ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

ザ・ビートルズの映画 Let It Be の再編集版は "Get Back"

2020年12月31日 | ザ・ビートルズ

 2021年はビートルズのゲット・バック・イアーなのだそうだ。

 50年後の追っかけザ・ビートルズを7年間にわたりこのブログで展開してきた私は、映画についてはノータッチだった。ただ、アルバムLet It Be の紹介時に映画の再編集版の噂がありそれが楽しみ、と記載させてもらった。その実情がYouTube動画で明らかになった。その紹介動画(予告編ではない)に私は目が釘付けになってしまった。ビートルズのセッション風景がとても綺麗な映像でメンバーのユーモラスな様子とともに紹介されているのだ。本編映画の暗い雰囲気が少なくともここでは全く感じられない。今まであの映画の状況でよく次作のAbbey Roadが完成出来たものだと思っていたのだが、作品づくりに4人一緒に和やかにセッションしているこの状況ならば納得もできる。寄せられたコメントもそのように感じた人がほとんどで、これはLet It Be セッションのイメージが覆されることになりそうだ。もっとも、メンバーの確執や仲たがいがあったことも事実である。映画Let It Beは解散に向けたバンドの終末という面を強調したかったのだろうか。
 ちなみに再編集版のタイトルは「ゲット・バック」らしい。ということは全く別物の作品になるのだと思われる。いずれにしても、公開されるのが楽しみだし、その時に改めて考えてみたい。

 映像版ではA HARD DAY’S NIGHT Blu-ray版 2021.01.30 発売とのこと。

     

      映画Get Back 2021.08.27   公開(先行特別映像リンク)

 今年は大変な一年でした。来年こそ、少しは笑顔になれればと心から願っています。


ヤマハのパシフィカはどんなギターなのか(その4)611VFM

2020年12月17日 | ギター

 ヤマハのパシフィカ 611VFMについて、次はマイナスポイントとして思われる点。

 まず、購入して最初に感じたのがフレット・エッジの処理で、少し指に痛い。これは購入先のイシバシ楽器に伝えたら無償で対応してくれた。曰く、「バリが出ている(指板面よりフレットの金属部分が飛び出ている状態)というよりもフレット断面のエッジが気になる状態でしたのでそのエッジ部分を一旦少し荒めのヤスリで落とした上で目の細かいヤスリで磨きました。」とのこと。おかげでかなり改善された。この点は大量生産の弊害か。しかし、112の時はあまり感じなかったので個体差もあるのかもしれない。

     

 次に、Wilkinsonアームはデフォルトではベタ付けのセッティングである。フローティングにすっかり馴染んでいる自分としてはかなりの違和感を感じてしまった。裏側のバネをいじるとフローティング調整ができるということで、自分で挑戦。結果、なかなか良い感じになった。だが、弦高調整などをする必要もあるようなのでさらに自分で頑張ってみたい。なお、アームはレンチで締めて取り付けるようになっている。

     
     
(少しフローティングになった状態)

 もう一つ気になったのは指板。購入してしばらく弾くと左指が黒く汚れた。弦の汚れだろうかと思って拭くなどしてみたが改善されず、最初に弦交換をした時に指板をレモンオイルで清掃したら拭ったティッシュが真っ黒に。指板はローズウッドだが、何か着色のような処理をしているのか。徐々に目立たなくなってきたので、弾いていくうちになくなることを期待したい。

 以上良い点・悪い点両方を見てきたが、総じていうと新品で7万円程度の価格としては十分楽しめるギターである。一番の利点は何と言ってもこの「弾きやすさ」。デザインや色合いの好みに対しては個人差があるだろうが、そこがクリアされれば私のような初級以上中級未満のギター弾きには十分すぎると思う。唯一のP-90ピックアップ搭載ギターとして、音色を楽しみながら末長く弾いていきたい一本である。

 なお、612(-12, -11はハムバッカーとシングルPUのそれぞれの数を表すそう)の方には新色のモデルが近々発売されるらしい。カラーの選択肢が増えることは良いこと。マット処理タイプのモデルも出るらしい。注目されたし!

*主な仕様:
・インドネシア製
・フロント側ピックアップ Seymour Duncan社製SP90-1
・ブリッジ側 カバードCustom5ハムバッカー(コイルタップ機能でシングルに)
・PUが2カ所なのでセレクターは3段階切り替え
・ブリッジ Wilkinson社製VS-50
・チューナー Grover社製Locking
・Graph Tech社製 Black TUSQナット(人口象牙)
・重さ 約3.3キロ


ヤマハのパシフィカはどんなギターなのか(その3)611VFM

2020年12月14日 | ギター

 杢目が美しいフレイムメイプルがトップを覆うこのギター。色はキャラメル・ブラウン。下位モデルには存在するがこのモデルでこの色は国内販売されていない。イシバシ楽器さんが海外仕様を独自に販売したものとのことだが、ヘッド裏に貼られているシールにはロシア文字が見られる。もしかしたらロシアからの逆輸入だろうか?そのヘッドの表面もフレイムメイプルが採用され、ブラウンにシルバーのロゴが映える。

     

