夢への道筋

青臭いけど、人が夢の実現のために発揮できる力って無限。夢を実現するための方法論について徒然なるままに。

マネージメント5原則(1): 把握

2008-03-02 21:49:10 | ちょっといいはなし
気づいたら3月になってしまいが、2008年に入り、もう丸2ヶ月が経過しましたが、この1年で自分が仕事でこだわりたいと思っていることが5つあります。

2008年の自分の「マネージメント5原則」です。

(1)把握

何はともかく自分が指揮をしている組織のことをよく知ることだ。

自分が指揮をする組織のことを最も把握できている人がその組織の最高責任者でなければならない。逆に言うならば、組織の最高責任者はその組織のことを最も把握していなければならない。

たとえば、以下のような質問には即答できなければいけない。

・自分の組織のメンバーはどんな人なのか?そして、自分の仕事を、どのように考えているのか?特に人生において仕事をどのように位置づけていて、その位置づけに対して現在どのような進捗なのか?

・自分の組織のメンバーの仕事は何なのか?そして、そのアウトプットはどのよなものか?

・自分の組織のメンバーは、組織のミッションをどのように理解しているのか?

・自分の組織内では誰と誰が仕事のやりとりをするのか?そこで何が起きているのか?

・メンバー以外でも、どのようなステークホルダーがいて、彼らは何を目的に自分たちの組織と接しているのか?そして、各ステークホルダーと自分たちとの間でどのような仕事が行われ、そこで何が起きているのか?


仕事は結局ヒトだ。だが、ヒトのことを本当に理解するには非常にたくさんの時間と労力が必要だ。漠然と上記のようなことを知ろうとしても、知らなければならないことがたくさんあり、情報の精度は高くならない。


何を知ることが、指揮官の仕事でもっとも重要なのかを知ることから「把握」は始まる。新設・歴史の浅い組織においては、何を把握するべきなのかを知ることが難しい。また、環境の変化が激しい組織においても、同様なことが言える。


よく組織の上の立場になれば、下の人間が情報をあげるのは当然だと構えている人がいる。しかし、それを当然だと構えてしまった瞬間に、本当に必要な情報は入ってこないと覚悟すべきだろう。なぜならば、いかにルールが整っている組織であろうと、部下の人間が上に上げるべきだと考えた情報しか上がってこないからだ。情報は待っていては駄目だ。自分から上手に取りにいく必要がある。

指揮官は、自分自身で何を把握すべきかを決め、それを周囲にしっかりと知ってもらう必要がある。そして、何を把握すべきは環境の変化に伴い、見直す必要がある。

また、指揮官は、いかなる情報であろうとも、情報があがってきたことに対して、ともかく感謝すべきだ。不愉快な報告があがって不愉快な気持ちになることもあるかもしれないが、その報告がなかったことの方がどれだけ指揮官にとって悲惨な事態になるかを想像して欲しい。心からの感謝の気持ちが伝われば、次につながる。

指揮官が組織のことを最も把握できている人間ではない組織は、組織として最高のパフォーマンスは出ないだろう。

自分も肝に銘じたい。

だが、「組織を最も把握できている」ことの定義は正直難しい。さまざまなタイプの指揮官のスタイルがあるからだ。自分なりのスタイルで「組織を最も把握できている」状態を作り出す必要がある。

しかし、いずれにしろ自分たちの部下は、誰が組織を最も把握できているのかを知っていることを忘れてはならない。