夢への道筋

青臭いけど、人が夢の実現のために発揮できる力って無限。夢を実現するための方法論について徒然なるままに。

起業当初のアーリーステージの振り返り

2009-10-23 22:17:43 | ちょっといいはなし
最近、会社のステージが変わったこともあり、会社設立当初を振り返ってみた。

<ありがちな傾向>
・重要な経営指標は、キャッシュフローがプラスになること。それ以外はなかなか頭が回らず、すべて結果論。
・計画との差異を追求するよりも、結果よければすべてよし。あとは、夢のような成長率を熱く語れていればそれでいい。
・経営陣はスケーラビリティを求めるが、現実はカスタマイズで顧客の要望を満たさないと売上が上がらないので、カスタマイズ路線に流れる。
・カスタマイズをして売上をたてていると、なんでも屋になってしまい、何にフォーカスしていいか売上から判断しようとしても判断がつかなくなってしまい、リソース配分を見誤ってしまう。
・品質よりも要求された機能が実現できているかで精いっぱい。
・頭が働き口がうまい社員より、手足を動かし汗をかける社員が評価されやすい。かつ、頭が働き口がうまい社員と手足を動かし汗をかける社員はなかなか協調しない。
・出社時間や社内の申請書など細かいルールを守らなくても、徹夜で無理をすれば何事も許される。
・資金調達は、緻密な合理性よりも、多少の現実感さえあれば、勢いと迫力が重要。
・効率の問題で、小さいお客さんでヒットを積み上げていくことよりも、大口顧客・戦略パートナーでホームラン狙いをするので、営業組織は育たず、トップセールス依存型。
・技術と営業とオペレーションはなかなか分業できておらず、少数のエースでなんとか仕事がまわる。業務フロー・マニュアルは存在しない。
・人を育てることよりも、即戦力を求める。コネでの採用は成功確率や定着率が高いが、公募は採用しても定着させるのが難しい。採用プロセスは、場当たり的。
・何事もはじめてで、手慣れていないので、すべてがバタバタしている。とても頑張っているが、生産性が高いかどうかは確信できない。
・設備投資は、このタイミングで大規模なものを行うと外す可能性が高い。とにもかくにもプロトタイプ(試作)を売った方が安全。
・競合が誰と問われても、誰だかよくわからない。市場規模も緻密には答えられない。
・社風・企業文化に関して関心は払われない。
・経営理念は存在しない、もしくは、文字が存在しているだけで軽視される。
・夢ばかりが膨らみ、たくさんの事業を手掛けようとしてしまう。
・顧客に対する価値が何なのかをしっかりと把握できていないのに、自分たちがやりたいことを顧客に押しつけようとする。
・いろいろ頑張るが、なかなか結果が出ずに、預金残高だけがどんどん少なくなり、焦燥感で心の余裕がなくなる。

<もう一度当時に戻れるとしたら、何を重視するか?>
・どのような会社にしたいかをとにもかくにも熱く語り尽くす(特にどのような価値を提供していく会社にしたいか?)
・社員・役員に求めるものを明確・頻繁・丁寧に厳しく伝えていく。逆に、会社・仕事へのニーズをしっかり引き出す。
・売上はなんでもありではなく、自分たちの強み(独自の付加価値)を活かした事業での売上を大事にする。


あらゆる可能性を議論し尽すこと

2009-10-22 22:54:11 | ちょっといいはなし
最近、仕事をしていて、大事だなと感じることの一つに「あらゆる可能性について議論をし尽せているかどうか」がある。

環境が激変し、辛い状況・苦しい状況に追い込まれると、慌しくなり、心の余裕もなくなり、限られた選択肢の中からしか、ものごとを選択できなくなり、かつ、その選択も誤る可能性がある。

最近、太平洋戦争に関する小説やノンフィクションを読んでいたのだが、あの当時の日本はまさにそういう状況になってしまったんだと思う。


ちょっとした違和感を見逃したところから、徐々に事態を悪化させてしまうケースはよくあるような気がする。


その違和感を見逃さず、360度から見つめ直し、対策を考えることで、次の一手が見えてくるのだが、ちょっとした違和感は見逃しがちだし、発見できたとしても360度から見つめ直すことは難しいし、さらに対策を発見できたとしても、実行が不十分なことも結構ある。


違和感は、その組織の指揮官が、常日頃から、よく観察することが出来なければ、発見できない。

そして、違和感を発見したら、あらゆる可能性を議論し尽くす習慣を持つ必要がある。


議論は、組織の頭脳を総動員する必要がある。

指揮官一人の頭では、自ずと限界がある。
自分の経験や余計なプライドで、偏った不適切な判断をしてしまうこともあるし、現場の細かいことを把握しきれずに甘い見通しをしてしまうこともある。新たな事態に対して、疲弊したり、混乱していたり、慌しいと、ついつい議論すべき「可能性」を見逃してしまいがちだ。

指揮官は、あらゆる可能性を議論することが「正しい」と皆が理解する環境作りや生産的な議論がなされる環境作りをすることが出来ていれば、それで必要条件は満たされると思う。

そのためには、不断の観察・想像力、議論をするチームの信頼関係・リテラシーを養わなければならない。


危機的な事態が発生する前に多少なりとも準備できていれば、相当なことは乗り越えることができる。しかしながら、準備が全く出来てないことへの対応のクオリティは極めて低いケースが多い。また、準備をしている過程で思わずブレークスルーを発見することもある。


不況の時期に感じるのは、「変化への対応」が極めて重要だということだ。

それが出来ていない組織は、現状に満足しているか、諦めて現状を許容してしまっているのではないだろうか。

そのマインドでは、根拠のない虚勢をはる「非現実的な楽観主義者」になるか、愚痴しか言わない「ネガティブな評論家」だったり、問題を先送りして「自分の出来ることだけやります」といい本当はもっと大事なことがあるのに目前のルーチンワークだけやる「生真面目な現実逃避者」だったりする。

だいたい違和感は環境の変化から生じる。環境の変化に対しては、見逃してもNG、気づけても動けなかったらNGだ。

そのためにも、組織の指揮官には「あらゆる可能性を議論し尽す」組織風土作りが求められる。

仕事で大事にしたいこと

2009-10-21 01:59:08 | ちょっといいはなし
最近、仕事をしていて感じたことをまとめてみます。

(1)事業戦略

自分にとっての事業戦略の原点を考えてみた。

A)社会的使命を果たせるのか?

