ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

ポール・リード・スミス SEカスタムのロースト加工リミテッド・モデル(その2)

2020年09月21日 | ギター
 そもそもロースト処理されたという意味は何だろう。商品説明によると、「確かな強度を維持し、適切な乾燥プロセスを経る事でその安定性を得る事ができている」という。こうした処理のため湿気にも強いとも言われている。到着して最初にアンプに繋げず弾いてみた感想は、しっかりとした硬質なトーンが出ているということである。そしてネックに弦の音がしっかり共鳴しているような、綺麗な響きも感じられた。G&Lのpremiumを最初に弾いた時もすぐに気に入ったが、あちらはもう少し音的に柔らかい感覚だった。だが「イイ感じ」に思えたのは同じである。
     
 以前PRSはレスポールとストラトの良いところ取りのサウンドである、25インチ・ネックスケールはギブソンとフェンダーの間である等の話を聞いたことがある。私はレスポールを持ったことも弾いたこともないので、その辺は実感できず。だが、ルックスについてはPRS独自の美しさである。ボディやヘッドのデザインは言うまでもなく、トップのキルト仕様は複雑な色合いをなしている。特に私のチャコール・バーストとネックのロースト加工の組み合わせは素晴らしい。ナチュラルな木目のバインディングも目を引く。セットネックタイプのギターであることも高級感を感じさせた。重さは約3.5キロ。ストラトキャスターとほぼ同じくらいで、肩にかけた時のヘッドからボディにかけてのバランス感もちょうど良いと感じた。
     
 本器のピックアップは新しいハムバッカー85/15“S”を2器搭載。より抜けの良いクリアなサウンドを生み出すとのこと。アンプに繋いでみた。生音で感じた硬質な音がそのまま再生される。こういうのを「抜けの良い」サウンドというのだろうか。歪む音にしてもクリアさが残る感じである。ブリッジ側ピックアップは充分固い音が出るが、フロント・ピックアップはストラトほどの暖かなサウンドとは言えないかもしれない。しかし深く歪ませた場合には重心のある力強い音を出してくれるので、私が目指すプログレ・ハード風なサウンドにはとても合うのではないかと感じた。ご承知のように機能的にはトーンノブをプルするコイルタップ機能を備えるので多様なサウンド作りが可能。(もしかしたらハムバッカーとシングルコイルの切り替えができるからレスポールとストラトの良いとこ取り、と言うことかもしれない。)

 見た目で買ってしまったPRS SE CUSTOM24 ROASTED MAPLE LIMITEDだが、その引き易さとサウンドも充分に気に入った。この音に合う曲を作ってみたい、と意欲的にさせてくれるギターである。
(なお、オフコース「きかせて」のカバーでほんの2フレーズほどこのギターで弾いています。よろしければご覧ください。→ YouTube サイトへ
Body
Top Wood: Beveled Maple Veneer
Back Wood: Mahogany
Neck
Number of Frets: 24
Scale Length: 25"
Neck Wood: Roasted Maple
Fretboard Wood: Roasted Maple
Neck Shape Wide: Thin
Hardware/Electronics
Bridge: PRS Designed Tremolo
Tuners: PRS Designed Tuners
Truss Rod Cover: "Csutom"
Hardware Type: Nickel
Treble Pickup: 85/15 "S"
Bass Pickup: 85/15"S"
Pickup Switching: Volume and Push/Pull Tone
Control with 3-Way Blade Pickup Selector

ポール・リード・スミス SEカスタムのロースト加工リミテッド・モデル(その1)

2020年09月20日 | ギター
     Paul Reed Smith SE Custom 24 Roasted Maple Limited
     
 19年の終わりにPRSの限定ギターが登場し、その美しさに目を引かれた。メイプルのネックとフィンガーボードにロースト加工を施したスペシャルモデルである。これまで知っているPRSはローズウッド指板のモデルだったのでとても新鮮に見えた。今まで一度も触ったことのないPRSであるが、そもそも私の持つギターはシングルコイルが多くてハムバッカーはYAMAHA SG2000のみ。ということでこのギターには俄然食指が動いた。SEなので定価が12万で実売価格9万ちょっと。当時、消費増税に伴うキャッシュレスのポイント還元率が高いという状況もあり熟考の末、現物の試奏なく購入を決意。
    
 というわけで、今回はそのルックスに惚れて買ったようなものである。特にナチュラルな仕上げのヘッドがとても美しい。ちなみに、このヘッド・デザインはよく考えられていて、弦がほとんどストレイトに張られる。(SG2000と比べるとその違いが顕著。)
    
 実際には購入前に札幌の島村楽器で多数飾られている本ギターを見てはいて(写真は店の許可をもらい撮影したもの)、高級感あるトップのカラーバリエーションも多い中、チャコール・バーストを選んだ。一番落ち着いた色合いだと思う。珍しい黒のバードインレイもよく似合う。こうして、初めてのPRSということで到着を楽しみに待つこととなったのである。(続く)