ヒロヒコの "My Treasure Box"

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50年後のザ・ビートルズ追体験〜11月27日は「マジカル・ミステリー・ツアー」Magical Mystery Tour

2017年11月27日 | ザ・ビートルズ
  50年後の追っかけビートルズ、今回は1967年11月27日に発売されたMagical Mystery Tourである。
     
 いつもの参考書THE BEATLES MATERIALS(レコード・コレクターズ増刊、和久井光司・著)によると、アメリカ滞在中にポールが得たアイデアを元に企画されたのが、何かが起きることを期待しながらバスの旅に出るというストーリーの映画であった。結局「事件」は何も起きず、映画自体は不評に終わるのだが、音楽の方は素晴らしくアルバムは翌68年1月以降8週間トップの座に輝いた。アルバム用の曲は6曲のみだったため、英パーロフォンは2枚組のEP盤でのリリースを予定したが、米キャピトルはLP盤を熱望し、B面に67年のシングル曲をまとめたアメリカ編集盤として11月27日に発売した。EP盤は12月8日に発売となったが、日本でリリースされたのは翌年の3月で、LPは何と1年後の12月になってからである。

 私が初めて聞いたのはLP盤の方である。新曲の中ではタイトル曲が一番好きだ。シンプルなコード進行の中にツアーが始まるわくわく感が込められており、エンディングのサントラ風効果音も良い。インストのFlyingは浮遊感あふれる曲で耳に残るし、さらにYour Mother Should Knowはメロディーが良い。だが何と言ってもB面に並ぶHello Goodbye, Penny Lane, All You Need Is Loveなどがいかにもビートルズらしい名曲であるし、Strawberry Fields Foreverはレコーディング上難産の曲として有名。特にHello Goodbyeは曲のセンス、歌詞の面白さに当時のビートルズの勢いが感じられて、映像版も全く見る機会がなかった私にとっては、このキャピトル・ヴァージョンがアルバム「マジカル・ミステリー・ツアー」なのである。

 アルバムとしてはブックレットが付属し、また当時の流行を表したと思われるサイケデリックなファッションも加わり、クリスマスに向けた豪華さが感じられる。手元には昔持っていたはずの国内盤LPはすでになく、今所有するのはフォーエバー帯盤、モノ・ボックスLP、そして国内オデオン盤のEPである。モノ・ボックスはアメリカ仕様のジャケットが重くて、唯一のモノラル盤。EPについてはこちらで触れたが、この記事からいつのまにか3年以上も経ったことに驚いてしまった。

 さて、次回の追いかけは1年後まで待たねばならない。68年11月22日発売のThe Beatles(ホワイト・アルバム)である。

2 コメント

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はじめまして (八木彬夫)
2018-02-11 12:48:29
amazon オンデマンドで「The Beatles 音源徹底分析 上・下」を出版している八木彬夫です。
貴ブログで紹介いただけると幸いです。

内容紹介
ザ・ビートルズについては多数の書籍が書かれており、今や出尽くした感があります。本書は、これまで行われたことがなかった定位の分析を行うことで、正規発売だけでなく現在入手可能なブートレグの音源までも含め、一曲ごとに詳細な分析を行ったものです。
上巻では、彼らのデビューからコンサートを止めてしまう66年までの期間を追いました。
下巻では、彼らが挑戦した新しい音の追求、67年のストロベリー・フィールズ・フォーエヴァーから、最後の録音となった70年のアイ・ミー・マインまで。さらには謎に満ちたゲット・バック・セッションの全貌を明らかに。
95年から始まったアンソロジー・プロジェクト、入手可能なブートレグの音源も含めて、一曲ごとに詳細な分析を行ったものです。

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著者について
1960年生まれ。ビートル・マニアとしては第二世代に属する。著者自身が様々な楽器を演奏し、現在も音楽活動を続けている。これらの知識と経験をもとに、まとめた本書は、小説投稿サイトにおいて、合計200,000PVの閲覧がされている。
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ありがとうございます。 (飛呂彦)
2018-02-11 19:55:03
八木彬夫さま
投稿をありがとうございました。精力的なお仕事されていますね。ビートルズの音楽がさらに奥深く感じました。
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