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近江フィールドワーク

琵琶湖の淡水魚を中心とした、下手の横好き素人ブログ。内容を信ずるなかれ!

「イシマキガイ」 有名巻貝

2009年04月25日 07時58分01秒 | 日本淡水魚(県外)等
 閲覧有難う御座います。滋賀県以外に生息する淡水魚他の紹介、今日の1匹はイシマキガイ。日本海側の汽水で見つけたこの巻貝、イシマキガイかと思われます。現在、「静岡県淡水生物館」のきつねさんより頂いた個体を飼育中です。

<データ>
名前:
イシマキガイ(アマオブネガイ科  イシマキガイ属)
分布:
 房総半島-能登半島ラインから南の日本
体長:
 20~30mm前後
棲息:
 河川の河口から下流・中流域(汽水から淡水)

特徴:
 漢字で「石巻貝」と書く、巻貝の仲間。硬い殻は半球形(ビワの種風かな?)で、色は黄~緑辺りの褐色です。また殻表面には、小さな三角で淡黄褐色の斑が多数見られます。カルシウム不足の所では、成貝の殆どで貝頂がつぶれています。繁殖期は春から秋頃で、岩やコンクリート、流木等の硬い所に、白色の直径1.5mmほどの楕円形の卵嚢を産み付けます(卵嚢内には100個程の卵が入ってるそうです)。孵化した幼生(ベリジャー幼生と言うらしい)は海に降下し、浮遊生活を経て、直径1mm程の幼貝になり汽水域で着床。成長するに伴い、上流に向かって移動するとのことです。
参考・引用文献

私見:
 水槽内でやたら卵嚢を産み付け、流木を真っ白にされる事も・・・。水槽内で殖えないのが良いようですが、水質浄化力ならヒメタニシの方が上で、稚貝も楽しめます(確かに、それが嫌な事もあるでしょけど)。コケは取りません、でもそれは人間が取ればいいですから。実際に、観賞魚水槽で鑑賞目的以外で入れるほどの活躍をするかは・・・疑問な気がする。飽く迄も個人的見解!

捕獲:
 河口などの石やコンクリートから剥がす
飼育:
 現在飼育中。あまり水槽飼育に向かない気が?水槽内での繁殖は、ほとんど不可能と考えて良いようです。
動画:
 石巻貝の食事動画はこちらへ
画像:
         

昨日、海で色々捕りました!
来週の更新で紹介予定です!

ただいま細々と活動中
近江フィールドワーク別館
  

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県外魚その11「カマキリ」 アユカケ!

2009年04月01日 10時58分36秒 | 日本淡水魚(県外)等
 閲覧有難う御座います。県外の日本淡水魚カテゴリー、本日の1匹はカマキリ(アユカケ)。新年度一発目は、「静岡県淡水生物館」のきつねさんより頂きました。因みに名前は、アユカケと言う方が好きですがねー。
<データ>
名前:
カマキリ(アユカケ)
分布:
 自己未確認
体長:
 120mmくらいまで育てました
棲息:
 河川の中流~下流域。
特徴:
 漢字で「鎌切(鮎掛)」と書くカジカの仲間。体形はアンコウ型とでも申しましょうか、ずんぐりしています。体表は鱗が無くて粘膜的なものが付いてますね。体色は灰褐色で、体側に黒い横帯が4本入ります。鰓蓋の後には棘があり、これで鮎を引掛けて食べるから鮎掛(アユカケ)と呼ばれるとか聞いた様な気がしますが、実際にはそんな行動を取りません!繁殖期は冬頃で、住んでいる河川の中流域から下流域を下り、海の沿岸部で産卵するそうです。雄に保護された卵は、孵化後の成長に伴い川へ遡上を開始します。福井県の九頭竜川では、天然記念物に指定されているようです。
参考・引用文献
私見:
 アユを好むからアユカケだが、うちじゃエビカケだね・・・
 呼び名はカマキリよりもアユカケの方が好きです。
採取:
 採取経験無し。
飼育:
 カジカ類と同様の方法で1年ほど飼えました。
動画: 


画像:
        
        


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県外魚その10「トミヨ属淡水型」

2009年03月03日 00時17分40秒 | 日本淡水魚(県外)等
 閲覧有難う御座います。県外の日本淡水魚カテゴリー、本日の1匹はトミヨ(トミヨ属淡水型)。トミヨとイバラトミヨ(淡水型)は遺伝子的に分類することができないそうで、一生を淡水域で過ごす種は「トミヨ属淡水型」にまとめられたそうですね。この個体は旧名トミヨの方に分類される生息地らしいです。そう言われれば、我が家に居る旧イバラトミヨより太いような・・・?頂きものでも有難いですのが、何れ自分で採取のリベンジをしたいです!
<データ>
名前:トミヨ属淡水型
分布:自己未確認
体長:60mm前後の飼育経験あり
生息:湧水池や湧水の流れ込む川、湿原の細流など。
特徴:
 漢字で「富魚属淡水型」と書くトゲウオの仲間。体形は笹葉状で細長く、更に細い尾柄と背鰭に棘と鱗板を持ちます(ベタな淡水トゲウオ型)。繁殖期は春~夏頃らしく、他のトミヨ属同様に雄は婚姻色で体色が黒くなります。そして水草などを自分の粘液で固めて、ゴルフボールと言うかピンポン玉サイズというかの巣を作ります。寿命は1年~2年程度のようで、長くてもメスが3年まででしょうね。石川県・福井県・富山県の一部では、県指定の天然記念物ですので採取できません。また、旧トミヨ、旧イバラトミヨは他に「トミヨ属汽水型」や「トミヨ属雄物型」に分けられているそうです。参考・引用文献
私見:
 いまいち見た目では、トミヨの違いが分からん・・・でも好き(笑)
採取:
 網で水草をガサガサ。
飼育:
 ①容器:60㎝サイズの水槽に飼育数は4匹程度
 ②底床:砂利
 ③濾過:能力の高いもの
 ④設備:ヒーター×、エアーポンプ◎、ファンorクラー◎
 ⑤水草:太めのアナカリスとカワゴケ・マツモなど
 ⑥餌 :生餌、冷凍赤虫、クリル
 ⑦混泳:産卵を狙わなければ、ドジョウ類、ツチフキなど
 ⑧置物:入れなくても良い
 ⑨繁殖:”トゲウオの中では”可能な部類

