ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

一番好きな外国テレビドラマは「スパイ大作戦」MISSION:IMPOSSIBLE~映像編2

2015年08月30日 | テレビドラマ
 そこで、テレビ版のDVDである。ボックスセットで全作品が出ている。私はピーター・グレイブスが出演する前にリーダーに扮したスティーブン・ヒル版の未見だったシーズン1、変装の名人にマーティン・ランドーが扮するシーズン2、そしてその後継としてレナード・ニモイが登場するシーズン4を購入。とりわけ4収録の「王家の血I~III」はリアル・タイムでテレビで見て、作戦が途中で失敗するという予想外の展開に驚かされた、とても印象深い作品である。

 さて、映画でも毎回魅力的なヒロインが登場するが、テレビ版も女優陣が充実している。初期第3シーズンまでは「魔性の女スパイ」シナモンとしてバーバラ・ベインが演じていたが、私としてはちょっとおばさんチックな印象(失礼!)。その後シーズン4では定まった女スパイは登場せず準レギュラーのトレイシーとしてリー・メリーウェザー、以降レスリー・アン・ウォーレン、リンダ・ディ・ジョージなど。男性陣がほとんど固定されていたので女優陣が多彩だったのは目を引いた。(ただ、私が好きだったのは「警部マクロード」に出演していたフィリス巡査役のテリー・ガー嬢。その後、スピルバーグの「未知との遭遇」でうれしい再会をした。)

 話がそれたが、「スパイ大作戦」のような外国テレビドラマはあの当時定番で人気があった。私の記憶では「コンバット」「宇宙家族ロビンソン」「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」「刑事コロンボ」「超人ハルク」(順不同)など、面白い番組が多かった。今この手の連続ドラマはBSでの放送が主流で地上波ではほとんど見ることがない。しかし何よりもDVD化されて改めて楽しめたり、あるいは見逃した回やシーズンを見られることがありがたい。かつて放送をカセットテープに録音して聞いていたことなど、遙か昔の逸話となってしまった。あとは膨大なこのシリーズ、どこまで視聴できるかが問題だ。

一番好きな外国テレビドラマは「スパイ大作戦」MISSION:IMPOSSIBLE~映像編1

2015年08月26日 | テレビドラマ
 スパイ大作戦にはいくつかの「お約束」ごとがある。まず導火線に火が付く冒頭のテーマ曲シーンにはドラマ全編のダイジェスト場面が連続的に流れる。次に秘密指令のテープ等によるメッセージ、さらに主人公であるIMFのスパイ達は実行していることを相手側に知られずに作戦を遂行する、そしてだからほとんど銃の撃ち合いがない、など。そうした状況での展開が実にスリリングだったのだ。

 96年にトム・クルーズ主演の映画版ミッション・インポッシブルが公開される。この1作目の冒頭シーンはテレビ版のオマージュと言えるつくりで、テーマ曲に導火線、場面のコラージュが重なる部分は安心して見ることができた。そして飛行機の中でのおなじみ「おはようフェルプス君…」から作戦を確認する事前ミーティング、新兵器チェックと続き、変装しながらの作戦開始。ところが、テレビ版の味付けだったのはここまでで、場面は一気に予定調和と違う展開になっていく。映画としては見せ場も多くとても楽しめたのだが、一点だけ、フェルプス氏があのような扱いにされたのは正直どうかと思ったものだ。

 その後の2から4作目までは、私の記憶では冒頭のお約束シーンが私を満足させるものでなかった。しかし、今回のローグ・ネイションは久しぶりに原点回帰だろうか、冒頭で導火線シーンがテンポ良く登場、そして指令を受け取る場面もテレビ版さながらのレコードと思わず心が躍った。しかし今回も映画としての作りで、組織やメンバーの存在も敵に知られている中、物語が進んでいく。最後まで飽きさせず、派手なカーアクション、バイクアクションもあり、そして例のノースタント飛行機のシーンも含め一流の娯楽作品ではあったが、やはり「スパイ大作戦」という題材を借りた別ものである。(続く)

一番好きな外国テレビドラマは「スパイ大作戦」MISSION:IMPOSSIBLE~音楽編

2015年08月25日 | テレビドラマ
 映画「ミッション・インポッシブル」の5作目、「ローグ・ネイション」を見てきた。このシリーズは欠かさず見ている、なぜなら私は「スパイ大作戦」の大ファンだからだ。(ただし映画のM:Iシリーズはテレビと随分違う。)

 テレビ版のドラマが北海道で放映されたのは本州より遅く、私が中学生くらいの時だったかと思う。毎回カセットテープに録音しながら見て、その後テープを聞いて再度楽しむほど好きだった。その数年前に映画館で上映されたことがあり、一人で見に行った。結局それはテレビ版と同じものだったと知ったのは後年である。
 そしてその頃、映画のサントラと称したレコードが発売され、それが欲しくてしょうがなかった。何と曲に歌詞が付いていたと記憶している。ところが結局探しに探して購入したのはラロ・シフリンの演奏によるテレビ版サントラであった(米国DOTレコード)。4曲入りで、テーマ曲の冒頭に大平透氏の「おはよう、フェルプス君…成功を祈る。」のセリフが収録されているという、今私にとっては超お宝の一枚である。そしてドラマの挿入曲をジャズ・スタイルで聞くことができる。加えて2曲目の「チャーム作戦」はピアノとストリングスによる美しいバラード曲。私が名付けるところの「夢弦(むげん)サウンド」そのもの。ラロ・シフリンの才能に驚いたものだ。

 音源としては他にCDが2枚。”THE BEST OF MISSION: IMPOSSIBLE”はテーマ曲の他にいくつかのドラマで使われた曲や88年に復活した「新スパイ大作戦」のサントラ曲、そしてピーター・グレイブスのインタビューが収録されている。”MUSIC FROM MISSION: IMPOSSIBLE”は最初に私が買ったドット・レーベルの4曲と同じ演奏が含まれる(さすがに指令の声はなし)ラロ・シフリン名義のサントラ・アルバムである。様々な曲が22曲も収録されていて、シフリンの多彩な曲作りが光る。

 余談だが、ジム・フェルプスの声を担当している若山弦蔵氏は私の高校の大先輩。あの渋い声は今も健在で、時々NHK-FM土曜日の番組「ラジオマンジャック」に登場されているのが嬉しい限りだ。(続く)