 およそ1年前にヤマハ・パシフィカはどんなギターなのかを検証するための記事を本ブログに載せた(こちら)。エントリーモデルの112は結局良いギターだと結論づけた。その最後に、さらにピックアップ違いのパシフィカもぜひ弾いてみたいと書いたのだが、2020年の終わりを迎えるにあたりそれを強引に実現させてしまった。もし112をあれほど気に入らなかったらこうはならなかっただろう。

 雑誌ギターマガジン8月号にCasinoギターと併せて特集されていたのがP-90ピックアップである。私はこれを見るまでシングルコイルとハムバッカー意外のピックアップがあることを知らなかった。外観をしっかり見ると確かに違う。かつていくつかのP-90搭載ギターの写真を見ても全く気がついていなかった。Casinoギターなど、まさに典型的なP-90ギターではないか。ジョンやジョージも使っていたのだ。というわけで、俄然このピックアップに興味を持った訳だが、何とパシフィカの上位機種である611に搭載されていることを知った。加えてこのキャラメル・ブラウンの色合い。惹きつける何かがあった。112を手放し資金を得て、今まで貯めた各種ポイントを合わせ何とか購入原資を見繕った。こうして届いたPacifica 611VFMについて、続編として報告する。

 最初に、プラスポイントを。このモデルに搭載されているロッキンチューナーはやはり弦交換が楽だった。YAMAHAのホームページに具体的な交換手順が説明されており、それに従っていくつかの要点を飲み込めば、本当に簡単に弦交換ができてしまった。

     

 比較的細いネックと弾き易さは112で感じたのと変わらず、グッドである。各フレットのピッチも狂わない。アーミングでもチューニングの狂いがほとんどないのはさすがだ。

 さて2つの性格の異なるピックアップを有する本ギターの音色はどうか。まずネック側ソープボックス・タイプのSP-90はシングルコイルとのことだが思ったより音が柔らかく太い。甘くて暖かいサウンドと言われるのはこういうことか。ジャズ風なコードさばきにも合いそうである。ハムバッカーであるブリッジ側のCustom5の方が音がシャープで、歪みにより響きの良いクランチサウンドを作れる。そして、コイルタップするとこれは完全にテレキャスターだ。トーンを固めにするとなおさらそう聞こえる。これだけでも使えるサウンドだが、センターでのSP-90とのミックスがなんとも言えない味のある音となる。

     
     (SP-90ピックアップ)

 購入者達のレビューではセイモア・ダンカン製のSP90-1の音を絶賛している声は多い。だが、Custom5との組み合わせで色々な音作りが可能となるのが楽しいギターだと思う。サウンド的にはとても気に入った次第である。(続く)


PRS SE に純正ロッキンチューナーを換装

2020年12月06日 | ギター

 約1年前に買ったPRSのSE Custom 24 Roasted Maple Limited Charcoal Burstが快調である(ここで紹介)。指板の具合も徐々に馴染んできて、とにかく音が響くので弾いていてとても気持ち良い。他のギターよりも触る時間が増えていて、PRS愛が深まってきたようだ。そこで目にしたのがSE純正のロッキンチューナーである。記事によると発売のアナウンスがあったのは昨年の秋なのだそうだ。新型コロナの影響か、1年を経てようやく日本にも入荷してきたとのこと。これを知って換装してみようと思い立った。

    

 今までチューナーやペグを自分で交換したことはなかったが、本製品はSE専用の純正品なので六角レンチとドライバーさえあれば加工無しで自分で交換が可能とのことだった。そこでIKEBE楽器さんネットショップで購入。価格は10,700円(税別)。そして到着したのがこれ。黒いネジが上部にあるのだが、私のSEのボディ色とは似合う気がした。
    

 さて、オリジナルのチューナーをレンチとドライバーで外す。最初に使われたネジが穴にフィットしているはずなので、そちらをそのまま使うことにする。次に新しいロッキンチューナーを準備。左右対称の1弦と6弦の2個を物差しを当てて真っ直ぐになるよう装着。これはPRSのオフィシャル動画にて教示されていた方法である。以下、6個分を問題なく終了。
    
    

 次に弦を張る。いくつかの動画をチェックしたらロッキンチューナーの場合は余分なたわみ無しでペグに入れ、そのままロックする場合が多かったのだが、前述のPRS動画では指2本分ほど余裕を持った長さで弦をロックし、ペグに1、2周ほど巻きつけることとされていた。(下の写真はPRS Official動画より。ペグに弦が1〜2周巻きついている。)ロック式チューナーでも通常チューナーのように数回弦を巻きつけて演奏する場合があり、そこから生じるチューニングの不安定さ(?)的サウンドを好むミュージシャンもいるという話を読んだことがある。実際は何が違うのかよくわからないので、今回はPRSのご教示どおりに張ってみた。次の機会には巻き無しでやってみようと思う。
    

 短い時間で交換終了。弾いてみた感じは元の時とほとんど変わらず。実際はロッキンチューナーの方が多少重いはず(これは換装前に重さを測ってみるべきだった)なのだが、そこまでの実感は無し。少し違和感を感じたのは、今回アーニーボール弦にしたことか。今まで張っていた弦はダダリオだったので押さえた感触とサウンドの違いがほんの少しあったのかもしれない。しかし、チューニングの狂いは少なくなるはずである。しばらくはその辺を検証してみようと思う。これで、末長く弾きたいギターの一本となった。