むかしむかし、行基上人(ぎょうきしょうにん)という名高いお坊さんがいました。上人はとても情け深い方で、人々に大変愛されていました。ある時、有馬へ向かう途中、病人が倒れているのを見つけました。
「どうしたのじゃ」
「有馬の湯に入って病気を治したいのですが、食べ物を買うお金がありません。その上、わたしは、新しい魚しか食べられないのです。」
すると、上人は長州(尼崎市)まで行き、新しい魚をどっさり買ってきて、病人に食べさせました。
魚を食べた病人は、今度は「皮膚が痛くてたまりませぬ。あなたの情けで肌をなめてください。」と言いました。
上人は、少しもためらわずに言われたとおりに肌をなめました。するとどうでしょう、病人の体から光が発して薬師如来様になりました。
「私は温泉山の薬師如来です。あなたの情け深い心には感心しました。これから、有馬に行って、病の人々を助けてあげなさい。私もそれを助けましょう。」
そう言うと如来様は、さっと消えてしまいました。
有馬に着いた上人は薬師如来をお祭りする温泉寺を建てて、病の人々を慰めたり励ましたりしました。
「どうしたのじゃ」
「有馬の湯に入って病気を治したいのですが、食べ物を買うお金がありません。その上、わたしは、新しい魚しか食べられないのです。」
すると、上人は長州(尼崎市)まで行き、新しい魚をどっさり買ってきて、病人に食べさせました。
魚を食べた病人は、今度は「皮膚が痛くてたまりませぬ。あなたの情けで肌をなめてください。」と言いました。
上人は、少しもためらわずに言われたとおりに肌をなめました。するとどうでしょう、病人の体から光が発して薬師如来様になりました。
「私は温泉山の薬師如来です。あなたの情け深い心には感心しました。これから、有馬に行って、病の人々を助けてあげなさい。私もそれを助けましょう。」
そう言うと如来様は、さっと消えてしまいました。
有馬に着いた上人は薬師如来をお祭りする温泉寺を建てて、病の人々を慰めたり励ましたりしました。