キク科(Asteraceae); キク亜科(Asteroideae); コウモリソウ属(Parasenecio); モミジガサ(Parasenecio delphiniifolius)
学名: Parasenecio delphiniifolius
和名: モミジガサ(紅葉笠)シドケ、シトギ、モミジソウ
釜石の大天場山の薄暗い杉林の中で、大きな手の平のように切れ込んだ葉の植物を見つけた。花茎が立ち上がり、細長い円錐花序で白い花の蕾がたくさん着いている。あまり見かけない植物だなと思って調べてみたら、モミジガサだと分かった。
モミジガサというとあまりピンと来ないが、シドケと言えば岩手では誰でも知っている山菜である。春先に葉が開く前に茎を取って茹でて食べる。ほろ苦くて少し食べる分にはおいしい山菜だ。市販用に栽培もされているようだ。東北地方では一般的だが、それ以外ではそれほど一般的でないと聞いたことがある。
大きくなったシドケの葉っぱを見ると、なるほどモミジガサという名も頷ける。
花は5個の筒状花からなる頭花を多数着ける。筒状花は雄しべが合着して黒い筒状となり、雌しべをその中に抱く。花粉はその中に出来るのだが、その中を伸びてくる雌しべが花粉を押し出す。花粉が出た後で、雌しべが柱頭を出して受粉する仕組みであり、雄性先熟となっている。雌しべの柱頭は2つに分かれてそれぞれがくるんと丸まって輪を作る。なんとも面白い形だ。コウモリソウ属の仲間は皆こんな感じで良く似ている。
薄暗い杉林の中で見つけたモミジガサ。花はまだ蕾だ。(釜石市八雲町大天場山、2014年7月5日)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/4d/89c6cf0dfaac24c41a7a202a09c49b40.jpg)
同上
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/b0/4852bd32d88c1a7e2154e0b60ea8d629.jpg)
8月になると花が咲いた。(同上、2014年8月14日)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/b1/fcc13f8ab087e4babea5e77ff92a5f4a.jpg)
花穂をズームアップ。(同上)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/2b/180d4f5e1b3bacdc8a00e865011d82cb.jpg)
頭花を上から撮影。5個の筒状花で構成される。黒い筒状の雄しべの中から雌しべが出て来て花粉を押し出す。雄性先熟である。その後で柱頭が更に伸びて来る。伸びてきた雌しべの先は2つに分かれて、くるんと丸まって輪を作り、受粉の体勢を整える。面白い形だ。(同上)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/9c/214843a608ac2d331aaae32503531eb2.jpg)
頭花を横から撮影。(同上)
学名: Parasenecio delphiniifolius
和名: モミジガサ(紅葉笠)シドケ、シトギ、モミジソウ
釜石の大天場山の薄暗い杉林の中で、大きな手の平のように切れ込んだ葉の植物を見つけた。花茎が立ち上がり、細長い円錐花序で白い花の蕾がたくさん着いている。あまり見かけない植物だなと思って調べてみたら、モミジガサだと分かった。
モミジガサというとあまりピンと来ないが、シドケと言えば岩手では誰でも知っている山菜である。春先に葉が開く前に茎を取って茹でて食べる。ほろ苦くて少し食べる分にはおいしい山菜だ。市販用に栽培もされているようだ。東北地方では一般的だが、それ以外ではそれほど一般的でないと聞いたことがある。
大きくなったシドケの葉っぱを見ると、なるほどモミジガサという名も頷ける。
花は5個の筒状花からなる頭花を多数着ける。筒状花は雄しべが合着して黒い筒状となり、雌しべをその中に抱く。花粉はその中に出来るのだが、その中を伸びてくる雌しべが花粉を押し出す。花粉が出た後で、雌しべが柱頭を出して受粉する仕組みであり、雄性先熟となっている。雌しべの柱頭は2つに分かれてそれぞれがくるんと丸まって輪を作る。なんとも面白い形だ。コウモリソウ属の仲間は皆こんな感じで良く似ている。
薄暗い杉林の中で見つけたモミジガサ。花はまだ蕾だ。(釜石市八雲町大天場山、2014年7月5日)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/4d/89c6cf0dfaac24c41a7a202a09c49b40.jpg)
同上
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/b0/4852bd32d88c1a7e2154e0b60ea8d629.jpg)
8月になると花が咲いた。(同上、2014年8月14日)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/b1/fcc13f8ab087e4babea5e77ff92a5f4a.jpg)
花穂をズームアップ。(同上)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/2b/180d4f5e1b3bacdc8a00e865011d82cb.jpg)
頭花を上から撮影。5個の筒状花で構成される。黒い筒状の雄しべの中から雌しべが出て来て花粉を押し出す。雄性先熟である。その後で柱頭が更に伸びて来る。伸びてきた雌しべの先は2つに分かれて、くるんと丸まって輪を作り、受粉の体勢を整える。面白い形だ。(同上)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/9c/214843a608ac2d331aaae32503531eb2.jpg)
頭花を横から撮影。(同上)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/ff/571b94e445ea36c9528c11013b1f3fce.jpg)