今年起きたコロナ禍は、
世界観を変えてしまうような出来事であり、不測の事態です。
いつ終息するのか、現段階では分かりませんが、
私たちはこの危機を乗り越えていくことができます。
そのことを確信して、
「予測不能な事態が起きて、経営危機に陥るかもしれない…」
となった時、
トップを支えるナンバー2=参謀役は、
どうあったらよいのか?
私なりに考えてみました。
『トップは何を考え、どう手を打とうとしているのか』思いを巡らせる
まずは、緊急事態、有事の時、
経営トップ(社長)は、何を、どう考えるだろうか、
と思いを巡らせてみる。
創業間もない企業と数年、数十年経過した企業では、
状況・状態に違いがあります。
よって、対応の打ち手が変わってくるでしょうから、
経営状況、状態を踏まえて、
経営トップの頭の中にあるものはどのようなものか、
トップから何か言われる前に、
事前に考えておきたいものです。
言うまでもありませんが、
有事では平時の事業運営とは異なります。
特に緊急事態に備えて、
すなわち経営危機に陥らないようにするには、
何と言ってもキャッシュフロー、資金繰りが重要になってきます。
資金繰りが厳しくなれば、
会社経営の存続が出来なくなりますので、
余程のキャッシュリッチの企業でない限り、
経営トップは、まずはこの資金繰りについて考えると思います。
「最悪の場合、あと●カ月で資金が無くなる…」となれば、
それを回避するにはどうすればよいのか、
と当然ながら社長は考えます。
であれば、ナンバー2もその打ち手を考え、
トップと同じ目線になって、
議論できるようにしておくことで、
打ち手のスピードが変わってきます。
緊急事態では、
明らかに行動、実践した方がよいものは、
すぐに手を打つ、これが鉄則です。
ですから、
トップが、いの一番で考えるようなことに、
思いを巡らせ、
迅速な行動ができるようにする、
これが大事になってきます。
選択肢は他にないのか?
有事、しかも緊急事態において考慮するものは、
先述の資金繰りもありますが、
それ以外には経費の削減、在庫を減らす、資産の売却などが挙げられます。
また経営状況によっては、
人員整理に手を打たざるを得なくなるかもしれません。
このような苦渋の選択、決断に迫られた時、
ナンバー2=参謀役は、
どうトップに向き合えばよいのか、
その心づもりをしておくことが肝要です。
組織が崩壊しないように、他に打ち手はないのか、
と可能な限り、否、普段では思いつかないようなことまで、
考えるのがナンバー2=参謀役であります。
トップも考えている…
それ以上に考えよう!と思えるかどうか。
これが参謀役たる参謀の役割です。
トップに提案ものが取り入れられるかは別にして、
『出来ることはすべてやろう!』
という気構えで考える、
この姿勢がナンバー2=参謀役には大事です。
余談にはなりますが、
そこまでやろうとするモチベーションはどこにあるのか?
社長に惚れたから?
会社、事業、組織を愛しているから?
それもあるでしょう。
しかし、これらとは別のところにもある!
自分のためにある、
私はこれでいいと思います。
自分の役割は、
「『ここにある』と決めたのであるからそれをやるだけだ」
いわば、個性の発揮です。
ナンバー2=参謀役であることに、
喜びを感じ、
他者への貢献の在り方が、
自分の強みだり、
個性である、
こう考え実践することは素晴らしいことであると私は思います。
話を戻します。
「攻守どちらもあることを認識し行動に移す」
緊急事態において、
会社を支えるには、守りだけではありません。
攻め、積極策も必要になってきます。
自社の強みを活かして、
売上を上げることが出来ないか、
といったプラス面も徹底的に考えてみる。
既存の商品、サービスが、有効となる市場はないか?
これまで取引先として考えてみなかったところに、
切り込んでくにはどうしたらよいか?等々、
これまでにはない視点で考えてみる、
緊急時には、平時では思いつかないようなことが
思いつくかもしれません。
あきらめず、プラス思考で、ポジティブに考えてみる!
助成金、補助金、給付金等の施策もあります。
事業存続が可能となる打ち手は幅広に見ておくことが大切です。
また、こうした情報はインターネットからも入手できますが、
手続きが複雑であったり、
内容が分かりにくいものもあるので、
その道の専門分野の人から得る情報は
大変ありがたいものとなりますので、
ナンバー2は、
平素から外部とのネットワーク、つながり、人脈づくりを
していくことが大事になってきます。
トップの外部ネットワークもありますが、
トップとは違うネットワークづくりが出来れば尚よしです。
「ナンバー2=参謀役という存在」
緊急事態の発生は、いつも以上に、胆力がいる時です。
その発揮の最たるは経営トップではありますが、
その人を支えるナンバー2も同様に胆力がいります。
そういう意味では、ナンバー2もリーダーです。
ナンバー2=参謀役は、
時には表に出て、
仲間を引っ張っていき、目指すところに導きます。
そして、時には陰に隠れて、
みんなを支え、目指すところに導きます。
そんな役割を担うのがナンバー2=参謀です。
リーダーであり、フォロワーです。
どうしたら、この難局を乗り越えていけるか?
トップはいつでも組織のこと、
事業のことを考えています、
そして、全体を見ています。
ですから、トップとは違った視点で、
内と外を見る、
そして考えるナンバー2=参謀役の存在は、
トップのみならず会社全体にとっても、
代えがたい存在です。
以上、お読みいただきありがとうございました。