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ゲームシナリオライターMistaの制作メモ@将棋ミステリー「千里の棋譜」PS4/Switch

将棋ミステリーADV「千里の棋譜」PS4、Switch版をリリース!
ゲーム制作、将棋、投資などの話題

PS4/Switch版「千里の棋譜」シナリオについて1

2020-01-28 | 将棋ミステリー

いよいよ、千里の棋譜PS4、Switch版の発売まで一ヶ月、
パソコン版のサイト(Steam)も公開されました。
将棋ファンの方はゲーム機よりPCの方も多いと思うので安心ですね。
発売までゲームの内容について色々と書いていきます。


まずシナリオについて。
千里の棋譜のシナリオは2015年頃に書き始めたのですが、
それが原案のアプリ版(現在は公開終了)となっており
ゲーム機版では第一部に相当します。


Android版では序盤中盤完結編の3つ、iOS版では
前編と完結編の前後編の2つに分かれてましたが内容は同じでした。
それらをさらに調整とエンドなど加筆をしたものを第一部、
さらにその続きの物語として新キャラなども加わって
新規書き下ろしたものを第二部としています。
第二部は完全な初出となります。


今回は特に完結編まで終えているユーザーの方も
新たに製品となるゲーム機版に満足していただけるよう
第二部を作ったので、その点は安心して
パワーアップした第一部をおさらいしつつ、
新たな第二部を楽しんでいただけると思います。
#仕様上いきなり第二部に飛ぶことはできませんが…


第一部と第二部とでは将棋界とAIの関係性が異なっていて
これは私が話を考えた時期によります。
つまり、第一部では当時の将棋界では電王戦が
最高に盛り上がっているころで、
羽生さんとAIが戦ったらどうなる?みたいな話が
将棋ファンの話題だったころ。
AIとはまだ言われておらず、コンピュータと言われる
ことの方が多かったと思います。


第二部では構想したのが最近なので、すでに電王戦は終了し、
すでにAIが強くなり、棋士も研究用にAIを使うのが主流となって
AIとは勝負ではなく研究相手とみなす時代という設定の物語になっています。


よってAI周りの設定では数年の開きがあるのですが、
物語的には第一部と第二部とを連続にしているので
若干違和感が感じられる方もいるかもしれません。
ただ、ここに違和感を感じる方ならば、
おそらく事情も分かってもらえるかなと思います。


 
 

将棋YouTuber折田翔吾アマ 棋士編入試験 第3局

2020-01-27 | 将棋ミステリー
元奨励会三段で将棋YouTuberという有名な折田さんのプロ編入試験、
どうやら1勝1敗で迎えた第3局は勝勢だ。

将棋界では名人戦をはじめ、毎年同じ棋戦をやるので
そのサイクルにないイレギュラーな勝負は盛り上がる。
特に人生を賭けた大きな勝負や挑戦だと尚更で
久しぶりの棋士編入試験はその最たるものだろう。

編入試験の初回となった瀬川先生の時はまだ特例的で
すでに将棋界全体がプロ入りを認めていたというムードがあり
編入試験の対局者の人選も話題性なども加味したものだった。

現在では制度化されて試験官も棋士番号の大きい順番から自動的に決まる、すなわち、直近で三段リーグを突破した精鋭5人と当たることになり、より試験の意味合いが濃くなった。
とはいえ、試験官サイドの若手棋士は気持ちの面でやや難しかもしれないと第一局を見て思った。この第三局もそうだったかもしれない。勝てば将棋ファンから「空気を読めない」と思われそうだ。
「相手にとって重要な一局こそ全力で勝つべき」という米長哲学はあるが、このケースはまだプロ同士でもないため、試験官側のメンタルがなかなか難しいのでは?と思ったりもする。
逆に現実的かはともかく、例えば順位戦に組み込むとかして、棋士側も絶対に勝たないといけない勝負にした方が勝負師の試験としてより良いではないかとも思った。

ただ、その懸念は二戦目の出口若武四段が見事に勝ったことで
払拭されて、この勝利でこの試験の重みがまた増したと思う。
第四戦、絶好調の本田五段戦が特に楽しみだ。


折田さんは小学校6年から将棋を覚えたようだ。
プロになるには最も遅い時期といっても過言ではない。
それで奨励会三段まで行くことがすごいので才能に溢れた方なのだろう。
そうした開始時期のハンデも救済して、将棋ファンに楽しみを与えてくれるこの編入制度は良い制度だと思う。ちなみに千里の棋譜にご登場される高橋道雄九段も小学5年で初めて将棋を覚えたそうだ。それで23歳で王位を獲得したのだから規格外と言えるし、もっと早く覚えていたらどうなったのか想像がつかない。


ところで編入規定はプロ相手の良いところ取りの10勝5敗で挑戦権獲得して、若手プロとの5番で3勝2敗以上であればいい。合計は13勝7敗がプロ編入ラインとなる。
昔の奨励会の四段への昇段規定は良いところどりで13勝4敗、
今の三段リーグの昇段者の成績平均は14勝4敗くらいなので
それに比べるとやや楽な気もする。
ただ、編入がフリークラスなのと、そもそもプロと15局も対局すること自体がアマ棋戦で優勝などバランスが取れているのかもしれない。
この辺は奨励会三段の方々がどう感じておられるのかは興味があるところだ。
ただし、折田さんは10勝2敗での権利獲得なのでこれはもうアマの領域を明らかに超えて文句なしの成績だろう。


他では最近里見女流四冠があと1勝で挑戦権獲得まで来ていた。もし編入試験となれば大きな話題になったはずだが、ベテランの伊藤博文七段が必勝の意気込みで臨み、見事に里見女流四冠の挑戦権を阻止したという一局に感銘を受けた。
最近新聞の観戦記で読んだのだが、米長哲学が依然として将棋界に浸透しており勝負に純粋な世界だと思う。相撲界とはこの点は大きく違っており、将棋界の魅力の一つだろう。この辺は千里の棋譜の新章で特に書いたので興味がある方はぜひご覧いただけたらうれしい。

 
 



2019年東京ゲームショウ写真など

2020-01-06 | 将棋ミステリー



佐藤康光将棋連盟会長とゲーム

2020-01-06 | 将棋ミステリー
楽しかったです。色々いただいて今年は良いことがありそう

千里の棋譜~長野(ちょうの)三段

2019-12-20 | 将棋ミステリー