 市場規模の大小は社会的要請の大きさを図る一つの重要な指標。ただし、大小だけで判断するのではなく、自分が心底、使命感に駆られる事業なのかどうか? 
社会的使命といってしまうと大げさかもしれないけど、奉仕をする相手に喜んでもらえたり、笑顔になってもらえたり、お役に立てたり、幸せになってもらえるとうれしいですよね?

B)独自性があるのか?

 他では出来ない独自の価値を持った事業なのかどうか?
 それは、自分の哲学・美学・信条・経験に起因した問題意識を事業化しているのか?
 「この仕事って俺たちにしかできないよね!」っていう自信や誇りが独自性を生んでいくのだと思います。

 
C)人を育てられるのか?

 自分一人だけではなく、同じ問題意識を共有し、その事業の意義を信じる仲間を集められるかどうか?そして、その同志がプロとして人間として成長できる機会を提供し、愛を持って見守り、勇気づけるとともに、高みを目指すために規律を徹底することで、人を育てることができるのか?

 僕は、会社の使命とは、その会社の持つ独自性やこだわりを通じて、社会的使命を果たすだけの力がある人材を育てていくことが、もっとも重要なのではないかと最近は感じています。

 人がきちんと育つ仕事を任せていき、そして、奮闘しながらも人が育ち、会社が育ち、より大切な社会的使命を果たせる姿は尊いと思います。そういうことができている会社こには、しっかりとした会社の存在意義があると思うんですよね。


(2)防がなければならないこと

 惰性で仕事をすること。
 惰性で仕事をすることで、思考停止に陥ること。
 惰性で仕事をすることで、自分の都合しか重視しないこと。
 惰性で仕事をすることで、仕事の品質に鈍感になること。
 惰性で仕事をすることで、環境の変化に対応できないこと。
 惰性で仕事をすることで、仕事をしたつもりになること。
 惰性で仕事をすることで、自分の価値を高める努力を怠ること。
 惰性で仕事をすることで、失敗に言い訳すること。
 惰性で仕事をすることで、給料分の価値を出したと勘違いすること。
 惰性で仕事をすることで、顧客をバカにすること。
 惰性で仕事をすることで、人からの支えに気づかなくなること。
 惰性で仕事をすることで、解決すべき問題を見逃すこと。
 惰性で仕事をすることで、貴重な人生を無駄にすること。

(3)指導者に必要なこと

 ・気配り
   周囲、特に、ステークホルダーに対する気配りに隙なく万全を尽くす人
   真剣に汲み取ろうとする緻密な情報収集をする姿勢、
   そして、自分が重大な関心を寄せていることを表現する姿勢。

 ・決断
   優柔不断ではなく、限られた時間内で明確な選択をする人
   選択に誤りがあれば他の選択肢を選べばいい。
   不明確な選択は、他の選択肢に切り替えられない。

 ・サプライズ
   人が当たり前だと思っていた常識から一線を越えること
   一線を越えるために基礎や基本をおろそかにするのでなく逆に徹底すること
   徹底を繰り返すことで新たな境地にたどり着いた上で一線を画する


秋の日々

2009-10-12 07:35:51 | 日記
この秋にやっていること。

(1)トレーニング

 子供がいて、ジムに行く時間が取れないので、自宅でできる筋トレの本を買い、自分なりにメニューを作ってます。腕立て・腹筋・背中・下半身でメニューを作りました。基本は、毎日やることにしています。

(2)読書

 下記の4つの本は、毎日少しずつ繰り返し読むことにしています。

 松下幸之助:「指導者の条件」「実践経営哲学」
 D.CARNEGIE:「How to Win Friends & Influence People」(英語)、「道は開ける」

 この4つの本は毎日読む価値があります。毎日読みながら、どう行動できるのかを考えています。
 
 平日でも起床後もしくは就寝前に30分ぐらいはこれ以外で1冊読書をすることにしています。

(3)英語

 NHKラジオの実践ビジネス英会話、英語ニュース(広告・マーケティング関係)、iTunes Uでaudioもしくはvideoを通勤中に、というのをやっています。
最近何回も聞いているiTunes Uは「Nine Lessons Learned about Creativity at Google」というMarissa Mayerの講義が面白いです。

(4)食事

 「まごわやさしい」を毎日計画的にとるようにしています。


また、最近、感じていることは企業は単に売上・利益を達成することを考えることよりも、「その企業の持つ独自性(その会社にしかできないその会社らしさ)を追求」した結果としての利益にこそ価値があるんだと思います。

独自性を考えるに必要なことは、下記の5つあり、
1)その会社ならではの問題意識・使命感(誰を幸せにしたいのか?特に誰が「顧客」なのか?が重要」
2)その会社ならではの問題解決方法
3)その会社ならではの経営目標
4)その会社ならではの歴史と企業文化
5)その会社ならではの経営資源(特に創業者・経営者・従業員など人材が独自性が発揮しやすいかもしれませんね)
この5つはそれぞれは相互作用があるように思います。

だいぶ寒くなってきましたね。
体調を崩さないように気をつけよう。