 恐らく、上記の条件で巣作りまでなら簡単に見られます。アナカリスは15cm程度の長さで、水槽の縁辺りに密に植えます。水温は20度前後に設定しています。
動画:

 水槽下のトミヨを追跡

 トミヨ(メタリック)とエゾトミヨ(ブラック)

 巣の上部で立ち泳ぎをしながら雌を誘っている。

 雄不在の巣穴を撮影。まだ産卵は行われていないようです。
画像:   




TOPとは別の個体です。フラッシュ撮影ですと、光沢具合がよくわかりますね。
        
        
 09.08.17追加画像。北海道産のトミヨ属淡水型です。


 水槽内で作られた巣と産卵されて卵です。




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県外魚その9「ゴクラクハゼ」 何が極楽?

2009年01月20日 08時21分09秒 | 日本淡水魚(県外)等
 閲覧有難う御座います。県外の日本淡水魚カテゴリー、本日の1匹はゴクラクハゼ。新年会で日本海側を訪れた時に、初めて採取致しました。体側の青い小さな輝きと頬の複雑な模様から、ゴクラクハゼではないでしょうか?
<データ>
名前:
ゴクラクハゼ
分布:
 北陸地方では確認
体長:
 100mm前後を採取
生息:
 海に流れ込む河川の下流や河口(汽水域)で砂礫底。
特徴:
 漢字で「極楽鯊」と書くヨシノボリの仲間。体形は円筒状で細長く、ヨシノボリよりもマハゼに近いのかな?と思います。体色は淡い褐色~淡い黄褐色で腹部は白っぽいですね。頬にはミミズ状の複雑な模様が入り、体側には5~6個の黒褐色斑、青い光沢のある小斑があります。産卵期は夏~秋頃らしく、他のヨシノボリ属同様に雄が巣穴を保護します。孵化した稚魚は降海しますが、降海しない陸封型も居るとの話です。そして、極楽の由来は分かりませんでした・・・
参考・引用文献
私見:
 何が極楽は分かりませんが、混泳させた小魚は極楽へ旅立ちそうですね~
採取:
 石の下や水草を網で掬う。
飼育:
 飼育経験なし。ヨシノボリと同様で良いのではないでしょうか?
動画:
さらばゴクラクハゼ動画はこちらへ
画像:
        
   上から撮影。このサイズだとヨシノボリみたいですね。
        
   ゴクラクハゼの幼魚。


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近江工舎

県外魚その8 「エゾトミヨ」蝦夷国から

2009年01月06日 12時49分38秒 | 日本淡水魚(県外)等
 閲覧有難う御座います。県外の日本淡水魚カテゴリー、本日の1匹はエゾトミヨ。名前の通り蝦夷(北海道)にしか生息しない魚です(東北とかに、フクドジョウの様な放流個体がいるなら別ですが)。
<データ>
名前:
エゾトミヨ
分布:
 自己未確認 
体長:
 60mm前後
生息:
 湧水池や湧水の流れ込む川、湿原の細流など。
特徴:
 漢字で「蝦夷富魚」と書くトゲウオの仲間。体形は笹葉状で細長く、更に細い尾柄と背鰭に10~13本程度の棘、3~12枚の鱗板を持ちます。他のトミヨ属と比べ断面が丸く背面の棘が短いように見えますね。繁殖期は春から初夏頃らしく、雄は婚姻色で体色が黒くなり、水草などでゴルフボール状の巣を作ることで有名。寿命は2年ほどらしいのですが、滋賀県のハリヨ同様にメスの一部でもう1年長くいきる個体もいるそうです。河川改修・湿地の埋め立て、外来種(マス類)などの影響で数を減らしているそうで、準絶滅危惧(NT)に指定されています。
参考・引用文献
私見:淡水トゲウオでは寿命が長いです。トミヨ系では飼育向きですね~
採取:
 網で水草をガサガサ。
飼育:
 ①容器:60㎝サイズの水槽に飼育数は4匹程度
 ②底床:砂利
 ③濾過:能力の高いもの
 ④設備:ヒーター×、エアーポンプ◎、ファンorクラー◎
 ⑤水草:硬めの抽水植物とカワゴケ・マツモなど
 ⑥餌 :生餌
 ⑦混泳:繁殖させないのなら、ドジョウ類やツチフキなど
 ⑧置物:入れなくても良い
 ⑨繁殖:イトヨ属よりも可能性が・・・
動画:



画像:

TOP画像とは別の個体。♀でしょうかね?食べ過ぎなだけでしょうか?

     動画に出ている巣の建築主。婚姻色バリバリの♂個体
        
 水槽内で作られた巣。白い蜘蛛の糸の様なものが、雄の粘液です。我が家らしく、イバラモやホソホウオウゴケ等が混じっていますね。巣営場所は、水槽クーラーのサーモ部分です。


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