン博士はこの光速度不変の原理こそが新しい物理学の軸になることを見抜き、特殊相対性理論を建設したのです。   1905年のことです。この理論はかなしいかな原子爆弾製造の基礎理論になったのです。その結果は日本国民の貴方はよくご存知のはずです。ただこの理論はまだアインシュタイン博士にとっては不満が残りました。この理論は「慣性系」という限定された条件でしか使えないのでした。もっと一般的な「加速系」でも通用する理論でなければつまらない考えたのです。その結果地球などの重力場で、加速系が慣性系と見分けられないことに気がつきとうとう一般相対論を作りあげたのです。重力場では慣性系も加速系も見分けがつかないので全ての系が同じに扱えるようになるのです。これを「等価原理」といいます。これは「任意の系で等価原理が観測できるということは任意の系で物理現象が同等に観測されるという一般相対論の1断面である。任意の系で物理現象は同等に観測される」となります。そして一般相対論はこれまで説明のできなかった「水星の近日点の移動」などを説明しその信頼性を不動のものにしたのです。カ-ナビのGPSシステムにも利用されています。