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第五講。大義について。
34条、7条、38条の3つについてでした。
1) 作略(策略)は常用すべきものではなく、一時は成功しても、使い続ければ最後は絶対失敗する。競争相手の足を引っ張ることばかり考えるのではなく、競争相手よりも強い力を備えることに集中すべし。
2)策略で一時しのぎをしてしまうと、最後必ずしっぺ返しをくらってしまう。たとえば、不祥事が発生したら隠し通すことはできない。常に原点が何かを考え、それがいかに苦難な道でもそれを選ぶしかない。策を弄して、楽な道を選ぶと待ち受けているのは「死」のみ。楽な道が一見、近道には見えるが、実は原点に戻った行動が一番の近道。
3)日頃から国や世の中のことを憂える真心が厚くなく、ただ時の弾みに乗って成功した事業は決して長続きしない
以上、3点でした。
組織の指揮官をやっていると本当に痛感する指摘です。
やり方のうまさ・下手さというのはあると思うし、なるべくうまいやり方でやった方がいいと思うのですが、策略やタイミング以前に本質的な志や夢や理念は組織を運営する上では非常に重要になってくると思います。
それが「大義」なんだと思います。大義を見失うと、組織や集団というのは欲望のるつぼとなりモラルハザードが生じ、内部分裂や弱者が虐げられ、悲惨な崩壊をするケースが多いですね。
一方で時の権力者が「大義」を振りかざして、弱者を虐げたり、国民に犠牲を強いたり、異文化・異教徒・異民族に攻め込むやり方も人類史上よくある話です。
大義に基づいて行動することも大事ですが、一方で大義そのものも見つめなければいけません。大義そのものを自分の頭でしっかり解釈しないと単なる狂信者集団になってしまいますからね。
組織や社会の運営は難しいですね。
#今週号の日経ビジネスはグーグル・アマゾンの話やヤッパの社長のインタビューなどネットネタ結構面白かったです。